Liella! 1期生が届けた不変の輝きと新たな思い出 声なき“あの日”と今を繋いだ5人のステージを観て

その後、アニメ1期のエンディング曲である「未来は風のように」が披露され、MCを挟み本編最後の楽曲「ユニゾン」が始まる。5人体制における最後のワンマンライブ、そのアンコールのラストを飾った曲が、今回のリバイバルライブでは本編最後に配置されたのは非常に粋だった。かつて5人を見送った区切りの曲。しかし、今回は別れの曲ではない。「ユニゾン」で締めくくられたステージに、再び5人を呼び戻す声が会場にこだまする。そして、メンバーが姿を現した。それは、この空間にいる全員の願いが肯定された瞬間でもあった。


一曲一曲セットリストを進めるごとに、まるで当時抱えていた寂しさや名残惜しさが昇華され、当時の楽曲たちに新たな思い出が与えられていく。MCで唐可可役のLiyuuが「みんなの声があった上でようやく完成しましたよ」と語った通り、声のなかった曲たちが、当時から走り続けたからこそ完成した。過ごした月日の積み重ねから、楽曲に新しい意味を見つけた者も多いだろう。それを代弁するように、伊達は「未来予報ハレルヤ!」に言及し、1stライブツアーから4年の月日を経たことで「かのんの気持ちに気づけたのかな?」と、心が近づいた喜びを語った。曲は変わらずとも、その曲を歌う者、聴く者の心は移り変わっていく。4年の月日は、それを感じさせるのに必要な時間だったのかもしれない。MCを終えて「変わらないね」と笑い合う彼女たちの姿から、時間に流されない普遍性があることも感じさせられた。

この瞬間は決して永遠ではない。声なきステージから4年近い月日が経った。この4年でLiella!だけでなく、ファンも、見える景色も、大きく変化した。会場には声援が戻り、マスクに隠れていた笑顔が会場を埋め尽くすようになった。情勢の影響でライブ会場へ足を運べなかった者とも、今では同じ場所で熱量を共有できる。しかし一方では、別れを経験し、移り変わる景色に寂しさを覚えた者もいるはずだ。だが、どれほど見える景色が変わっても、Liella!と交わり、ともに生きていた時間は決して消えはしない。アンコール最後に披露された「この街でいまキミと」は、それを約束するための時間のようにも感じられた。どれほど景色が移り変わっても、この時間を決して忘れない、と。

もし、ファンとLiella!が出会うライブを交差点とするなら、それは人生において非常に刹那的なものだ。永遠に思える時間も、横断歩道を渡り切るように終わりは必ずやってきて、それぞれの人生に戻らなければいけない。だが、交差点の上ですれ違った瞬間は、その後も永遠に心に残り続ける。もし、これから変わり続ける景色に戸惑うことがあれば、その時は掌の中にあるLiella!とともに写ったあの一枚の写真を思い出してほしい。そこにはきっと、ずっと変わらないLiella!とあなたの笑顔があるはずだ。


■セットリスト
『ラブライブ!スーパースター!! Liella! First Generation LoveLive! ~Wonderful Starlines~』
2025年8月10日 有明アリーナ
01. START!! True dreams
02. だから僕らは鳴らすんだ!
03. 未来予報ハレルヤ!
04. Tiny Stars
05. バイバイしちゃえば!?
06. 常夏☆サンシャイン
07. 瞬きの先へ
08. Wish Song
09. Primary
10. Dreaming Energy/ Liella!
11. ノンフィクション!!
12. Day1
13. Dream Rainbow
14. 私のSymphony ~WaWDVer.~
15. Starlight Prologue
16. 未来は風のように
17. ユニゾン
EN1.Shooting Voice!!
EN2.始まりは君の空
EN3.みてろ
EN4.水色のSunday
EN5.微熱のワルツ
EN5.What a Wonderful Dream!!
EN6.この街でいまキミと

























