Ado「日本の音楽の強さを伝えたい」 グラミー賞へ懸ける思い、2度目のワールドツアー直前に何を語る?

Ado、グラミー賞へ懸ける思い

明確な目標は『グラミー賞』を獲ることです

――デビュー5周年にちなんで、Adoさんが5歳だった頃のエピソードを教えてください。

Ado:5歳の私は、雪がすごく好きでした。私は東京出身で、東京はあまり雪が降らない場所なので、雪が降った日はものすごく嬉しかったです。(普段から)自分の見ている場所が雪景色になるのがすごく嬉しくて、雪だるまを作ったり、雪遊びをしたり。毎年、「今年も雪降らないかな」と、雪が降ってほしいと願いながら天気予報を眺める時間がありました。5、6歳の時に、てるてる坊主のように雨が降らないおまじないがあるなら、雪が降るダンスを踊ろうと、自作の“雪フレフレダンス”を毎日のように歌って踊っていました(笑)。盆踊りのような振り付けで、「ゆーき、ふーれふーれ」って踊っていたら、ある日、おばあちゃんと近所に買い物へ行っていたら、天気予報にはなかった雪が降ったんです。私のフレフレダンスをずっと見ていた親も「本当に雪が降ったね!」「よかったね!」って。私も「雪フレフレダンスが叶ったんだ!」「雪女だ!」と思って、しばらく自分のことを雪女だと呼んでいました。小学校に入学した時、みんなは自分のことを「晴れ女」とか「雨女」と言っているなかで、私は「雪女!」と自分のことを得意げに話していた記憶があります。

――活躍の場を広げておりますが、現在の夢を教えてください。

Ado:現在の夢、明確な目標は『グラミー賞』を獲ることです。そして、控えている『Hibana』以上の世界ツアーをいずれはやりたいというのも、今の目標であり、夢です。

――4月からは世界30都市以上をまわる、日本人アーティスト過去最大級となる、2度目の世界ツアー『Ado WORLD TOUR 2025 “Hibana” Powered by Crunchyroll』が開催されます。お気持ちを聞かせてください。

Ado:2回目となる世界ツアーで、日本人アーティストとしてはこれまでにない規模ということで、私も楽しみな気持ちでいっぱいです。30都市以上の公演を通して、日本の歌い手/アーティストとして、世界の皆さまに日本の魅力や文化、日本の音楽の強さを伝えたいです。『Hibana』というタイトルのように、小さな火が大きな火となるきっかけになるような世界ツアーにできたらいいなと思っております。

――海外ツアーに向けて、準備していることはありますか?

Ado:最近は早寝、早起きを心がけています。時差ボケしてしまうのは致し方ないのですが、健康的な部分は大切にして。時間があれば歩いてみたり、筋トレを頑張ってみたり、心がけています。

――ツアー先で楽しみにしていることがあれば教えてください。

Ado:以前は訪れることのできなかった地域や都市にも今回は足を運べるということで、ツアーで特に楽しみにしているのはイタリアです。本や映画、教科書でしか見てこなかった風景をこの目で見られる喜びがありますので、純粋に楽しみにしております。

――前回のワールドツアー『Ado THE FIRST WORLD TOUR “Wish”』の合間に、どこか訪れましたか?

Ado:前回のワールドツアーでは、結構観光できて。ヨーロッパではかなり観光させていただけて、特にフランスが面白かったです。まず(パリにある)サント・シャペルに行ったのち、歩いてセーヌ川に行き、ルーブル美術館にも行って、そのあとまた歩いてパリの街並みから凱旋門がある大通りまで行きまして。そのあいだに「CHANEL」の本店に足を運びました。私はココ・シャネルを尊敬しておりまして、実際にショーが行われた憧れのシャネルの階段も目にして、そのあとに凱旋門まで歩きました。でも、おしゃれなヒールのブーツを履いていたのに、凱旋門の頂上まで何百段もの階段を上ることになって(笑)。ツアー中なのに3、4万歩歩いて楽しんだくらい、フランスを楽しんだ思い出が印象に残っております。

【Ado】THE FIRST WORLD TOUR "Wish" ダイジェスト映像

――音楽以外でハマっていること、リラックス方法はありますか?

Ado:最近は、オイルパステルというクレヨンで絵を描くことにハマっていまして。自分で撮った花の写真や私が好きな(クロード・)モネの絵の模写をクレヨンで描いている時間は心が安らいで、すごく落ち着きます。あとは隙間時間に映画を観ることにもハマっております。

――ご自身の暮らしでこだわっていることは?

Ado:最近は乾燥がすごく気になってしまうので、寝る時は加湿器をつけるようにしています。あとは、よく自炊をするようになりました。外食が多くて、栄養面に偏りが出てしまいがちなので。こだわりと言うとちょっとアレなんですが、食材を買い込みすぎないように気をつけています。食べきれるぶんの食材を買って、食べきれるぶんだけ作ることを大事にしています。

――最後にファンの方々へメッセージをお願いします。

Ado:「うっせぇわ」でデビューをしてから、5年という時間はまだまだ少ないかもしれませんが、長く活動を続けさせてもらえて、(デビュー当時よりも)よりいっそうたくさんの方々にAdoを知っていただけている今に、すごく感謝をしています。聴いてくださっている皆さま、そして、私を取り扱ってくださるメディアの皆さま、スタッフの皆さまに支えられております。本当にありがとうございます。

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