B'z・GLAY、新旧の楽曲で相次ぐ快挙 世代を超えて愛され続ける“貪欲さとパフォーマンス力”

 なぜB'zとGLAYの楽曲たちは、これほど多くの人に受け入れられているのだろうか。

 デビュー以来、数々のミリオンヒットを飛ばし、国民的な人気を獲得した両者には、その楽曲が当時それぞれの青春時代を彩ったという世代のファンが今なお大勢いる。さらに近年では、そういったファンのみならず、若い世代にもリーチする施策が功を奏しているように思う。例えば、B'zは大型音楽フェスへの出演や他アーティストとの共演をここ数年にわたって積極的に行っており、2024年の大晦日には『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に初出場。連続テレビ小説『おむすび』(NHK総合)主題歌の「イルミネーション」や日本を代表するアンセム「ultra soul」などを披露し、大きな話題を呼んだ。また稲葉浩志は、ONE OK ROCKや東京スカパラダイスオーケストラのライブにサプライズ登場し、そのたびに注目を集めている。

GLAY×JAY (ENHYPEN) / whodunit

 一方のGLAYも、グローバルグループ・ENHYPENのJAYをフィーチャーした楽曲「whodunit」を制作するなど、国境や世代を超えたコラボレーションに挑戦している。こうした積極的な活動によって新たなリスナー/ファンへ訴求しているのだ。

 さらに言えば、その音楽的クオリティとライブパフォーマンスの高さも大きい。両者ともメンバーは50代、60代となったが、B'zは稲葉のパワフルなボーカルと松本孝弘の卓越したギタープレイは衰えることを知らず、GLAYのエモーショナルな歌唱と演奏は、圧倒的な迫力を保っている。

 また、ヒット曲の存在も強みだろう。先述したB'z「イチブトゼンブ」、GLAY「HOWEVER」をはじめとする多くのヒットソングが、カラオケやSNSを通じて歌い継がれ、こうした広がりがストリーミング累計再生1億回という偉業にも結びついたと考えられる。

 B'zとGLAYの不動の人気を支えるのは、名曲の数々と、それらを輝かせ続けるパフォーマンス力だ。それに、常に挑戦を続ける貪欲さと音楽への真摯な姿勢も大きいだろう。それらが相まって、彼らの音楽は時代を超えて多くの人々の心を掴み続けている。そして、この先も彼らが歩みを止めない限り、その音楽は愛され続けるに違いない。

※1:https://www.oricon.co.jp/news/2419725/full/
※2:https://www.oricon.co.jp/news/2349861/full/
※3:https://www.oricon.co.jp/news/2419468/full/
※4:https://www.oricon.co.jp/news/2385713/full/

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