夢を抱いて、がむしゃらに走り続ける――KJRGLにしか出せない輝き、『Second_Flight』を振り返る

KJRGL『Second_Flight』レポ

 2024年秋のデビューから着実にキャリアを重ねてきた日韓混合のグローバルボーイズグループ・KJRGLが6月1日、東京・新宿ReNYで『Second_Flight』と題したライブを開催した。

 昨年12月末に渋谷・Spotify O-WESTで行われたデビューライブから約5カ月ぶりとなる今回の単独公演は、セットリストやパフォーマンス、演出といったすべての要素をブラッシュアップ。メンバーの一体感も増し、グループならではのカラーがより鮮明になった内容に、会場を埋め尽くしたVOISEA(ファンの呼称)たちは満足したに違いない。今回のライブは昼夜2部制で行われたが、本稿では2ndステージの模様をレポートする。

 定刻を過ぎると、メンバーのISAACによる英語のナレーションが流れるなか、ステージ中央にメンバーが集結。そして照明の光が当たると、「So_Fine?」のきらびやかなパフォーマンスがスタートした。笑顔で軽やかなステップを踏む彼らに客席からは大きな声援がわき起こり、早くも熱気は最高潮に。さらに「Generation_Cloud」、「overture~~the blue wave」と、KJRGLの代名詞とも言えるシングル曲を次々と披露すると、会場は祝祭ムードに包まれていく。

 「Be our Light! See the Light! KJRGLです!」――。全員で元気な挨拶をしたあとは、トークタイムへ。デビューライブではいささか緊張気味だったが、今回は終始リラックスした様子で、客席の様子を時折窺う余裕も見せる。また、韓国出身メンバーの日本語の実力がかなりレベルアップしているせいか、会話も今まで以上にナチュラルだったのが印象的だった。なかでもSAERONが「みんな、このステージが壊れるほど盛り上げて!」と叫ぶと、DIENが「それは僕たちの仕事だよ」と冷静にツッコミを入れてファンを笑わせるあたりに、グループの成長ぶりを感じた人も多かったのではないだろうか。

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 トークを終えると、ボーカルにクローズアップしたナンバー「Beautiful Dream」で会場を少しだけクールダウン。作詞をしたKOUKIによると、この曲は「ずっと応援してくださった方々や、これから出会うであろうVOISEAのみなさんへの気持ちを書いた」という。〈独りじゃない/寂しい夜に別れ告げて〉〈負けそうな時は いつも思い出して/君がいること〉といったフレーズを直接ファンに届けられるのは、彼にとってこのうえない喜びだろう。

 間髪を入れずに始まったのは、爽やかなダンスポップ「S/T/A/Y」。このナンバーはDIENの休養中の期間にレコーディングしたもの。それゆえにDIENも参加したバージョン「S/T/A/Y (Welcome Back DIEN ver)」が6月2日に配信されることをアナウンスすると、客席では涙を流すファンも。とっさに「泣かないで!」と優しく声をかけるメンバーたちの表情は、とても幸せそうだ。

 中盤のスペシャルコーナーでは、KJRGLの新たな魅力を発見できる3つのカバーソングをピックアップ。最初に披露したのは、昨年1月にデビューし、K-POP第5世代の牽引役となったTWSの「plot twist」。オリジナルにも劣らぬポジティブなオーラを発散して、観客を楽しませた。

 続く「わたしの一番かわいいところ」(FRUITS ZIPPER)と「Bling-Bang-Bang-Born」(Creepy Nuts)のカバーも、“意外性”という点ではベストなセレクトだと言えよう。猫耳のカチューシャをつけてかわいらしいポーズを決めた前者(KOUKI/DIEN/ISAAC)と、難易度の高いトーキングラップを難なくこなした後者(SAERON/RIKU)。アイドルとアーティストの両面を見せたこのコーナーは、グループのエンターテインメント性の高さを伝えるものだったと思う。

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