Number_iの“恋愛ソングの名手”としての一面 多彩な音楽性で描く感情の機微 繊細な表現力で綴られた楽曲たち

Number_iの“恋愛ソングの名手”としての顔

 Number_iが、1月29日に新曲「3XL」を配信リリースする。「3XL」は平野紫耀によるプロデュース楽曲で、表題曲としては初の恋愛ソングになっているという。

 1stフルアルバム『No.Ⅰ』のリードトラックで神宮寺勇太プロデュースの「INZM」や、昨年末の『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)での歌唱も記憶に新しい岸優太プロデュースの「GOD_i」など、自分たち自身のことを歌い上げるような楽曲を数多く制作してきたNumber_i。一方で、シングルのカップリング曲やアルバムの収録曲では、さまざまな恋や愛の形を描いた楽曲も届けてきた。

 グループとして初めて発表された恋愛ソングは、1stシングル『GOAT』に収録された「Blow Your Cover」だった。のちにシングルカットもされた同曲では、相手を強く想うがゆえの切なさ、もどかしさが歌われている。〈淡い月明かり遮って/口移した甘い Liqueur〉と、意中の人と結ばれる一夜を想像させるリリックは幻想的で、無機質なビートとエレクトリックピアノの音色からも、深い海に潜っていくような感覚を覚える。相手を求めて溺れていく、切ないラブストーリーを描く3人の歌声はどこまでも儚げだ。デビュー曲の「GOAT」とは対照的なバラードで、ぐっと大人びた3人の歌唱も含めてリリース当時驚かされた人も少なくないだろう。

Number_i - Blow Your Cover (Official Music Video)

 『No.Ⅰ』に収録された「ICE」も、艶やかな印象のナンバーだ。「Blow Your Cover」が静かに宿る熱を表しているとしたら、「ICE」はほとばしる高揚感がダイレクトに表現されていると言ってもいい。ラテンテイストの情熱的なサウンドにリズミカルなボーカルが乗せられ、魅惑的な世界観に惹きこまれるおよそ2分半。全国ツアー『Number_i LIVE TOUR 2024 No.Ⅰ』では、ダンサーと一体となったパフォーマンスも話題となった。

 『GOAT』収録の「Is it me?」は、〈Who’s that in your head?/Is it me?〉(君の頭の中にいるのは誰?/僕なの?)と歌われる、相手を意識して心が弾む様子を描いたような一曲。岸のはつらつとした歌い出しから、高鳴る鼓動を表すようなダンサブルなビートとキャッチーなメロディが続いていく。1コーラスを終えたところで神宮寺と平野によるラップが繰り広げられ、そんなふうにコロコロと変化するボーカルも浮きたつ心が表現されているようで面白い。

 ミニアルバム『No.O -ring-』の収録曲であり、メンバー全員が出演したCMソングにも起用された「No-Yes」も、爽やかな恋愛ソングだ。〈Stand By Me 君は僕を/ハンパなくさせる〉〈あれもこれもそう/ぜんぶ君のせい〉といったストレートな恋心が歌われており、3人のみずみずしい歌声からもピュアな気持ちが感じられる。明るい曲調だが、〈Yes or No のどちらかと言うと No になってくる〉ということで、おそらく実らない恋の歌なのだろう。青春の一コマを想起させるような、恋のときめきと切なさが共存している。

 2ndシングル『GOD_i』収録の「ロミジュリ」は、シェイクスピア『ロミオとジュリエット』をモチーフにした一曲だ。〈おままごとみたいなStory/愛し愛されたり/裏切ったり〉と歌われているように、恋愛には駆け引きがつきもので、どっちに転ぶか分からない。〈等身大を望んだそのモード/いつまでも続くなら/どこまでも行こう/無理ならここで終わらそう〉という2人の関係の行方を示唆するフレーズのあとに、ふいに訪れる長尺のアウトロも想像をかき立てられる。

 胸が締めつけられるような楽曲からドキドキを連れてくるような楽曲まで、多彩なラブソングを届けてきたNumber_i。さまざまな音楽性、恋のシチュエーションを描いてきた彼らの表現力の高さからは、“恋愛ソングの名手”ぶりを感じさせる。さて、「3XL」はどんな曲に仕上がっているのだろうか。これまでのレパートリーに浸りながら、リリースを心待ちにしたい。

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