リアルピース「僕らは“日本一”になりたい」 アーティストとしての覚醒と現在地、老若男女から愛される理由

リアルピースが愛される理由

リアルピースが考える楽曲の定義は「キャッチーであること」

【パジャマ】 MV MusicVideo

――デビューライブ以降、さまざまな音楽作品を発信していますが、作詞は全曲皆さんが担当されています。作詞をする時のこだわりを教えてください。

かずぅ:僕はずっと耳に残ることを意識してきました。いちばん最初に作ったのは「パジャマ」という曲なのですが、サビが〈パーパラパッパパジャマ〉というフレーズですし、「プリティボーイ」も〈アイアム ア プリティーボーイ〉を繰り返していて。耳に残るフレーズを作ってから、自分が伝えたいことを入れ込んでいます。だから「プリティボーイ」も実はすごくかっこいいことを言っているんです。自分が思っていることをすれば、絶対上手くいくよというメッセージを込めていて。でも、〈アイアム ア プリティーボーイ〉が強すぎて、いい歌詞だって気づかれない(笑)。

こーた:差がありすぎるからね。

【プリティーボーイ】MV ミュージックビデオ

なお:僕は、聴いた人が情景を思い浮かべやすいように、世界観を先に作っています。たとえば、「ばぐばぐぱーてぃー」だったら〈高まった中 赤のコーナー グラサンかけたウサギがDJ〉など、歌詞の情景がパッと出てくることを意識して作っています。

こーた:それは大前提ですよね。

かちょー:また始まった! 誰にでも噛みつくな(笑)。

かずぅ:喧嘩売るのはかちょーだけにしとけ(笑)。

こーた:なら、やめておこう(笑)。僕はどっちかというとキャッチーではなく、心に寄り添いたい系なんです。僕自身、心が結構弱いので、曲で少しでも誰かに寄り添えたらいいなと思って書いています。

【ばぐばぐぱーてぃー】MV ミュージックビデオ・歌って踊ってみた

かちょー:僕はシンプルに自分のその時の気持ちを書くことが多いかも。最初に書いた「むげん」だったら、新しい場所での一歩について書いています。その次の「五柱」は、大好きな神話をベースにこの5人でやっていくぞという気持ちを込めて自己紹介ソングのようにして。「黎明」は「僕はひとりじゃないんだ。みんなにも周りに助けてくれる人がいるんだよ」という思い、「解脱」で自分に負けないという気持ちを反映させました。

こぺ:子どもたちのファンも多いので、こぺはわかりやすいのが大前提ですね。あとは猫とか、ネオングリーン、お酒など好きなものをいっぱい詰め込んで曲にしています。

――それぞれのこだわりがあるのですね。サウンドに関してはいかがでしょうか。

なお:僕の場合は作詞も作曲もするのですが、曲先で作ることが多いです。そのほうが世界観が作りやすいんですよね。

かずぅ:リアルピースの楽曲は、ほとんどが曲先だよね。僕が作曲初心者の時に3曲くらい作ってみたら、「みんな作れるじゃん」と思ってほかのメンバーも曲を作り出したんですね。で、僕が曲先だったので、そのまま曲先のパターンが多いという。その頃からのこだわりが、曲もキャッチーであること。たとえば、洋楽でも英語で何を言っているかわからないけどリズムが好きだからその曲がめっちゃ好き、とかあるじゃないですか。なので、いちばんはリズムを意識して、そのあとに歌詞を入れています。“バズる”という視点で見ても、そっちのほうがバズりやすいのかな、と思っています。

――なるほど。そんなリアルピースの楽曲の魅力はどこにあると分析されますか?

かずぅ:やっぱり歌詞ですね。何回も聴いて、歌詞を味わってほしいです。とはいえ、曲のリズムが好きじゃないと何回も聴けないじゃないですか。でも僕たちはリズムを重視して曲を作っているので、何回も聴けるようにはしているので。一回聴いたら疲れてしまう、という曲にはしていません。何回もリピートできる楽曲ばかりです。

――ちなみに、皆さんダンスもされますよね。ダンススキルはどう磨いてきたのでしょうか。

かずぅ:いちばん最初はダンスにかなり集中しました。初心者ばかりだったので、“合わせる”ということをめちゃめちゃ意識して。小さい頃からダンスをやっている方々には、スキル面でどうしても追いつけないんですよね。だったら、完璧に揃っていたら見ていて気持ちがいいし、うまく見えるんじゃないかという考えです。

なお:技術面を磨くというよりは、テンション感と角度、見栄えをとにかく合わせるようにしました。

かずぅ:とにかく反復して、タイミングを揃えて。

なお:鏡を見ながら、ね。

かずぅ:今は自分たちでも振りを作っていますし、いちばん最初に徹底的にダンスに集中したからこそ、新曲が出ても揃って見せられるようになりました。ライブだとテンション感を伝えるために、揃えるよりもオーラを飛ばすことを意識しているんですけどね。

――そのライブですが、毎月5000人ほどのファンが集まっているそうですね。それだけの方を集められている要因はどこにあると思いますか?

