22/7、『あなたでなくちゃ』から見える“変化” 卒業を控える西條和の存在、新メンバー加入への心境も語る

22/7『あなたでなくちゃ』の“変化”

天城サリーが語る西條和への想い――22/7は新たなフェーズへ

――そして、最初期からのメンバーである西條和さんが今作をもってグループを卒業されます。西條さんがグループにとってどんな存在だったか教えてください。

望月:和さんは、“ナナニジそのもの”だと思っています!

相川:お、その心は?

望月:私が22/7の存在を知った時に、最初に知ったメンバーが和さんでした。アニメ『22/7』でも和さんが演じる滝川みうちゃんが主人公でしたし、当時から「この人が22/7の顔なんだ」と思っていて、今でもそのイメージは変わっていません。それと、和さんってライブの時のペンライトの色も白じゃないですか。白って、“何色にでもなれる色”だと思うんです。先ほど、ナナニジには最初は内向的な曲が多かったけれど、どんどん明るい曲が多くなっているというお話がありましたけど、和さんも一見内向的な人に見えるけれど、実はいろんな表情を持っている人。22/7の楽曲の変化のように、何にでもなれる。だから、和さんは“ナナニジそのもの”だと思います。

椎名:和さんは自分の心に忠実に、その時々でいろんな面を見せてくれる人だなと思います。ライブ前に落ち着きたい時は、端っこでひとりぽつんと静かに精神統一しているし、逆にメンバーがふざけいてる姿を見ていたい時はふらっと近くに来てくれる。最近は、特に何か言葉を発するわけでもないんですけど、近くに来てメンバーの髪の毛や手をいじったりすることがあって、それを見ていると、なんだか神話に出てくる妖精みたいに感じるんですよ。いい意味で自分を持っている方なので、そんな和さんが最近は「これをやってみたい」と自分から言うようになっていて、そんな変化は22/7の作品にもいい影響を与えている気がします。もちろん存在感も強いですけど妹っぽい一面もあって、そうかと思えばすごく先輩らしい時もある。本当にいろんな一面を持っている方です。

22/7(撮影=はぎひさこ)

――天城さんはグループ結成当初から、最も長い時間を西條さんとともに過ごされてきましたね。

天城:8年間ずっと一緒にやってきたので、もちろん悲しい気持ちや寂しい気持ちはあるんですけど、それ以上に「卒業を決心できてよかったね」という思いが一番大きいです。数年前にいろんなメンバーが卒業した頃、ふたりきりになった時に、「なごみんは卒業を考えたことはないの?」って聞いたことがあるんです。そうしたら「ほかに何もできひん」「ここしか居場所がない」って言っていたんですよね。そんな子が、外の世界にも自分の居場所があることに気付けて、前向きに卒業を決心できるまでになったということが本当に嬉しい。ナナニジも永遠になごみんの居場所であってほしいと思いますけど、なごみんがまた違う場所にも居場所を見つけられるようになったんです。ずっと一緒にやっている身としては「よかったね」って、背中を押してあげたいです。

22/7 1st single『僕は存在していなかった』music video

――8月には夏のライブ『22/7 Summer Live 2025~Toyboxの秘密~』が開催されます。演劇形式のライブとのことですが、近年のナナニジは、昨夏のライブ『Magic School Days』や一昨年の『22/7 ANNIVERSARY LIVE 2023』など、楽曲ライブと芝居を融合させるスタイルにも強みを見せていますね。

相川:それまでは単に楽曲としてしか捉えていなかったものが、“舞台の挿入歌”になることによって別の視点が生まれて、パフォーマンスの幅が広がるのが純粋に楽しいなと思います。もちろん大変ですし、もし誰かが間違えたらどうサポートするかを考えたり、自分もまたメンバーを混乱させないためにはミスはできない。でも、そのぶん「メンバーと一緒に作り上げていく感」も強くて、完成した時に得られる達成感も大きいですね。

