ウィノナ・ライダー、完全復活! 『ストレンジャー・シングス』で感情炸裂の表情が話題に
『ストレンジャー・シングス』が全米映画俳優組合賞のアンサンブル賞を受賞した。この賞はいわゆる「作品賞」に相当し、キャストや演技の調和が最も優れた作品が選出される。主要キャストが壇上に上がり、みんながトロフィーを受け取る姿は微笑ましく、ファンにとってもうれしい瞬間だ。
キャストを代表して受賞スピーチを披露したのは、警察署長のジム・ホッパーを演じたデヴィッド・ハーバー。劇中のキャラクターであるジム・ホッパーとして、アメリカを混沌に陥れているトランプ政権(もちろん、名前は口にしない)に屈しないという情熱的なスピーチを行ったのだが、残念ながら視聴者の視線は隣にいたウィノナ・ライダーに釘付け。
壇上でデヴィッドがすでにスピーチを始めていた隣で、まずウィノナはキャストみんなにトロフィーが行き渡るように配慮する心遣いを見せる。「スピーチをしているデヴィッドがトロフィーを持っていないのは変」と言わんばかりに、スピーチ中のデヴィッドにもトロフィーを握らせた。そこからだ…。何パターンの表情を持っているのかカウント不可能だが、クシャクシャの笑顔やしかめっ面、目を見開いて驚くなど、絶え間なく表情を変え、拳を上げたりガッツポーズをしたりと、劇中で演じたジョイス・バイヤーズ並みの感情表現を炸裂させたのである。イッちゃってるチャーリー・シーンのような顔付きはインパクト大で、Buzzfeedのデザイナー、ジェン・ルイスはウィノナの28パターンの表情をキャプチャーすることに成功、巷では様々なGIF画像も拡散されている。(参考:Winona Ryder Had a Lot of Feels at the SAG Awards)
『ストレンジャーズ・シングス』は1980年代のインディアナ州を舞台に、少年ウィル・バイヤーズが失踪するところから始まる。ウィルの母親ジョイス、兄、警察らがそれぞれ捜索を進める中、不思議な能力を持つ少女イレブンと出会った親友のマイクたちも、彼女の力を借りて捜索に奮闘するーーという物語。観客のノスタルジーを刺激する、いかにも80年代という風貌の子どもたちの活躍に共感と話題が集まったが、もちろん大人俳優も負けてはいない。
演技力という点で深みを添えているのは、何といってもウィノナだ。女手一つで17歳のジョナサンと12歳のウィルを育てるジョイスを、一切の美貌を封印して演じている。身内のジョナサンにまで「常軌を逸している」と思われてしまうほど、すっぴん&髪を振り乱し、半狂乱でウィルを探すジョイスの姿に、ウィノナの女優魂を感じた。その功績は、今年のゴールデングローブ賞のドラマ部門女優賞にノミネートされたことが証明している。