UVERworldが高みを目指し続ける理由 揺るぎない音楽愛、結成25年で手にした大きな“気づき”

ハーモニカ導入からメロディックパンクまで……新たな挑戦
――ギタリストの2人がそれぞれ作曲に関わった曲について伺いたいのですが、まず克哉さんの「NO MAP」(TAKUYA∞との共同作曲)はどのようにできた曲ですか。
克哉:もともとワンコーラスだけあって、メンバー内でなんとなく「こんな音像で」というものが決まっていたからすごくやりやすかったです。イントロに何か新しいものを入れたいなと思っていたんですけど、電子音はなんか違うし、ギターもちょっと古い感じするし……と思ってたら、ちょうどTAKUYA∞がハーモニカを練習していたから、それを入れてみたらすごくハマったんですね。そこからさらに肉づけして、もうちょっとお洒落な感じにしたいなとか、サビに濃淡つけたいなとか、いろいろやっていきました。途中で転調してるんですけど、ハーモニカは一貫して同じ音で流れていて、その音が曲を繋ぎ止めている感じが気に入ってます。“ハーモニカの音は古い”と思う人もいるかもしれないですけど、むしろ一周以上回ってめっちゃ新鮮な感じがしていて、いい感じでハマったなと思います。

TAKUYA∞:デビュー前からハーモニカはずっと練習していて、曲に入れたいなと思っていて。何度もチャレンジはしてたよな?
克哉:うん。
TAKUYA∞:デビューしてから、2〜3回トライしたと思うんですけど、うまくハマらなかった。でも今回は、レコーディングの前に曲作りに行ってる時にも、ハーモニカを吹いてちょっとみんなを笑わせたりしてたんで。
克哉:海外にまで持ってきてましたから(笑)。イギリスとフランスにまで。
――デビュー前からの念願だったんですね。そして彰さん作曲の「Bye-Bye to you」(TAKUYA∞との共同作曲)はどのようにできたのでしょう?
彰:これは僕がアレンジを全部やりました。合宿スタジオで曲作りをした時に元ネタができたんですけど、その時にみんなで、デビュー前によく対バンしていたり、僕たちが好きで聴いていたバンドの話になって、「あのバンドかっこよかったよな」「今聴いてもかっこいいものがあるよな」みたいな話をしていて。この曲はもともとこんなにロックなバンドサウンドではなくて、もっとテンポの遅いものだったんですけど、アレンジを考える時に、僕もその頃のバンドの曲を懐かしんで聴いていたので、「ああいうの、もう1回やってみようかな」というのがきっかけです。
――いわゆるメロディックパンクというか、バンドサウンドをズバッと出してきている。
彰:それを当時の気分のまま、当時の音のままでやると古い感じになっちゃうんで、そこは意外と計算しつつ、細かくアレンジはしました。かといって難しいことをしたり、音を詰め込みすぎちゃうとそれはそれで違うし、バランスが逆に難しかったですけど、音をたくさん入れた後に引き算ででき上がっていった曲ですね。

――東京ドームのステージで聴いた時も、すごく映えてました。
彰:東京ドームの前にライブハウスでも演奏したんですけど、特に東京ドームの真ん中の光るステージで、自分が作った音が流れたのは感動しました。毎回そうなんですけど、自分の頭の中だけで作った音が大きい会場に放たれる瞬間はすごく特別な感覚で。「Bye-Bye to you」の時にはその最上級の感動がありました。
「孤独を喜びと捉えて、いいものを作っていくべきだと気づけた」(TAKUYA∞)
――TAKUYA∞さん作曲のタイトル曲「EPIPHANY」。これもストレートに6人のアンサンブルをぶつけるような曲です。
TAKUYA∞:僕はドロドロしたヒップホップも大好きですし、バラードも大好きなんですけど、やっぱりライブが中心にあるバンドなので、それでいて歌詞をしっかり伝えたいとなると、自然とこういうサウンドやアレンジになったんじゃないかなと思います。抽象的な言葉を使ったりするのも詩的ですけど、何が言いたいのか、一聴した時にストレートに伝わってほしいという気持ちがあるので……本当に感覚でやってるんで、あんまり説明できることがなかったりするんですよね。作りながら、思うがままに勝手に動いているので。
――「EPIPHANY」というワードは、曲が先ですか、アルバムタイトルが先ですか。
TAKUYA∞:曲を作って、曲のタイトルができて、それをアルバムタイトルにしました。

