夢川かなう×杏夜くもり×魔光リサ×神凪アンナ:4週連続EPで発揮した音楽愛と個性 ライブ『BRIGHT NOTES』に刻む新たな自分

魔光リサ「はっきり自分の意志表示をしよう」 初EP『NO!』への想い

――魔光さんの音楽のルーツについて教えてください。
魔光リサ(以下、魔光):祖母がカラオケ喫茶を営んでいたので、幼少期にそのお店によく遊びに行って、歌謡曲や演歌を聴いていたことが自分の原点のひとつですね。なので、今も歌枠で少し古めの歌謡曲を歌ったりするのがすごく好きなんです。下手したら全然知らない人もいるような曲だと思いますが(笑)、私にとっては聴き馴染みのあるジャンルで。アーティストさんだと、幼少期から今もずっと山口百恵ちゃんが大好きなんですよ。歌うこと自体も、小さい頃から好きでしたね。
――その後成長するにつれて、自分の意志で聴き始めた音楽はどういうものでしたか。
魔光:こういう曲も歌いたいな、自分とも空気感が近いなって思ったアーティストさんで言うと、Reolさんでしたね。最初は「歌ってみた」の活動から知って、最近出されてるオリジナルソングもよく聴いてます。
――となると、ご自身の歌の活動としても、もともとはReolさんが歩んできた道のりが近いイメージだったのでしょうか?
魔光:実は歌の活動に関しては、当初こんなにオリジナル曲を出すイメージは正直なかったんです。そういう活動ができるとは全然思ってなかったから、やりたいという感情もなくて。自分が一番、最近の活動内容にびっくりしてますよ(笑)。
――今のような活動を始めるには、どんな心境の変化があったんでしょう?
魔光:Re:AcTの同期の影響がかなり大きかったですね。同期のほうが先にオリジナル曲を出していて、自分とは全然ジャンルも違うんですけど。それを聴いてすごくかっこいいなと思って、私も出してみたいなと考えるようになりました。もちろん、Re:AcTの先輩や後輩からも、そういう刺激はたくさんもらってますね。
――ちなみにReolさんのお話のように、ボカロや歌い手の文化から地続きで、バーチャルアーティストにも触れていたのでしょうか。
魔光:いや、VTuberのジャンルに関しては全然でした。でも、私のデビュー前からVTuber自体はものすごく流行っていたので、Xのタイムラインにも流れてくるし、YouTubeのおすすめ欄にも出てきていて。なので、ある日ふと気になって見てみたのが、花鋏キョウさんと獅子神レオナさんの歌だったんです。それまでのVTuberさんってゲームや雑談の配信の印象が強かったんですが、お二人みたいに歌で目立っている人もいるんだって。そこから興味を持ち始めました。
――まさにRe:AcTの先輩方が、VTuberの入り口にもなったと。そして今回、1st EP『NO!』がリリースされました。
魔光:EPリリースのお話を初めていただいた時も、「本当に私ですか!?」とは思いましたね。まさか自分がそんなお声がけをいただけるとは思ってなかったので、正直びっくりしましたし、最初は嬉しさよりも「大丈夫かな?」っていう不安のほうが大きかったです。でもせっかく打診してもらえたし、頑張ってみようって。
――今回のEPには新曲も2曲収録されていますので、ぜひそちらのお話も伺えたら。まず、1曲目の「DEVILISM」についてですが、制作の際、魔光さんから要望などは出されたんでしょうか。
魔光:曲調に関してはSumiaさんにお任せしたんですが、歌のキーやメロディの高さには少しこだわりましたね。普段私の配信や歌枠を聴いて下さるリスナーさんからは、わりと私の低音が好評なので。そういった方々に聴き馴染みのある音程で歌えたらいいなってオーダーを出させてもらいました。実際デモをいただいた時も「かっこいいな~!」って思いましたし、これまでのシングルともちょっと違った、よりダンスミュージックっぽさのある曲調が、私の望んでた雰囲気とも上手くマッチしてて。「めっちゃいいな」ってなりましたね。
――実際に歌ってみた感触はいかがでしたか?
魔光:いやー、難しかったです(笑)。メロディが低めの音程で進行する中、サビは高めのキーになったりとか。あとは2番のサビ終わり、〈時々のSPIRALだって〉の箇所ですね。半音だけ微妙に移動する音が続くので、その表現がすごく難しかったです。音程を細かく詰めて歌わなきゃいけなかったので、かなり苦戦しました。ただ、サビ前のラップ調っぽいところは結構お気に入りです。レコーディングの時も楽しくノリノリで歌わせていただきました。ドライブ中とか、テンションを上げたい時にぜひ聴いてもらえたらいいなと思いますし、ライブでもめちゃくちゃ楽しい、バチバチな曲になるんじゃないかな。
――2曲目の「カットアウト」は、近年人気のエレクトロスウィングな楽曲になってますね。
魔光:「歌ってみた」も投稿しているんですが、もともと「IRIS OUT」(米津玄師)がすごく好きで。こういう曲調がいいなっていうのはプロデューサーさんと一緒にお話ししましたね。「カットアウト」はまずイントロからオシャレで。管楽器やピアノのジャズっぽい音が個人的にもかなり好きなので、初めて聴いた時からずっとワクワクしてました。すごくオープニング感のある曲なので、「この曲は絶対ライブの1曲目に歌いたい!」と当時から思ってて。
――レコーディングについてはいかがでしたか?