椎名:昨年の『Magic School Days』では、対立する二組に分けて楽曲を披露したり、正規の振付や歌割りではなく芝居の演出になっていたりと、そのライブ限りの演出が見られたんですよ。たとえば、『Magic School Days』での「地下鉄抵抗主義」は、おそらくもうあの構成でやることはもう二度とないと思います。普段のライブで構成を頻繁に変えすぎると芯がブレてしまう危険もあるけれど、お芝居の内容に沿っているからこそ、「こんな曲の使い方もあるんだ」「自分の推しがこの歌割りを担当してるの、新鮮だけどめっちゃいい!」と、普段のライブとは違う“味変”みたいな楽しみ方ができるんじゃないかな。それが演劇仕立ての時のいいところだし、ナナニジだからこそできるライブになっていると思います。

望月:『Magic School Days』では、“望月りの役”だったので、ほぼ私自身に近いキャラクターを演じたんですけど、今回は自分役ではなくいろんなキャラクターが登場するようなので、演技としても新しい一面が見られると思います。そんなところも楽しんでいただきたいですね。

22/7(撮影=はぎひさこ)

――さらにその先には新メンバーの加入も控え、22/7は次のフェーズへと進んでいきます。今後の展望について聞かせてください。

河瀬:現段階では、新しく入ってくれる子たちの顔も名前もまったく知らないので、どんなふうにグループが変わっていくんだろうと想像したりもします。でも、今よりもずっと不安な気持ちが強かった3年前に今の後輩メンバーが入ってきてくれて、こんなにいい関係を築けたという経験が自信になっているので、どんな子が来てもきっと大丈夫だと思えています。私自身、ひとりで新メンバーとして加入して右も左もわからなかった頃に、先輩からしてもらって嬉しかったことを今でもいくつも覚えているんです。それを今の後輩メンバーたちに対してやってあげたいと思いつつ、あまりできなかった部分もあって……。私もグループの中では上から2番目の立場になるので、次こそは物怖じせずにどんどん関わっていきたいと思いますし、「ウェルカムの気持ちで待ってるよ!」と伝えたいです。

天城:前回のメンバー募集の時は一気に初期メンバーが減ったタイミングで、私自身も「ここに居続けていいのかな」といろんなスタッフさんに相談していたんです。それくらい、空気を変えなきゃという意味合いが大きい新メンバー募集だったと思うんですよ。でも今回は、今いるメンバーも素敵だけれど、もっと大きいステージに立つために新しい風が必要だよね、という前向きな募集だと思っているので、私も(河瀬)詩ちゃん同様にあまり心配はしていません。楽しみな気持ちが大きいですし、応援してくださっている皆さんにも、楽しみにしていてほしいですね。

望月:後輩が入ってくるのはすごく嬉しいです。一緒に頑張れる仲間が増えるのは、自分たちの気持ちの成長にも繋がるし、いいことしかないと思うので。うん、ウェルカムです!

麻丘:私もすごく楽しみですし、「どんな子たちが入ってきてくれるんだろう」という期待があります。私たち後輩メンバーが加入した時も、既存のメンバーと被らない個性を持つ人たちが選ばれていたと思うので、今の私たちに無いものを持っている子が絶対入ってくると思うんです。それがどんな子たちなのか、楽しみですね。

相川:私は今、このグループですごくのびのびと、いろんな人にちょっかいをかけながら過ごさせていただいている身なので、自分が先輩になるっていうのがちょっとだけ不安です(笑)。学生時代を含めて、誰かの先輩として活動していた時期がほとんどなかったので、今、人生で初めて「ちゃんと先輩にならないといけない」という状況に立っている感じです。でも、詩さんが言ってくれたように、先輩にしてもらって嬉しかったことって、私自身がほかの人に甘えて生きているからこそ人一倍わかっていると思うんですよ。先輩にしていただいたことや教わったことを、そのまま後輩に伝えていけたら、私なりの“先輩”になれるんじゃないかなと思って、心して挑みます!

