吉柳咲良、『白雪姫』吹替版キャストを射止めた理由と実力 俳優/歌手で脚光集める表現力の凄み

演技と歌声の両方で注目を集め、今もっとも勢いのある俳優=吉柳咲良は、昨年4月21日にデジタルシングル「Pandora」でアーティストデビューを果たしており、シンガーとしても高い評価を得ている。
クールでディープなミディアムR&Bの「Pandora」。ミュージカルや『白雪姫』日本語版の劇中曲「夢に見る ~Waiting On A Wish~」とは打って変わり、突き放すような冷たさも感じさせるボーカルが秀逸。ファルセットや細かいビブラートなど様々なニュアンスが駆使され、心の苦しさを表すかのようにリズムに合わせてトメを繰り返すパートや、ハスキーな低音も響かせている。心の奥底から首をもたげる知らない欲望に戸惑いながら、その甘美さに溶けていくような、少女から大人の女性へと変化していく心の揺れを見事に表現した同曲。彼女の10代最後の日にリリースした楽曲でもあり、大人になることへの憧れや不安が重ねられている。またMVでは、シースルーのトップスにハイヒール、目の周りを青くメイクした彼女が、深い海の底のようなブルーの世界に染まりながら、感情に任せるように身をくゆらせて歌う。『御上先生』視聴者の中には、きっと「あの椎葉ちゃんなの?」と、驚く人も多いだろう。
また、同年8月にリリースした2ndシングル「Crocodile」は、自己開放のアンセム。“嘘泣き”を意味する「Crocodile tears」というフレーズから着想を得た楽曲で、あふれ出る悔し涙を止められない不器用さと、巧妙なタイミングで空涙を流すあざとさを武器に生きる姿が描かれている。海外のラテンアメリカ系アーティストのようなメイクと衣装で、刺すような鋭い言葉と少し早口でリズミカルなメロディを自由自在に操る彼女。低音でがなるようなボーカルは迫力があり、スラングを織り交ぜた英語の歌詞を、流ちょうに歌う様子も一聴の価値ありだ。
音楽好きの両親のもと、幼い頃から音楽に親しんだという彼女。当時聴いたのは、椎名林檎、宇多田ヒカルといった歌姫。L'Arc~en~Ciel、ONE OK ROCKなどのJ-ROCK。また、ホリプロタレントスカウトキャラバンの審査では、自己PRでヒップホップダンスを披露した。聴く者を魅了する彼女のボーカリゼーションの根源には、彼女自身の努力はもちろんのこと、ジャンルを超越した音楽体験から生まれた、卓越したセンスもあるだろう。
「Pandora」「Crocodile」は、ちゃんみなやSKY-HI、BE:FIRSTなど最新のR&BやHIPHOPジャンルの楽曲を手がける音楽プロデューサー・Ryosuke“Dr.R”Sakai、麦野優衣とコライトする形で吉柳も作詞・作曲に参加。音楽活動はより彼女のパーソナルな部分に光が当たっていると言える。ただ与えられた楽曲を歌うのではなく、自身も楽曲制作に参加することでクリエイティブの幅も広げている。
ジャパンメイドでありながら、グローバルスタンダードにも通用する楽曲とボーカル。ディズニー作品の日本語キャストに選ばれるだけの、理由と実力が彼女にはある。
■映画情報
『白雪姫』
公開日:3月20日(木・祝)全国劇場にて公開
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:マーク・ウェブ
脚本:グレタ・ガーウィグ
音楽:パセク&ポール
キャスト:レイチェル・ゼグラー/ガル・ガドット
プレミアム吹替版声優:吉柳咲良/河野純喜(JO1)/月城かなと/諏訪部順一/大塚明夫/津田篤宏(ダイアン)/平川大輔/小島よしお/浪川大輔/日野聡/井上和彦/中井和哉
オリジナル・サウンドトラック:ウォルト・ディズニー・レコード
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/snowwhite-movie
■吉柳咲良 関連リンク
公式サイト:https://www.universal-music.co.jp/kiryu-sakura/
Instagram:https://www.instagram.com/kiryusakura_official/
X:https://x.com/kiryusakura422























