乃木坂46 6期生11人の多様な魅力が開花 “異例”のバックグラウンドが広げるグループの可能性
6期生の初お披露目イベントのライブパートでは、5人がセンターを経験。特定の1人を“エース”に寄せていくのではなく、それぞれの文脈でスポットを当てるという多中心的な構成は、5期生の歩みとも重なる。『乃木中』でも同様に、誰かがボケたり、イジられたり、補足役に回ったりと、“場を整える力”が自然に分散されていた。未完成であることが、かえって自由な表現を可能にしているようにも見えた。
パフォーマンス面では、バレエやチア、ジャグリングといったスキルに加え、歌唱力のある海邉朱莉、トロンボーンが得意な森平麗心など、さまざまな才能も揃っている。こういった個性がステージの表現力という点で、既存の乃木坂46メンバーとは異なる方向性を打ち出せる可能性を秘めている。また、6期生全体に共通していたのは、バラエティ対応力の高さだ。井上和の無茶振りに答える長嶋凛桜や弓木考案の魔法使い設定をもとにした自己紹介キャッチフレーズを披露した小津など、即興と準備を組み合わせた見せ方の上手さが光っていた。
これほど多様なバックグラウンドと、瞬発力に優れた対応力を兼ね備えた世代は、乃木坂46の歴史の中でも特異な存在だと言えるだろう。それぞれの個性はまだ粗削りでありながら、表現者としてのポテンシャルに満ちている。まもなくスタートする6期生の新番組『乃木坂スター誕生!SIX』(日本テレビ系)、そして既存のバラエティやライブパフォーマンスへの参加を通じて、彼女たちはさらなる経験と成長を重ねていくだろう。その先に見えるのは、乃木坂46の“次の10年”を担う準備を整えつつある姿だ。6期生というまだ小さな星たちが、どんな輝きを放っていくのか。その過程こそが、乃木坂46の次の物語を紡いでいく。
























