原因は自分にある。「因果応報アンチノミー」バイラル上位 不安定な世の中だからこそ求められる1曲に?
そもそも“アンチノミー”とは、同時に成立し得ない命題同士の矛盾や対立を意味する哲学用語。歌詞の中の〈自問自答でしょ〉というワンフレーズが象徴するようにリスナーに“自問自答”を促す楽曲だが、〈自業自得〉と歌ったその少し後に〈自分次第〉と、切り返す。自戒ともとれるネガティブな言葉や、SNSの闇を想像させるような言葉も並ぶが、どれもフレーズが短く、軽快でどこかあっけらんとした曲調と相まって、どんなに悩んでも自分次第で明日が変わると歌っている。ネガティブな感情や半分他人事のようにも思えるシュールな現実もしっかり言葉にし、葛藤も失敗も人生の糧、乗り越えて前に進もうというメッセージ性も、このグループならではの楽曲の特徴と言えるだろう。
原因は自分にある。が提示するのは、ある事象に対する答えそのものでなく、“矛盾”や“自問自答”を肯定する視線だ。誰もがどこかで矛盾を抱えている。そんな感情を肯定してくれる「因果応報アンチノミー」は、不安定な世の中だからこそ求められる楽曲なのかもしれない。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2025-05-04


























