Vaundy、Snow Man、矢沢永吉、BE:FIRST、IVE、Kroi……注目新譜6作をレビュー
New Releases In Focus
毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回はVaundy「ずっとラブソング」、Snow Man「カリスマックス」、矢沢永吉「真実」、BE:FIRST「Secret Garden」、IVE「XOXZ」、Kroi「HAZE」の6作品をピックアップした。(編集部)
Vaundy「ずっとラブソング」
カバーアートもVaundy本人が手掛けた最新曲。スタートからやけに懐かしい気分に襲われるのは、渡辺美里や岡村靖幸、佐野元春や大沢誉志幸などスターを次々と輩出していた80年代EPICレコードの匂いが意識的に散りばめられているからだろうか。〈怒るのは後にしてくれよBaby〉なんてフレーズ、令和のポップスで初めて聴いた気がする。そしてまた、世界観を決めたら全身でそれに染まってしまえるのがVaundyの魅力。いつか来る終焉にも打ち勝つような〈希望を隠さないラブソング〉って何だろうと考え、サビでありったけの情熱をぶつけるのだが、言葉のチョイスもかなり独特で意味深長。さまざまな角度から「?」や「!」が飛び出す面白さよ。(石井)
Snow Man「カリスマックス」
発売直後から話題沸騰のデジタルシングル。現代的なビートやラップパートを取り込みながら、サビでは大胆なユーロビートで突き抜ける。90年代にギャルたちが夢中になったパラパラを現代の渋谷に蘇らせるMVも、若い世代にとっては新鮮、上の世代にとってはそうくるか!と膝を打つ仕上がりだ。なお、パラパラは手や腕の振り付けと下半身の2ステップで構成されるため、体の中心=腰はほとんど動かないのだが、Snow Manが見せる現代バージョンはポーズを決める時に腰の高さがそれぞれ違うのがポイント。9人の大所帯編成、メンバーの身長差もあることなど、グループの特性を活かした立体感あるダンスパフォーマンスを楽しみたい。(石井)
矢沢永吉「真実」
美しいエレピの音色とともに聴こえてくる「チャンタンツゥンタンテン♪」というフェイクでいきなり心を掴まれ、〈恋は 幻/迷い ながら〉というフレーズによってロマンティックで切ない世界へと引きずり込まれる。6年ぶりのオリジナルアルバム『I believe』から先行配信されたドラマ『最後の鑑定人』(フジテレビ系)主題歌「真実」は、「アイ・ラヴ・ユー,OK」「時間よ止まれ」などのバラードの系譜を感じさせつつ、メロディの深み、ボーカルの豊かさを含め、デビュー50周年を迎えた矢沢永吉の“今”を強く実感させる楽曲に仕上がっている。作詞は森雪之丞。真実の愛をテーマにしたラブソングと75歳の永ちゃんのエモーションが静かに、強く共鳴している。(森)






















