声優は演技賞の対象とすべき? 傑作アニメ続出の2016年、各映画賞の結果を踏まえて

声優は演技賞の対象とすべき?

「日本だけに限らず、世界的に観ても実写の芝居とアニメーションの芝居を同一に評価しているケースはまだほとんどありません。しかし、これだけ優れた作品と演技が生まれているので、そこに境界線を設けてしまうのはもったい無いと、個人的には感じます。実写作品とアニメーション作品で明確な区別をするよりも、“映画作品”としてフラットに見ていく。そうした方が、実写作品とアニメーション作品が互いを補完するように、より良い作品が生まれる土壌が育まれる可能性もあるのでは」

 2017年も大根仁監督による映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』など、話題のアニメーション作品が公開を控えている。相田氏が投げかけた疑問の通り、今後、演技賞の評価基準は変化していくのだろうか。

(文=石井達也)

■公開情報
『この世界の片隅に』
テアトル新宿、ユーロスペースほか全国上映中
出演:のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、澁谷天外
監督・脚本:片渕須直
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊)
企画:丸山正雄
監督補・画面構成:浦谷千恵
キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典
音楽:コトリンゴ
プロデューサー:真木太郎
製作統括:GENCO
アニメーション制作:MAPPA
配給:東京テアトル
(c)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
公式サイト:konosekai.jp

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