京本大我(SixTONES)、『ART-PUT』ライブツアーで夢を叶える 東京初日公演で見せた等身大の姿

京本大我(SixTONES)のクリエイティブ・プロジェクト『ART-PUT』によるライブツアー『TAIGA KYOMOTO LIVE TOUR 2025 BLUE OF LIBERTY』が愛知、大阪、東京にて開催。東京初日公演が、6月17日にZepp Haneda (TOKYO)にて行われた。
『ART-PUT』は、京本が日々の様々なインプットを経て音楽などのARTへと昇華(OUTPUT)させてゆくプロジェクトで、昨年9月3日に始動した。彼が30歳の誕生日を迎えた12月3日には初めての写真集『Retrace,』を発売するとともに、東京ガーデンシアターにて『TAIGA KYOMOTO Anniversary Event「30 -THI"ART"Y-」』を開催。今年4月23日には、初のCDアルバム『PROT.30』がリリースされた。
今回のライブツアーでは、アルバムの収録曲をライブならではの演出とともに初パフォーマンスしている。彼の音楽ルーツであるロックを軸に、R&Bやソウルなども交えながら、多彩な色を織りなす楽曲を収録した『PROT.30』。そのアルバムのなかから、ライブのオープニングを飾るのは全編英語詞のナンバー「Die another day」だ。曲の前半、照明の関係で京本の姿はシルエットでしか確認できない。だが、サポートバンドが奏でる分厚いサウンドの中心には、紛れもなく京本の突き抜けるようなボーカルがある。Zeppのステージに立つことも、バンドスタイルでライブを行うことも、彼の夢だったという。曲がクライマックスに入った時、ブルーのセットアップを身にまとってギターを奏でる京本の姿が鮮明になると、フロアから大きな歓声があがった。夢を叶えた彼の姿が、そこにあったのだ。

『PROT.30』の収録曲は京本自身がすべて作詞作曲に携わっており、それだけでも彼の音楽に向ける高い情熱が感じられるだろう。そして、歌詞を見ていると、当たり前だが彼も一人の人間なのだと思わされる。何かに上手くいかなくて歯がゆくなったり、自分がどうあればいいか悩んだり、私たちが普段抱くような気持ちを彼も同じように抱えているのだと感じさせられるのだ。
ライブでは、そういった繊細な感情を歌で丁寧に表現する京本の姿が印象的だった。たとえば、アルバムのリード曲でもある「滑稽なFight」では、ギターをかき鳴らしながら力強い歌声を響かせる。〈ただ自分自身に負けたくないから〉のフレーズを感情をぶつけるように歌い、演奏が鳴り止んだなかでお立ち台に上がると、ラストの〈そう、僕なりのFightで〉を、マイクを通さずにフロアへ直接声を届ける。彼の全身全霊のパフォーマンスに心を震わされた。
一方で、ファンと自身の繋がりを歌った曲だという「終わらせぬ世界」では、ハンドマイクでステージを駆け回り、フロアを指さしながら明るく歌い上げる。〈抱き合って〉〈引っ張って〉のフレーズでマイクを高く掲げてシンガロングを煽り、観客の歌声を聞いて「その調子!」とグッドポーズを見せる京本。最後はバンドメンバーと顔を見合わせながら、ステージ上で大きくジャンプして演奏をフィニッシュさせる。ファン、バンドメンバーと全方位に気を配り、一体感を高めていく様子は流石の一言で、Zeppのステージは初と言えど、彼が今まで培ってきた多くの経験が活きていることを感じさせた。

「青」という色は京本にとって、若さゆえの自由さや初期衝動を意味する大事な色だという。その自由な感情をいつまでも忘れたくないという想いが込められた『BLUE OF LIBERTY』は、等身大の京本大我が詰まっているライブだ。ツアーは6月18日に東京公演2日目を迎えた後、7月10日と11日に東京ガーデンシアターにて行われる追加公演へと続いていく。
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