レイチェル・ヤマガタ、5thアルバム『Starlit Alchemy』リリース 新曲「Backwards」先行配信も

ニューヨークを拠点に活動するシンガーソングライター レイチェル・ヤマガタが、5thアルバム『Starlit Alchemy』を10月3日にリリース。また、新曲「Backwards」を9月5日に先行配信した。
2016年の『Tightrope Walker』以来、9年ぶりのリリースとなる本作は、ヤマガタのキャリアの中でも最も意図的かつ映画的に構成された作品。夢のようなアンビエントな質感、バンドによる豊かなアレンジ、自宅スタジオの温かみが随所に感じられるサウンドに仕上がっており、過去作のような“日記”ではなく、“変容の記録”として、聴き手の深層に触れる作品となっている。
また、本作はシングルの寄せ集めやアルゴリズムに合わせたプレイリストではなく、ヤマガタは“ディープダイブ・レコード”と呼ぶ、全体を通して聴くべき作品に。ヤマガタは「最初から1曲が次の曲へと流れ込むアルバムにするつもりでした」と語り、「曲は、自分が経験したことや目にしたことをただ表現したいという衝動から生まれました。後になって、それらがより一貫した物語を形作っていることに気づいたのです。旅の前ではなく、旅を終えた後に作られた地図のようなものになりました。でも、すべてがそこに込められています。」と続けた。
さらに、本作は痛みを避けることではなく、その中で進化することを描いているという。ヤマガタは「これはトラウマと美しさの鑑識作業であり、その両者が同時に存在することのほろ苦さを示すものです。恐れ、喪失、悲嘆が大きなテーマですが、完全にその体験に身を浸したときに生まれる魔法こそが錬金術の始まりです。力は降伏の中で形成され、かつての自分は脱ぎ捨てられるのです。」とし、サウンドについては「トム・ウェイツがウィリー・ウォンカで、リッキー・リー・ジョーンズがドロシーで、ハンス・ジマーとジョニ・ミッチェル(『Both Sides Now』時代)が指導するサウンドスケープを想像してみてください。もっとも私はそのあたりの知識に精通しているわけではないので、大目に見てくださいね。」とコメントしている。
アルバム制作は、2020年以前とパンデミック期間中の両方にわたって行われた。資金は海外ツアーによって自ら賄い、録音の多くは彼女のキャッツキル山脈のホームスタジオにて行った。日本人の父とアメリカ人の母を持ち、“Yama=山”という名前の通り、本作は“山を登るような”自己変容のプロセスそのものであったと語っている。
先行配信された新曲「Backwards」は、ヤマガタが長年温め続けてきたもので、かつてはミュージカルのために書かれたもの。今回は静かな“声明”として再構築され、“変わりゆく自分”と“過去を手放すこと”の切なさが表現されている。ヤマガタは同曲について「“すでに走り始めているけれど、まだ誰かが追いついて一緒に来てくれることを願っている”という気持ちがあるのです。その緊張感には痛みが伴います。」という。
また、アメリカのメディア FLOOD Magazineのインタビューでは、「“Backwards”は、すでに新しい旅を始めてしまい、今さら引き返して誰かを待つことはできないと“知っている”ときの痛みなのです。これから訪れるものへのほろ苦い期待と、置いていかざるを得ないものへの気づきが込められています。」と語っている。

■リリース情報
『Starlit Alchemy』
10月3日(金)リリース
配信リンク:https://orcd.co/rystarlit
レーベル:Jullian Records
「Backwards」
配信中
レーベル:Jullian Records
配信リンク:https://orcd.co/rybackwards
■関連リンク
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