STU48、いぎなり東北産、タイトル未定、fishbowl……熱い動きを見せる“地方拠点アイドル”2025年最新事情
北海道札幌市発のタイトル未定、静岡県発のfishbowlへの期待
最後に紹介するのは、北海道札幌市発のタイトル未定と静岡県発のfishbowl。この2組は今年3月、東京でのツーマンライブを成功させたほか、現在はCYNHNも加えた3組で全国ツアーを展開中だ。タイトル未定とfishbowlは“ライブアイドル”と評されることも多く、パフォーマンスはもちろんのこと、楽曲のファンが多いことでも知られている。
タイトル未定は、昨年末の『2024 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)に出演。まだまだ全国区ではなかった札幌拠点のアイドルグループが地上波ゴールデン帯の大型音楽番組でパフォーマンスを披露したことは、アイドルの新たな歴史を刻んだと言ってもいいだろう。現在は新メンバー2人を加えた5人体制で活動中。5月からはHBC北海道放送で冠番組『タイトル未定のパキラっしゅ★』がスタートしている。
fishbowlは静岡県発の6人組。プロデューサーは静岡県出身のヤマモトショウが務めている。アイドル好きならば、知らない人はいないと言っても過言ではないヤマモトが手掛けているということで、注目を集めているグループだ。ヤマモトは“世界一かわいい音楽を作る”作家として知られており、FRUITS ZIPPERの「わたしの一番かわいいところ」や「NEW KAWAII」、「かがみ」などの楽曲を手掛けているほか、でんぱ組.incや私立恵比寿中学にも楽曲を提供してきた。
fishbowlはグループとしてだけではなく、メンバー一人ひとりに静岡県を中心とした自治体や地元企業の応援が付いているという点が大きな特徴だ。まさに地域密着のアイドルである。また、2組の共通点として、タイトル未定は北海道コンサドーレ札幌のクラブパートナー、fishbowlは藤枝MYFCの応援マネージャーという立ち位置で、地元Jリーグクラブの応援にも関わっている。今シーズンはともにJ2で戦うライバル同士。現時点(6月8日)での順位は、コンサドーレ札幌が12位、藤枝MYFCが13位ということなので、メンバー同士はもちろん、両グループのファン同士も熱く注目していることだろう。
タイトル未定の結成は2020年、fishbowlは2021年ということで、ほぼ同時期デビューの2組。共に地元での活動を大切にしながら活動を続け、アイドルファンの間でも高い人気と評価を得ており、現在の地方を拠点にするアイドルグループシーンを牽引している2組だと言ってもいいだろう。これからもお互いに刺激し合いながら、さらに大きなグループへと育っていくことに期待したい。
さらに細かくローカルアイドルをチェックしてみたい人には、タレントの安田大サーカスのクロちゃんが総合プロデュースを手がけるアイドルフェス『クロフェス2025』がオススメだ。9月13日~15日の3DAYS開催で、会場は東京・海の森水上競技場。昨年に続き、全国からアイドルが大集結するイベントになりそうだ。
ローカルアイドルにインタビューをしたり、過去のインタビュー記事を読んだりしてみると、東京でのライブイベント出演時にはかなりの気合いを入れて臨んでいることがよく伝わってくる。自分たちのことをまだまだ知らない人が多いアウェイ的な状況下のライブでは、爪痕を残そうという必死な思いが一層強まっているのかもしれない。そして、そんなパフォーマンスに込められたアイドルたちの熱量や思いが観客やファンにも伝わり、心を掴むひとつの要素にもなっているのだろう。全国に2500組以上いるとされるローカルアイドル。まずはビジュアルから入るもよし、楽曲から入るもよし、そして、故郷を離れて暮らしている人は地元のアイドルをチェックしてみるのも面白いだろう。このアイドル“超”戦国時代を勝ち抜くローカルアイドルは一体誰なのか。これからも引き続き注目していきたい。
※1:https://www.sankei.com/article/20250120-ELOLVVVVFNNVBEX3TH64KI6ATU/
※2:https://smart-flash.jp/gravure/347706/
























