Stray Kids、言葉以上の想いが通い合った日本初スタジアム公演 STAYとの深い絆を形にした愛溢れる時間に

Stray Kidsが5月18日、日本で初となるスタジアム公演を完走した。彼らは2024年8月より、韓国・ソウル公演を皮切りに、世界34カ国・地域を巡るワールドツアー『Stray Kids World Tour <dominATE>』を開催中だ。
『Stray Kids World Tour <dominATE>』静岡公演 すべての写真を見る(全30枚)
日本ではすでに昨年11月・12月に東京ドームや京セラドーム大阪で公演を行っているが、今回はグループ初となる日本でのスタジアム公演が静岡エコパスタジアムで実現した。5月10日、11日、17日、18日の4公演で約22万人を動員。どこまでもクールでパワフルながらも、時に茶目っ気たっぷりな表情や言葉でファンを楽しませてくれる、Stray Kidsならではの世界観がたっぷりと詰め込まれたコンサートでSTAY(ファンの呼称)を魅了した。本稿では、静岡エコパスタジアム公演最終日である18日の模様をダイジェスト版でお届けする。
ダンサーたちが太鼓を打ち鳴らすようなパフォーマンスからスタートした今回のスタジアム公演。広々としたステージの上で、フラッグを使ったパフォーマンスや、炎が吹き上がる演出が次々と展開され、非常に豪華な幕開けに目を奪われていると、真っ白なスーツタイプの衣装に身を包んだStray Kidsの8人が登場した。STAYの大歓声の中で始まったのは「MOUNTAINS」のパフォーマンス。メンバーの低く唸るようなラップとパワフルな歌声が会場の空気を震わせ、力強いダンスとともに、冒頭から観客をStray Kidsならではの世界観へと引き込んでいく。そのまま休むことなく「Thunderous」「JJAM」を披露して、MCへ。


Bang Chanが「今日もいい雰囲気ですね!」「静岡エコパスタジアム。日本で初のスタジアム公演をやる夢が叶いまして、今日はついに最終日です!」と語り始めると、メンバーがエコパスタジアムという会場名を使った即興ラップを披露したり、最近好きなものやチャームポイントなどを一言ずつ語りながら、楽しげな空気で自己紹介と挨拶を行った。
およそ3時間半にわたって行われたステージは、すべての瞬間が見どころと言っても過言ではないのだが、特に言及したい必見ポイントの1つが“ユニットステージ”である。各メンバーの魅力や得意領域が存分に発揮され、次々と雰囲気の変わるステージに瞬きをするのも惜しくなってしまうほどだった。
このユニットステージでまず登場したのは、HANとFelix。彼らが披露したのは「Truman (HAN & Felix)」だ。Felixの痺れるように響く低音ボイスのラップ、HANの弾けるように言葉が流れていくラップが印象的で、ビートとメロディの中毒性に思わず体が動いてしまうような時間となった。続いて登場したのは、ChangbinとI.Nの2人。彼らは「Burnin’ Tires (Changbin & I.N)」をパフォーマンスした。言葉を一つひとつ的確に捉えながらも荒っぽく吐き出していくChangbinの高速ラップ、I.Nのチャーミングな表情と伸びやかな歌声が、1曲の中で見事に混ざり合い、ダンサブルなビートと相まって、ポジティブで楽しい空間が作り上げられていく。




Bang ChanとHyunjinは、「ESCAPE (Bang Chan & Hyunjin)」を披露した。ハードロックを思わせるサウンドの中で、神聖な儀式のようなダンスパフォーマンスを行うと、観客からは大歓声が。Bang ChanとHyunjinの低音から高音まで自在に操っていく歌声も圧巻のステージだった。その後登場したのは、Lee KnowとSeungmin。仰向けで寝そべった状態から始まった彼らの「CINEMA (Lee Know & Seungmin)」のパフォーマンスは、切なげな歌声が印象的だ。歌詞を一言一句噛みしめるように歌う2人の歌声が重なった時、最後の大サビでは観客からも大きな歌声が響き渡り、スタジアムの屋根から小さな花火が打ち上げられる演出も行われ、ユニットステージは大盛況の中で終了した。




本公演では、Stray Kidsがこれまでにリリースした日本語楽曲も届けられた。昨年リリースされた「GIANT」のステージでは、巨人の舞台装置を背景に、ダークな歌声とラップを披露。「Social Path (feat. LiSA) 」では、疾走感あるサウンドの中で、会場の外まで伸びていきそうなクリアな歌声と、重く響くラップを会場全体に届け、緑色のテープが舞う演出も相まって大いに盛り上がった時間となった。

また、6月18日発売のJAPAN 3rdミニアルバム『Hollow』から、日本語曲のタイトル曲「Hollow」を初披露。どこか切なさのあるダンサブルなサウンドが印象的な同楽曲。真剣さと切なさが入り混じった表情で歌い踊る8人の姿に、また新たな一面を垣間見ることができた。歌唱終了後にはメンバーから曲紹介が行われ、Bang Chanは「STAYが好きそうなジャンルをイメージして書いてみた楽曲」「(Hollowは)英語では“空っぽ”を、ハングルでは“ひとりぼっち”“寂しい”という意味です」と、タイトルに込めた意味を解説。Hyunjinは「(3rdミニアルバム『Hollow』は)すべて日本オリジナル曲として収録されたアルバムなので、たくさん聴いて、愛してください」とコメントした。

ファンとの交流も大切にした8人。「Lonely St.」や「Cover Me」のパフォーマンスでは、客席に近い花道のようなステージで、ファンの姿をしっかりと見つめながら、8人がそれぞれの歌声を響かせていく。メンバーがSTAYの歌声に耳を澄ませ、「本当に感動的」と語る場面も見られ、大勢のファンと再会できた静岡エコパスタジアムでの公演は、彼らにとって特別な時間となったようだ。

コンサート終盤では、「TOPLINE (feat. Tiger JK)」や「LALALALA」など、中毒性のあるHIPHOP楽曲を披露して会場の熱気を高めた。「MEGAVERSE」「MANIAC」は、ダンサーとともにダイナミックなステージ表現が展開され、全身を力強く使った8人のダンスは、前方を射抜くように見つめる視線と相まって非常にクールだ。炎が吹き出す演出も再び行われ、大盛り上がりの中で本編を終えた。






























