【漫画】夏休みの宿題が終わらない……小学生男子が使った裏技とは? 90年代の思い出を描いたWeb漫画が話題

――本作を投稿されたきっかけは?

大塚志郎(以下、大塚):もともと自費出版で1990年代の思い出漫画をシリーズで書いていました。子どもの日やクリスマスなどのイベントなど、季節に合わせたエピソードを記憶を思い出しながら、懐かしいアイテムを散りばめながら描いています。本作は以前投稿したものを再掲載したものですね。

――本作の内容も自身の体験ベース?

大塚:フィクションも入っています。途中に登場する女友達はちょっと違います。同一人物じゃなかったり男友達のエピソードだったり(笑)。夏休みの宿題のトラウマじみた感覚を何とか表現したいなと思っていました。休みが明ける前、最後の1週間は特にですよね。あとは全能感とともに無駄に過ごして「何してたっけ?」と考えるような序盤の日々がよかったなと。

――夏祭りの描写も懐かしいなと感じました。

大塚:夏祭りも楽しみでした。休みが終わる切なさを感じさせるというか。本作は説明が多くなってしまったので、そういう点はもっと情緒的に描けたらとは思っています。9月に入ってからの風が涼しくなったり、肌寒くなってきたりして「もう終わるな……」というエピソードもいつか漫画にしたいなと思いますね。

 また図書館の場面は自分が通っていた建物をそのまま描いています。背景も地元の街並みを意識しました。こういう点にこだわれるのも自主制作のいいところ。商業でやると時間も限られていて、いわゆる「図書館っぽい」表現になりがちだと思います。

――令和の小学生がこれを読んでどう思うのかも気になるところです。

大塚:多くの人に届けたいのですが、今は90年代に育った僕と同世代の人がターゲットにした漫画になっているのが現状かなと。令和世代の子どもたちと比較するのも面白そうです。今なら紙ではなくタブレットなどを使って勉強しているかもしれません。僕の時代には教室のクーラーさえありませんでしたから(笑)。

 あと子持ちの知り合いに聞いてみると、「親がいない時は他人の子どもを家になるべく入れない」と言うんですよ。やはり責任問題やトラブルがややこしいと。友達の家で漫画を読んだりゲームをすることがないのは個人的には寂しくもありました。

――今後の展望があれば教えてください。

大塚:今は生存戦略系の漫画を描いていて、12月に自費出版本を発表できればと思っています。例えば人間の主要な死因のひとつである「交通事故」や「歩きスマホ」、「熊」、「シャチ」などについて、「こうすれば生き延びれる」というサバイバルをテーマにして描こうかと。反応があれば嬉しいですね。

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