G-DRAGONの新プロジェクトから済州島ブームまでーー韓国トレンドレポート 2025年5月号

Netflixドラマ『おつかれさま』、済州ブームを巻き起こす社会現象に

『おつかれさま』予告編 - Netflix

 IUとパク・ボゴムが主演を務めた『おつかれさま』(原題:폭싹 속았수다/Netflix)が、2025年春に世界的なヒットを記録した。1960〜70年代の済州島を舞台にした同作は、IU演じる少女 エスンとパク・ボゴム演じる少年 グァンシクの青春と人生を、二世代にわたり描いた人間ドラマ。韓国では配信開始から5週連続で話題性ランキング1位を記録し、Netflixでは41カ国で視聴トップ10入りを果たすなど、グローバルで大きな注目を集めた。

 韓国現代史と済州の生活文化を背景にしたリアルな描写と、世代を超えた共感を呼ぶストーリーラインが高く評価されたこの作品。後半にはIUが演じるエスンの娘であるクムミョンの物語が展開され、親世代と子世代の時間軸が交差する構成も話題に。演出は『ミセン』(tvN)や『マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~』(tvN)のキム・ウォンソク監督、脚本は『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』(KBS)や『椿の花咲く頃』(KBS)のイム・サンチュンが手がけ、映像美や演出面でも高い完成度を見せた。

 作品の成功を受けて、撮影地となった済州島に再び脚光が集まっている。劇中に登場した菜の花畑や伝統家屋、海岸沿いの小道は、若年層を中心に新たな観光ニーズを喚起し、宿泊予約やロケ地巡りも活発化。済州の方言によるタイトル「폭싹 속았수다」は、標準語では「すっかり騙されたよ」とも訳されるため、SNS上では多くのパロディが生まれ、作品発の流行語として定着。さらに、“韓国のゴールデングローブ賞”とも称される『百想芸術大賞』では、作品賞、脚本賞、助演男優賞、助演女優賞を受賞し、その完成度の高さが改めて証明された。

2NE1 × FRGMT、K-POPとストリートが交差する限定コレクション

 
 
 
 
 
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 ガールズグループ2NE1と、日本のストリートファッション界を象徴する藤原ヒロシ率いるfragment designが、初の公式コラボレーションを実現した。今年4月末に発表された本コレクションは、2NE1のロゴとfragment designの稲妻マークを融合させたグラフィックが特徴で、音楽とストリートカルチャーのDNAが交差する象徴的なアイテムとして注目を集めた。

 展開されたのは、Alpha Industries製のMA-1ジャケットやジップフーディー、マスコットキャラクター・Tam-Tamのキーホルダー、コラボロゴ入りの傘やポーチ、Tシャツ、ソックス、タオルなど多彩なラインナップ。韓国ファッションEC最大手のMusinsaでは発売初日からアクセスが集中し、日本では楽天経由で展開されると即完売アイテムが続出するなど、日韓双方で高い人気を見せた。

 2NE1は2016年の解散後、2024〜25年にかけて『WELCOME BACK』リユニオンツアーを開催。4月13日までに12都市、27公演を成功させ、再びK-POPシーンの第一線に立つ存在感を証明した。今回のコラボは、そのツアーフィナーレを記念する意味合いも込められている。本プロジェクトは2NE1の根強いグローバル人気と、日本発のストリートカルチャーの象徴であるfragment designの信頼が交わって実現したものと言えるだろう。

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