かずぅ:性格と顔、まあ俺の魅力かな。

全員:……。

かずぅ:誰か反応して(笑)! それは冗談としても、なんだろうなあ。

なお:さっき言ったホームがあるのが大きいんじゃない? きっかけはいろいろあると思うんです。でも、ホームがあるから、より僕らのことを知ってくれて、もっと気になって足を運んでくれているのかなって。

かずぅ:そうだよね。今って曲をバズらせることは誰しも狙えると思うんです。でも、そこからファンになってくれることは別モノで。僕は、ファンを増やしたいんですよね。リアルピースの曲を好きになってもらえることはもちろん嬉しいですが、リアルピース自体を好きになってほしいというか。

――リアルピースが好きだから、ライブに集ってほしい、と。リアルピースのライブならではの楽しみも多そうです。

かちょー:テンション感は楽しみのひとつかも。僕ら自身も楽しみながら、お客さんも一緒に楽しんでもらえると思います。

かずぅ:そうだよね。みんな一緒に踊れるダンスも多いので、子どもたちが一緒に踊ってくれたり、声を出してくれたり。「0」という自己紹介ソングがあるのですが、みんなが名前を叫んでくれると僕らも一気にボルテージが上がりますね。

【0】MV ミュージックビデオ #リアルピース

――そのテンション感を生み出すために、皆さんが意図的にやっていることなどあるのでしょうか。

かずぅ:お客さんの近くまで行く! 電動キックボードを使って遠くのお客さんのところまで行っているんです。そうするとみんなテンションを上げてくれるんです。

こぺ:いつもステージに誰が残るか取り合いになるんです。

かずぅ:そうそう。僕らもお客さんの近くに行きたいし、喜んでもらいたいからメンバーみんなが客席降りをしたいんです。でもステージに残る人も必要で。自分がステージに残っていると、客席のあちこちが沸いているのが見えて、さみしい気持ちになります(笑)。

かちょー:メインステージなのにサブステージにいる感覚だよね。

――9月30日には東京ガーデンシアターでワンマンライブも行われますね。

かずぅ:ワンマンライブとしてはいちばん大きな会場になるので、僕としては集客も考えなきゃな、と。チケット発売から僕の本番は始まっているんです。

こーた:しかも今回、平日だからね。

かちょー:でも、僕らのライブは最高なので!

かずぅ:あと今回はいつもと違った演出をしたり、使ったことがないものを使ってみたり、演出面もいろいろ考えているので、ぜひ観にきてほしいですね。パフォーマンスも大きくやって、ライブの中で8回は沸かせたいなという目標を立てています。

――ガーデンシアター公演を楽しむために、準備しておいたほうがいいことはありますか?

こぺ:ありますよ。ライブが始まる前、真っ暗になりますよね。でも、光る棒があるんです。

かずぅ:キンブレのことですね。

こぺ:その棒を振ってください。以上です。

かずぅ:キンブレを振って楽しめ、と。

なお:「ミッション:光る棒を入手せよ」。

かずぅ:でも、普段ショッピングモールにきてくれている子どもたちにとっては、キンブレもライブ会場も新鮮だと思うんです。ぜひそれを体験してほしいです。

こぺ:こぺがみんなにキンブレを振らせます! 「みんな盛り上がれるー? わかった? ハイは? (ドスの利いた声で)ハイは!?」。これでみんな振ってくれます。

――(笑)。今から楽しみです。では最後に、“アーティスト・リアルピース”としての今後の展望を教えてください。

かずぅ:日本中に楽曲をバズらせることが目標です。会場でいうと東京ドームを目指していて、東京ガーデンシアターのあとに、もっと大きな会場でライブをするつもりです。2、3年後には東京ドームに立ちたいですね。ぜひ皆さん、応援してください!

リアルピース(撮影=加古伸弥)

■公演情報
『リアルピース 3rdワンマンライブ「ピース of ふぁんたじぃ♡」』
9月30日(火)東京ガーデンシアター
OPEN 17:30/START 18:30
※チケットSOLDOUT

リアルピース オフィシャルサイト:https://realpiece.jp/profile_nao.php
X(旧Twitter):https://x.com/R_ealpiece
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCdOFJTdqeytxPttqDnWfS_A
TikTok:https://www.tiktok.com/@realpiece9

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