――この言葉を選んだ理由は?
TAKUYA∞:「EPIPHANY」は“気づき”という意味で、普段考えていたこと、疑問に思っていたことや悩んでいたことの答えが、本当に何でもない拍子に降りてくるみたいな感じ。そういう経験をした方も多いと思うんですけど、まさにそれだったんですね。僕たちは音楽制作をする上で、孤独を感じる瞬間というものがずっとあって。歌詞を書く時は完全に1人ですし、6人で作る時も「今日メンバー以外には誰にも会わなかったな」みたいな、「人生これでいいのかな?」と思ったりする瞬間があるんですよ。
克哉:めっちゃある。
TAKUYA∞:「この時間の使い方で合ってるのか」とか思ったこと、あるよね?
彰:ある。
TAKUYA∞:これって“アーティストあるある”だと思うんですよね。でも東京ドームとかそういう場所まで、何カ月も前からチケットを買って会いに来てくれるファンの人がいて。曲を楽しみにしてくれている人がいる以上、僕たちにはそんなふうに、寂しい孤独はもう存在していない。そこに気づけるか気づけないかで、自分たちの人生の満足度は変わると思うんです。そこに気づけていない人は常に寂しいだろうし、それが苦しみや悲しみになってしまうと思うんですけど、僕たちの場合は、東京ドームでライブが始まる前から高揚感を抱いて、熱狂してくれる人たちがいる。それに対して、1カ月や2カ月ぐらい孤独で誰にも会わないことなんて、もう何ほどの寂しさでもなくて、それを喜びと捉えてどんどん飛び込んで、いいものを作っていくべきだなというふうに気づけたことが、僕にとってすごく大きな“EPIPHANY”だと思っています。

――〈あなたが居なきゃ/孤独はただの一人だっただろう〉。本当にいい歌詞です。ほかにもアルバムの中で、東京ドームでやらなかった曲もまだあるので、今後のライブで聴けるのを楽しみにしています。
克哉:そのために、東京ドームではあれくらいで抑えておいたんです。……そういうわけでもないか(笑)。この先、アルバムツアーもちゃんとやるので、期待しておいてほしいというか。ドームは今までの自分たちの集大成を見せるのがテーマで、そこで新曲を何曲か出して「まだ僕たちは続いていくよ」ということに気づいてもらいたかったので、この先はどんどん新しい曲を披露していくツアーにしたいなと思ってます。
彰:僕は制作中に1人で思い悩むことが多いタイプだったんですけど、このアルバムに関してはちょっと違っていて。それも“気づき”だと思うんですけど、悩んでいる暇はもったいないなと思うようになって。だからライブでも、うまくいかなかったことを悩むんじゃなくて、それすらも前向きに捉えられるような演奏をしていきたいなと思います。
克哉:まだまだ、知ってもらいたいんですよ。夏フェスに出るのも、ツアーに多くの人に来てもらえるきっかけでもあって、「初めまして、UVERworldです」という気持ちなので。食わず嫌いの人がまだいっぱいいると思っていて、食べてから嫌いになってもいいけど「とりあえず食べてみてよ」と思ってます。
――常に貪欲に、新しい人を取り込み続ける姿勢は、今後もずっと変わらない。
TAKUYA∞:「今いてくれる人たちだけで十分だ」という気持ちも半分あるんですけど、でもやっぱり「そんなはずがない」と思っているので。こんなにいいバンドが、こんなにいい音楽が、もっとたくさんの人に認められないはずがないと思っているし、そうなればきっと僕たちはもっと幸せで楽しい環境でバンドができるだろうし、そこは今後も目指していこうかなと思っています。
チェキプレゼント
UVERworld、サイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。


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※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
※チェキはランダムでの発送となります。指定はできません。
※当該プレゼントは、応募者が第三者へ譲渡しないことが応募・当選の条件となります(転売、オークション・フリマアプリ出品含む)。譲渡が明らかになった場合、当選は取り消され賞品をお返しいただく場合がございます。
<締切:8月22日(金)>

■リリース情報
UVERworld『EPIPHANY』
購入:https://uverworld.lnk.to/20250702_EPIPHANY_PKG
・初回生産限定盤(TYPE-A)
SRCL-13257~9[特典Blu-ray付]:¥8,182(+税)
SRCL-13260~2[特典DVD付]:¥7,727(+税)
・初回生産限定盤(TYPE-B)
SRCL-13263~5[特典Blu-ray付]:¥8,182(+税)
SRCL-13266~8[特典DVD付]:¥7,727(+税)
・通常版
SRCL-13269:¥3,300(+税)
<収録曲>初回生産限定盤・通常盤共通
01.WICKED boy
02.PHOENIX AX
03.NO MAP
04.Bye-Bye to you
05.EPIPHANY
06.MMH
07.Only US
08.If...Hello
09.WINGS ever
10.Eye's Sentry
11.MEMORIES of the End
12.JUMP
<初回生産限定盤 TYPE-A特典->
映像DISC
UVERちゃんラバーキーホルダー(ホワイト)
ストラップ付パス(TYPE-A ver.)
フォトブック(TYPE-A ver.)
ポスター(TYPE-A ver.)
他
『NO ENEMY TOUR at Marine Messe Fukuoka -Day Show First Half-』
01.UNSER
02.Making it Drive
03.SHAMROCK
04.浮世CROSSING
05.stay on
06.ハルジオン
07.ROB THE FRONTIER
08.アイ・アム Riri
09.earthy world
10.KICKが自由
11.Forget
<初回生産限定盤TYPE-B特典->
映像DISC
UVERちゃんラバーキーホルダー(ホワイト)
ストラップ付パス(TYPE-B ver.)
フォトブック(TYPE-B ver.)
ポスター(TYPE-B ver.)
他
『NO ENEMY TOUR at Marine Messe Fukuoka -Day Show Second Half-』
1.終焉
2.DISCORD
3.High Light!
4.PHOENIX
5.MMH
6.儚くも永久のカナシ
7.One stroke for freedom
8.α-Skill
9.UNKNOWN ORCHESTRA




















