『「鬼滅の刃」無限城編』主題歌への期待 LiSA、Aimer、マイファス × HYDE、マンウィズ × milet 楽曲振り返り
第四夜、第五夜で放送される『刀鍛冶の里編』の主題歌は、MAN WITH A MISSIONとmiletによるコラボ楽曲「絆ノ奇跡」。『刀鍛冶の里編』では霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃といったキャラクターが炭治郎とともに戦っていく話ということもあり、男女混声の楽曲を主題歌に据えることで、その共闘感をさらに盛り上げるようなアプローチが取られたのではないだろうか。楽曲としては、三味線や和太鼓といった和楽器をフィーチャーした疾走感のある熱い和ロックチューンで、パンキッシュなサウンドが特徴的。
また、〈絆〉というワードを軸にパワフルな熱さを正面から描いた歌詞からは、少年漫画王道の主題歌の雰囲気が漂う。この2組は「絆ノ奇跡」よりも前に「Reiwa feat. milet」という楽曲で一度コラボした経験があるが、その時は祈りを捧げるような全編英詞のミディアムナンバーという、「絆ノ奇跡」とは真逆のアプローチだったのだから面白い。あらためてこの2組の音楽性の引き出しの多さに唸ってしまう。
ラストとなる第六夜、第七夜『柱稽古編』は、HYDEとMY FIRST STORYによるコラボ楽曲「夢幻」がOP主題歌として起用されている。これまでの主題歌は炭治郎をはじめとした鬼殺隊の隊士たちの戦いが描かれてきたが、この曲では、鬼殺隊のトップである産屋敷一族と、鬼側のトップである鬼舞辻󠄀無惨の長きにわたる因縁と意思も歌詞で描かれている。MY FIRST STORYのボーカル・Hiroのパートが産屋敷サイド、HYDEのパートが鬼舞辻󠄀サイドの想いを歌っているように聴こえるのも意図的なのではないだろうか。曲中で四度も登場する〈永遠の意味 知らぬ君に/答えを示す時だ〉という言葉の強さの意味は、物語のラストを見た後にはっきりと理解することになるだろう。
あらためて主題歌を振り返ると、どの楽曲もしっかりと『鬼滅の刃』という物語に寄り添ったものであることがわかる。それだけアーティスト側が作品をリスペクトして制作した証とも言えるだろう。だからこそ各アーティストのファンだけではなく、数多くの『鬼滅の刃』のファンの記憶にも残る主題歌がいくつも生まれているのだ。今回の全七夜特別放送を通して、歴代主題歌の魅力がさらに多くの人の心に届けば幸いだ。
※1:https://www.kogyotsushin.com/archives/alltime/

























