氷川きよし、堺正章&Rockon Social Clubと『紅白』の深い縁 2025年は「特別企画」にも注目
12月31日に放送される『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合/以下、『紅白』)の出場歌手37組が11月14日に発表された。出場歌手の名前を見てみると、SNSを通じて楽曲の人気が拡大したり、国内外で幅広く評価されたりしているアーティストたちが並ぶ印象だ。
初出場組のパフォーマンスはもちろんだが、もう一つ注目したいのが「放送100年 紅白特別企画」である。同企画は、1925年に日本で初めての“放送”がラジオから始まって100年の節目を迎えたことを記念し、行われるものだという。
特別企画への出場歌手として現時点で公開されているのは、氷川きよしと堺正章の2組。なぜこの2組が記念すべきステージに抜擢されたのか? その理由の一つとして、やはり実績面が挙げられるだろう。
氷川きよしは2000年にデビューし、2002年発表のシングル『きよしのズンドコ節』では、演歌の伝統的な楽曲性や歌唱にポップス要素の強いリズムを取り入れるなどして、従来の演歌ファンのみならず、新しいリスナーの獲得へと結びつけた。その後は、演歌、ポップスなどジャンルの垣根を越え、その活動はもはやジャンル名は“氷川きよし”としか言い表せないほど独自の領域に達していった。
この投稿をInstagramで見る
そんな氷川にとって、『紅白』は特別な場所でもある。2020年の『第71回NHK紅白歌合戦』では金色に染められた巨大な龍のセットに乗って「紅白限界突破スペシャルメドレー」をド派手に歌唱し、歌手別視聴率では大トリの嵐に次ぐ、2位の40.4%を記録した(※1)。氷川の活動休止前ラストのステージとなった2022年『第73回NHK紅白歌合戦』では、不死鳥を連想させる舞台セットに乗って「限界突破×サバイバー」を熱唱。最後の「必ず戻ってきます」というメッセージがとても感動的だった。その宣言通り、2024年『第75回NHK紅白歌合戦』で復活。演歌歌手としての原点を思わせる凛々しい袴姿で「白雲の城」を歌い上げた。昭和の頃から演歌歌手にとって一番の晴れ舞台は『紅白』だった。しかし、演歌勢の名前が年々減少。その点で氷川はある種、『紅白』における演歌界の“看板”と言える存在だ。昨年に続き、その“灯”を灯し続けてほしいという願いも込められた、紅組、白組の枠を超えた特別企画での出場なのではないか。


















![[Alexandros]が貫く全員でグルーヴを作り上げるスタンス 歴代ドラマーを通して15年を振り返る](/wp-content/uploads/2025/12/20251210-alexandros-99-702x395.jpeg)




