堂本光一は歩みすべてがエンターテインメント 2025年に貫いた、神出鬼没の“Show Must Go On”イズム
サプライズ出演に表れる“エンターテイナーとしての矜持”
一方、この日披露したパフォーマンスは、約4年ぶりの最新アルバム『RAISE』のリード曲「The beginning of the world」。腕の伸び、つま先の動きまで洗練され、ダンサーたちのシンクロダンスが鳥肌もののMVを観れば、そのオーラで後輩たちの心を奮い立たせたことは想像に難くない。エンターテイナーとしての矜持を背中で見せる。それは堂本が舞台『SHOCK』シリーズでも24年かけて続けてきたことだ。
『SHOCK』の幕が下りて1年。堂本も「今年はサプライズ的なものが結構続いた」と語るように、今年はさまざまな場面で「来ちゃった!」と顔を出す姿が見られた。先述した『タイプロ』での激励訪問、『NEWS LIVE TOUR 2025 変身』ツアーファイナルでのジュニアに混ざってのステージ登場。ジュニアに扮したといえば、音楽番組『Star Song Special』Season2(Prime Video)では、Hey! Say! JUMP「Come On A My House」のバックでキラキラのダンスも披露した。さらに、狩野英孝のYouTubeチャンネルから生まれたイベント『EIKO!GO!! SPECIAL LIVE -TENJIKU-』にもシークレット出演。狩野をきっかけに好きになったというゲーム「Dead by Daylight」をプレイする姿もあった。
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「まあまあ、いろんなご意見があるのもわかりますよ。サプライズにされると、実際にお金を払ってツアーコンサートに行ってるやつはどうなるんや、みたいなね。そんなことは私もわかってるわけですよ」と前置きしつつ、「ひとつの恩返しというか、後輩もそうだし、スタッフもそうだし。喜んでいただける形が取れればということでやっております」と、サプライズ出演への思いを語った。
「コンサートを実際に観ていただくと、それで満足していただけるものを提供しているつもりではございますが。あ、ごめんなさい、満足してなかったらすいません(笑)」と謙遜しつつも、そう言い切れるのは堂本が積み上げてきたキャリアへの自信の表われ。帝国劇場で体現してきた“Show Must Go On”のイズムが、神出鬼没なステージングとして新たなフェーズに入ったようにも感じる。
KinKi KidsからDOMOTOへ次なるアイドルのあり方を模索し、ソロアーティストとして高みを目指しながら、エンターテインメント界全体に刺激を与え続ける存在に。2025年はまさに、堂本光一にとって新章を印象付ける1年だった。12月にはファンミーティング『DOMOTO Fan Meeting 2025』が埼玉・さいたまスーパーアリーナが新たな試みとして催され、音楽特番への出演も続々と発表されている。そこではどんなサプライズが待っているのか、あるいは思わぬ場所でまた「来ちゃった!」が飛び出すのか。動向そのものをエンタメにしてしまう堂本光一から、文字通り目が離せない。


