椎名:今の後輩メンバーの中では、りのや咲舞たちが新メンバーに近い距離感で積極的に接してくれるだろうなとイメージがわきますし、グループの雰囲気についての不安はあまりないですね。私は加入当時、ダンスも未経験でステージに立ったこともなくて、「(ダンスの立ち位置を示す)番号ってなんですか?」というくらい知識もなくて。今は当時よりもはるかに曲は増えているし、ダンスもどんどん難しくなっているので、当時の自分が加入して初めて振り入れする曲が「ロックは死なない」だったら……と考えると、相当に大変だと思うんです。私たち後輩メンバーは特に、“完成しているグループの中に後から入っていく難しさ”を味わっているからこそ、新メンバーの子たちが少しでも入りやすいように協力していきたいです。サリーさんと詩さんは責任感も強くて無理をしてしまう先輩たちなので、ふたりが頑張りすぎないように、私たち後輩メンバーがしっかり支えながら、新しい22/7を一緒に作っていきたいと思っています。

22/7(撮影=はぎひさこ)

■リリース情報
22/7 15thシングル
『あなたでなくちゃ』
2025年7月16日(水)発売

完全生産限定盤A/SRCL-13336~39/10,000円(税込)
完全生産限定盤B/SRCL-13340~43/10,000円(税込)
通常盤/SRCL-13344/1,350円(税込)
期間生産限定盤(アニメ盤)/SRCL-13345~46/1,850円(税込)
完全生産限定フォトブック盤(西條和盤)/SRCL-13347~49/10,000円(税込)

■ライブ情報
『22/7 Summer Live 2025~Toyboxの秘密~』
会場:ヒューリックホール東京

2025年8月6日(水)
開場18:15/開演19:00 【piece 1】
2025年8月7日(木)
開場18:15/開演19:00 【piece 2】
2025年8月8日(金)
開場18:15/開演19:00 【piece 3】
2025年8月9日(土)
開場13:15/開演14:00 【piece 4】 SOLD OUT
2025年8月9日(土)
開場17:15/開演18:00 【last piece】 SOLD OUT

『西條和 卒業コンサート ~存在の証明~』
2025年8月28日(木) 開場18:15/開演19:00
会場:Zepp Haneda(TOKYO)

 

■作品情報
TVアニメ『カッコウの許嫁 Season2』

<放送情報>
毎週火曜日 TOKYO MX/BS日テレ/KBS京都/サンテレビにて放送中
ABEMA・dアニメストアにて地上波同時配信
その他サイトも順次配信予定

<キャスト>
海野 凪:石川界人
天野エリカ:鬼頭明里
瀬川ひろ:東山奈央
海野 幸: 小原好美
望月あい:羊宮妃那

海野洋平:木村良平
海野奈美恵:日笠陽子
天野宗一郎:森川智之
天野律子:有賀由樹子

<スタッフ>
原作:吉河美希(講談社「週刊少年マガジン」連載)
監督:菱田正和
シリーズ構成:青葉 譲
キャラクターデザイン:近 響子
美術監督:林 竜太
色彩設計:長谷川美穂
撮影監督:貝沼星乃
編集:山田聖実
音響監督:小沼則義
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:石塚玲依
音楽制作:イマジン
アニメーション制作:オクルトノボル
製作:カッコウの許嫁製作委員会2

©吉河美希・講談社/カッコウの許嫁製作委員会2

■関連リンク
22/7
オフィシャルサイト:https://nanabunnonijyuuni-mobile.com/s/n110/
X(旧Twitter):https://x.com/227_staff
Instagram:https://www.instagram.com/nananijigram22_7/
OFFICIAL YouTube CHANNEL:https://www.youtube.com/@227SMEJ
『カッコウの許嫁』
公式HP:https://cuckoos-anime.com/
公式SNS:https://x.com/cuckoo_anime

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