KJRGL、未来を切り拓くデビューライブで見せた大粒の涙 「アイドルとして大きな一歩を踏み出せた」
独創的なコンセプトと確かな実力で音楽シーンに新風を吹き込むグローバルボーイズグループ・KJRGL(カジャーグル)が12月23日、東京・渋谷のSpotify O-WESTでデビューライブ『KJRGLad to sea you!!』を開催した。彼らは2024年9月にデビューしたばかりのニューフェイスではあるものの、豊富なキャリアに裏打ちされたパワフルなパフォーマンスで早くも国内外から熱い視線が注がれている。今回のステージでも一挙手一投足に持てる力のすべてを出し切って、観る者を圧倒。アンコールで感極まった6人のメンバー(AKIRA、KOUKI、DIEN、SAERON、RIKU、ISAAC)に、満員の客席からは大きな声援と惜しみない拍手が送られた。
開演前に波のSEが静かに流れ、やがて海と無数の光が映し出されると、「prologue~the deepest blue (acoustic ver.)」が場内に響き渡る。彼らの〈声を、仲間を、自分を取り戻す物語〉を象徴する生き物であり、グループ名の由来にもなっている“クジラ”を思わせる演出でスタートしたステージは、プレデビュー曲「prologue~the deepest blue」で過去の孤独な思いや焦燥感を伝え、続く正式デビュー曲「overture~the blue wave」では、ようやく羽ばたくことができる喜びをストレートにアピール。こうした世界観は他にはないもので、しかもわずかな時間で表現できる非凡さにうなった人も多かっただろう。
最初の挨拶をした6人は、「一緒に最高の思い出を作っていきましょう!」(AKIRA)、「今日はみなさんの心を奪いに来ました!」(DIEN)と客席に呼びかけ、一体感を醸成。そしてディスコ/ブギー系のオリジナル曲「SUPERSONIC」で軽やかなステップを刻みはじめると、VOISEA(公式ファンネーム)もリズムに合わせて身体を揺らしていく。
会場が穏やかな空気に包まれる中、次はKJRGLをより深く知ってもらうためのトークコーナーへ。自身の魅力について「不思議なキャラクター」(ISAAC)、「くちびる」(KOUKI)、「皆さんの心の中にいる人」(SAERON)と分析したり、RIKUは尊敬するBTSが日本初のショーケースを開いた会場でできる喜びを語ったりと、グループのボイストレーナーを務めるNICE73の司会・進行のおかげで、かなりリラックスしたやりとりができたようだ。
KJRGLはそれぞれが色々な経験を積んできただけあって、単独でも活躍できる逸材が揃っている。そんなことを痛感させてくれたのが、ソロステージだった。アコースティックギターをバックに甘い声を響かせるISAAC(カバー曲:Stephanie Poetri「I Love You 3000」)、キレのいいダンスで魅了したSAERON(同:Ayumu Imazu「Superstar」)、キュートな歌唱で迫るDIEN(同:YENA「SMILEY」)。
原曲へのリスペクトが感じられる丁寧な歌い方が印象的だったKOUKI(同:桑田佳祐「白い恋人達」)、ファルセットが美しいAKIRA(同:サム・スミス「Lay Me Down」)、難易度の高い振り付けで勝負するRIKU(同:MIKOLAS「Lalalalalalalalalala」)。
このように個々の魅力をしっかりと打ち出せる点は、グループが着実にステップアップしていく上で大きな助けとなるはずだ。また、DIEN・SAERON・ISAACが熱唱したYUIの「CHE.R.RY」や、AKIRA・KOUKI・RIKUで楽しく歌い踊ったNEWSの「チャンカパーナ」でエンターテインメント性の高さを誇示したのも、今後の成長を期待させてくれた。
そして本編のラストナンバーは、2025年1月29日にリリースされる配信シングル「Generation_Cloud」。これまでのオリジナル曲とはひと味違うダンスポップで、爽快感あふれるエッジの利いたサウンドは、海底から空へと飛び出したKJRGLの旬の勢いと輝きを見事に捉えている。