魔光:これもかなり難しかったです。「DEVILISM」ともまた違った難しさで、リズムよく、小気味よく歌うことを意識して練習しましたね。全体的にかなり苦戦はしたんですが、2番からの〈No.1/お先真っ暗で焦燥感〉以降はずっと好きで。ここからちょっとラップっぽくなって、最終的にはノリノリで楽しく歌えたので、すごくお気に入りのポイントです。曲自体も“深夜のラジオ”がテーマではあるんですが、チルしたい時に聴くというよりは、夜中のパーティ感というか、「テンション上げたいな」って時に聴いてほしいですね。
――さらに今回EPには、既存曲の「SACRIFICE」「AMBIVALENT」がそれぞれ“2026Ver”として収録されています。2曲ともリリース自体は2024年ですが、改めてご自身の曲を聴いてみていかがでしたか?
魔光:当時の私、下手だったな~って(笑)。リリースしてから1年半ぐらい経つんですが、その間もずっと歌は続けてきたし、ボイトレにも通い始めたので、「今ならもっと上手に歌えるから歌い直したい」ってずっと思ってて。
――ということは、今回セルフカバーしたいという要望は魔光さんのほうから?
魔光:そうですね、私から提案しました。この2曲を録り直して、今の魔光リサで聴いてほしくて。
――以前と比べて「ここが成長したな」と自分で思えた部分もあったのではないでしょうか。
魔光:2曲ともラップがあるんですけど、以前のレコーディング時は正直ラップがすごく苦手で。ノリノリで歌うとか、ビートを感じるなんて余裕もなく、必死に頑張って歌ってたんです。でも今は、当時より余裕を持ってオケを聴きつつ歌えるようになりました。音域も結構高くて、ギリギリ私が出せるか出せないかの瀬戸際の曲なんですけど、これも当時よりは余裕を持って高音を出せたなと。かなり楽しく収録できたし、歌ってて自分の変化もより強く感じられました。今回感じたいい変化は、今後の活動にも繋がるなと改めて思えて嬉しかったです。まだまだできることがあるな、成長できるなって。
――日々そんな成長を続ける中で、今回9月20日にはRe:AcT LIVE『BRIGHT NOTES』の出演が控えています。
魔光:こんなに長時間、一人でずっとステージに立つ経験は初めてかもしれません。最初にお話を聞いた時も、「いいんですか!? 嬉しい!」って。ライブに関しては本当に、たくさん歌わせていただけることがとにかくすごく嬉しいですね。
――今回のステージを迎える上で、魔光さんなりのテーマみたいなものはあったりされますか。
魔光:EPも『NO!』というタイトルなんですが。最近はしっかり“NO”を言うというか、嫌なことは嫌ってちゃんと言おう、はっきり自分の意志表示をしようっていうモードで生活してて。EPやライブにも、そのテーマをそのまま落とし込んでいるんです。今までの合同出演ライブではなかなか自分の個性、世界観をがっつり出せる機会も少なかったんですが、今回はそういった自分の最近の行動規範というか、普段の価値観もちゃんとアピールしたいと思ってますね。
――素敵なライブになりそうですね。準備は順調ですか?
魔光:結構頑張ってます。個人的には体力が一番心配で(笑)。ここまでの曲数を余裕を持って歌い切る体力がないなと思って、今はとにかく体力をつけるためにジムにも通ってるんですよ。ライブは歌唱力よりとにかく体力が大事な気がする、と思ってて。
――魔光さんの楽曲はアッパーでダンサブルな曲も多いので、ライブとなるとますますその点が大事になりそうですね。
魔光:初めてこんなに長い時間一人でステージに立たせてもらえるので、本当に全力で楽しみたいですし、リスナーさんにも楽しんでもらいたいです。カバー曲もかなりこだわって楽曲をセレクトしたので、そこもぜひ注目してもらえたらと思いますね。
――ありがとうございました。最後に、EPを聴いてライブに足を運ぶリスナーさんへ、改めてメッセージをいただけますか。
魔光:どの曲も、自分の気持ちや好きな音楽をたっぷり詰め込んだEPになりました。たくさん聴いて、ぜひ全曲好きになってもらえたら嬉しいです!



















