櫻坂46、ドーム公演成功の先に立つべきステージとは? グループが示した“頂点”を超える未来への宣言
「私たちは更新し続ける。今までのすべてを、通過点にして。」
このキャッチコピーが示すように、櫻坂46は2025年夏、かつてない熱量を証明した。8月24日、京セラドーム大阪でファイナルを迎えた『5th TOUR 2025 “Addiction”』は、全国5都市11公演で計26万人を動員。櫻坂46史上最大規模となるツアーであり、グループが名実ともにトップアーティストの一員としての地位を手にした瞬間だった。これだけ多くの観客が会場に足を運ぶということは、櫻坂46のライブがその場でしか味わえない“かけがえのない体験”として求められているということだろう。
2025年、幕開け。
今年も一年中、櫻の季節をお楽しみください🌸#櫻坂46#Sakurazaka46#IWTC4D pic.twitter.com/LObmfLOoVh
— 櫻坂46 (@sakurazaka46) January 5, 2025
では、なぜ彼女たちのライブはここまで人を惹きつけるのか。その理由のひとつは、今回のツアーがそうであったように、徹底して“熱”を途切れさせない構成を貫くところにあるだろう。MCを最小限に削ぎ落とし、次々と楽曲が展開されるセットリストは、観客に休む間を与えず、会場全体を没入させた。アリーナ、さらにはドームという巨大な空間を最大限に活かした演出も印象的で、レーザーや照明が空間を切り裂き、舞台全体が観客を呑み込むような一体感を生み出した。派手な演出に頼るのではなく、必然性をもった仕掛けが観客を引き込み、櫻坂46のライブを独自の表現領域へと引き上げていたのが『5th TOUR 2025 “Addiction”』だった。
本日開催した「5th TOUR 2025 "Addiction"」京セラドーム大阪公演Day2のプレイリストを公開!🎧
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— 櫻坂46 (@sakurazaka46) August 24, 2025
そして、今回のツアーで特に象徴的だったのが、三期生の躍動だ。彼女たちはこれまで先輩たちが立ってきた重要なポジションをこの『5th TOUR 2025 “Addiction”』で受け継ぎ、堂々とその役割を果たした。かつて先輩たちが背負ってきた役割を次の世代が担うことで、曲ひいてはグループそのものの景色が新しく塗り足され、“未来の櫻坂”が今現実となったのだ。代役ではなく継承、そして更新。三期生の姿は世代交代という言葉を超え、世代の融合そのものを体現していたように思う。
山下瞳月は、楽曲ごとに色を変える強靭なパフォーマンスや「自業自得」、「I want tomorrow to come」で見せた軸のぶれないダンスは、グループ全体を牽引する力を持っていた。村井優はしなやかさと鋭さを合わせ持つ表現で新しい風を吹き込み、的野美青はステージ全体を照らすような目を引くオーラで視線を奪う。これまで先輩たちが築き上げてきた表現の軌跡に、三期生は自らの色を重ねることで、グループの厚みを飛躍的に広げてみせたのである。ツアーを通じて、三期生が新戦力にとどまらず、グループの中枢を担う存在へと成長したことは、櫻坂46が次の時代へ歩を進めた証だ。























