高畑充希、NHK連続テレビ小説で主役に選ばれた理由は? 隠れた実力派のポテンシャルを読む

 女優の高畑充希が、来年4月スタートのNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』のヒロインに内定し、話題となっている。同作は、戦後の混乱期に12歳で父を亡くした主人公の小橋常子が、「とと(父)になって(家族を)守ってくれ」という父の遺言に従い、母と2人の妹を懸命に養っていく物語。高畑にとって、連続ドラマ初主演作となる。

 ドラマ『問題のあるレストラン』では川奈藍里役を演じ、ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞を受賞したほか、ORICON STYLEが発表した『2015年上半期ブレイク女優ランキング』では3位になるなど、2015年に入り勢いが増している高畑充希。その女優としての魅力や特性はどんなところにあるのか。また、今回NHK連続テレビ小説のヒロイン役を射止めたことで、どんな期待が持てるのか。ドラマ評論家の成馬零一氏に聞いた。

「彼女はもともとミュージカル畑の出身で、中学〜高校時代から数々の舞台で主演を務めてきた実力派の女優です。演技力はもちろん、歌唱力も折り紙付きで、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年)に出演した際は、脚本の森下佳子さんが彼女のために書いたという『焼氷有り〼の唄』で美声を披露するなど、芸達者ぶりを見せていました。しかし、これまで民放ドラマなどでは真面目な優等生の役などが多かったこともあり、その実力ほどに目立つ女優ではなかったように思います。上手いけれど地味な女優、という印象を持つひとも少なくなかったでしょう。ところが最近は、たとえば『問題のあるレストラン』(フジテレビ)で、恋愛依存症の"きらきら巻き髪量産型女子"川奈藍里役を演じるなどして、幅広い役柄に対応できる女優だということを示しています。世間に実力派だということが認知され始めた今、『ごちそうさん』にも出演していた彼女が、次にNHK連続テレビ小説の主役に選ばれるというのは、非常に納得のいく流れでは」

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