藤井 風、Mrs. GREEN APPLE、ずっと真夜中でいいのに。、back number……趣向を凝らした個性溢れるこだわりMV
藤井 風の新曲「Hachikō」のMVが6月13日に公開された。
〈Doko ni ikō Hachikō〉(どこに行こう ハチ公)というフレーズが耳に残る「Hachikō」だが、MVもインパクトを残す作品である。映像は、忠犬ハチ公の像がある渋谷の風景からスタート。スクランブル交差点の甘栗屋に立つ藤井がクローズアップされると、異世界のような場所に移り、奇抜な衣装をまとった2人の藤井が登場する。片方は白い衣装で“神”のような風貌、もう片方は黒い衣装で“犬”のような姿だ。
なかでも終盤で2人が抱き着くシーンが印象的で、忠犬ハチの生涯を踏まえれば、天国で再会を果たした主人とハチを表したものと考えられるだろう。一方で、〈You can pick whatever you’d like to do/Anything that satisfies your soul〉(なんでも好きに選んでいいんだよ/君の魂を満足させることならなんでも)という歌詞を見ると、藤井が以前から楽曲内で描いてきたハイヤーセルフとの再会の場面にも捉えられる。随所に藤井らしい遊び心が感じられつつも、「どこへでも自由に行ける」という曲のメッセージが伝わってくるような作品だ。
直近で公開されたMVで言えば、ずっと真夜中でいいのに。の「形」もさまざまな解釈が生まれそうだ。楽曲は、亡くした娘にそっくりな人形に翻弄される家族を描いた映画『ドールハウス』の主題歌。MVにも人形が登場しており、2人の人物を中心に物語が進行していく。1人は人形の持ち主である王女で、もう1人は牢屋に閉じ込められている悪魔のような人物。左右の目の色が異なるものの、それ以外は瓜二つだ。
次第に仲を深めていく2人は、ある日、王女の導きによって逃亡。追いかけられた先に悪魔は攻撃を受けて倒れ込むが、ラストシーンに現われる王女の姿をした人物はそれまでと目の色が反転しているため、最終的に2人が入れ替わったとも解釈できる。映画とリンクする部分もありながら、別のストーリーとしても楽しむことのできるMVだ。






















