Leinaが音楽を通して追いかける“幸せ” メジャーデビューを機に振り返る、自身の生い立ちと生きることへの原動力

Leinaが明かした覚悟

すべてを吐き出した上でのLeinaだから、全部話したい

Leina 撮り下ろし写真

――どんな環境にいても自分は変われる、変えていけるということを、自分にも証明したいし、兄弟にも証明したいということですよね。7人兄弟でしたっけ?

Leina:7人兄弟です。一緒に暮らしていなかった兄が1人いるので、実家にいたのは6人で。母は若いときにフィリピンから日本へ来て、そのまますぐに父と結婚して、ずっと子育てしていたし、フィリピンにいるときもめっちゃお金持ちの家庭ではなかったから、自分がもっと売れて余裕ができたらいろんなところへ連れていってあげたいなとすごく思っています。ママもずっと苦労していたから、1人の人間として人生を謳歌する時間を作ってもいいんじゃないかって思いますね。幸せにしたいなって思う人がたくさんいるから、お金も時間も足りないです。だからそういう意味でももっと大きくならなきゃなって、いつも思っていますね。

――このMVを作るときも、過去の経験や傷、思い出したくないこととか、当時の情景を細かく監督に言わなきゃいけないわけじゃないですか。それを話すとき、Leinaさんの心は痛くなかったですか。

Leina:号泣しながら打ち合わせしていました。殴り書きでいいから文章でもほしいって言われたので、泣きながら時間をかけて思い出をメモして。当日も泣きつつ撮影して、みたいな感じでしたね。心はズタズタでした。それでも表現するべきだと思ったし、ただ「自分が痛かったんです、聴いてください」っていうわけではなくて。そんな話をしたいわけじゃなくて。

Leina 撮り下ろし写真

――同情を求めているわけでもなく。

Leina:自分がこれをアウトプットすることによって、1人でも「寄り添われた」「救われた」と感じる人がいるなら、自分はいくらでも身を削ります、という気持ちです。きっとシンガーソングライターって、そうだと思うんですよ。これは自分の家庭環境の話だけど、失恋したときにすごく辛くて心が痛くても、自分のことを書く人はそれを書くし。これを表現すべきだと思ったから躊躇せず、監督に「何でもします」って言いました。

――今日話してくれたことも全部、インタビュー記事に書いて大丈夫ですか? アーティストによっては、リアルなことを歌った曲を出すタイミングであっても、「曲で表現している以上のことはインタビューで語りたくない」というタイプの人もいますけど。

Leina:大丈夫です。「自己満足ソング」というふうに伝わってほしくないなとは思いつつ、すべてを吐き出した上でのLeinaだから、自分は全部話したいと思いますね。

Leina 撮り下ろし写真

――本当に、メジャーデビュータイミングで、Leinaがどういうアーティストであり、なぜ音楽に熱烈に懸けているのかが伝わる一枚のEPができあがりましたね。

Leina:そうですね。自分は包み隠さないタイプなので。でも「Blue age」は、聴くとどんよりしますよね?

――いや、一聴した印象は重いとかではなく、「普通にかっこいい曲だな」と思いますよ。最初からメロディのリズムも面白いし。

Leina:あ、面白いですよね? よかった! もともとサウンド面でいうと、声を活かした曲にしたいと思っていて、声を一種の楽器として表現してみました。最初のAメロの歌い方も、いわゆるちょっとバグっぽくしたというか。ロボットみたいな無機質なイメージがあったから、ちょっとレイドバックで、不規則な感じで歌いました。間奏の〈ええええ〉のところもかっこいいですよね。サウンド感はだいぶ攻めましたね。人としての熱量や温度感はほしくて、でも無機質でかっこよくて、みたいなバランスがすごく難しくて。フランク・オーシャンとかをリファレンスにしました。自分は弾き語り上がりだし、ギターを大事にしているので、始まりはギターがいいかもねってなって。1番は超優しく歌っているのに、2番はガラッとテイストを変えて超激しく歌っていて、そこは嫌だった過去を跳ね除けるような雰囲気もありつつ、自分の人生の温度を曲調から感じ取れるかなと思います。かなり洗練されたサウンドだから、ぜひそこにも注目して聴いてほしいです。

Leina 撮り下ろし写真

◾️リリース情報

Leina EP『Blue age』
EP『Blue age』
9月17日(水)配信リリース
https://Leina.lnk.to/BlueageAW
<収録曲>
1. One Week
2. Moment
3. 恋に落ちるのは簡単で
4. Blue age

◾️ツアー情報
『Leina Live Tour 2026 “Jellyfish”』
2026年
3月26日(木) 福岡 DRUM LOGOS
3月28日(土) 愛知 NAGOYA CLUB QUATTRO
4月16日(木) 東京 Zepp DiverCity(TOKYO)
4月19日(日) 大阪 なんば Hatch

関連リンク
YouTube https://www.youtube.com/@doumo_leinadesu
Instagram https://www.instagram.com/doumo_leinadesu/ (本人)
https://www.instagram.com/leina_staff_account/ (スタッフ)
TikTok https://www.tiktok.com/@doumo_leinadesu
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https://x.com/leina_staff (スタッフ)

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