吉柳咲良、音楽で世の中に叩きつける挑戦状 ミュージカル共演した乃木坂46 奥田いろはとの交流も

吉柳咲良、音楽で叩きつける挑戦状

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』や大河ドラマ『光る君へ』といった国民的ドラマへの出演、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で主演(奥田いろはとのW主演)など、俳優として目覚ましい活躍を見せる吉柳咲良。彼女のもう一つの表現のフィールドが、今年4月からスタートした歌手活動だ。

Sakura Kiryu「Crocodile」OFFICIAL TEASER

 1stデジタルシングル「Pandora」では、吉柳がこれまの役者業では見せてこなかった、より彼女のパーソナルな一面を見せている。続けて届けられた2ndデジタルシングル「Crocodile」は、前作と同様にRyosuke“Dr.R”Sakaiと麦野優衣と吉柳の3名のコライトによって制作。世の中に溢れるネガティブなもの、日常の中で立ちはだかる困難を突破しようとする強気な姿勢を、グローバルポップの空気を多分に含んだR&Bに乗せて歌っている。吉柳咲良がアーティストとして今考えていること、そして「Crocodile」に込めた想いとは。(編集部)

音楽活動には自分の心をしっかり支えてもらえている

ーー今年4月21日にデジタルシングル「Pandora」でアーティストデビューされた咲良さん。そこから約5カ月が経ちましたが、音楽活動に向き合う気持ちはさらに高まっている感じですか?

吉柳咲良(以下、吉柳):そうですね。やりたかったことがやれているのが自分としては一番大きくて。「Pandora」のときもそうだったんですけど、私がやりたい方向性とか曲を通して伝えたいこと、音楽的な好みみたいな部分も含め、今のチームではすべてを汲み取っていただけているし、それを吉柳咲良の音楽として表現することを許してもらえているんですよね。そのことは、私自身が自分のことを好きになるための大きな軸にもなっているんです。自分のことを素直に表現できる音楽活動がスタートしたからこそ、お芝居をやっている自分とのバランスが上手く取れるようになったというか。今、やっと両足で立つことができるようになった感覚です。

ーーこれまでの咲良さんは自分のことがあまり好きではなかったんですか?

吉柳:そういう感覚で生きてきた時間がけっこう長かったですね。だから素の自分でいるときよりも、役柄に没頭しているときのほうが楽だったりもして。そんな自分のことも「好きじゃないな」と思っていたりしていたんです。自分の中には、そういう気持ちも含めたいろんな思いがたくさんあったし、それを表現したい気持ちもあったんです。でも、それを俳優として表現することはできないっていう状況に対して、モヤモヤしていたところは間違いなくあったと思います。

ーーネガティブなことさえも自己表現として吐き出せる場をずっと求めてきたのかもしれないですね。

吉柳:そう思います。アーティストであれば、自分の心の中の思いを素直に表現してもいいし、それがたとえ自分が演じる役柄のイメージとはかけ離れたものであっても、「これが私なんです」って堂々と言える。そういう場所を欲していたんだと思います。だからこそ今、音楽活動には自分の心をしっかり支えてもらえている感覚なんですよね。

ーーちなみに音楽活動をスタートさせるまでは、気持ちのバランスをどうやって取っていたんですか?

吉柳:たぶん取れてなかったんじゃないかなあ。大人たちが必死に周りで支えてくれていたというか(笑)。ただ、そんな中でも昔からやっているダンスのレッスンを受けたりとか、カラオケで好きな歌をたくさん歌うことで気持ちを発散させたりはしていました。あとはSNSかな。そこで自分の素の表情を見せることで気持ちが楽になるところもあって。役柄を通してみなさんに抱いていただく吉柳咲良のイメージはありがたいものではあるんですけど、その一面だけが私のすべてだと思ってもらうのではなく、「私にはもっとこんな部分もあるんですよ」っていうのをどんどん見せていきたい。だからこそSNSでは「え、こんな服着るんだ?」とか「こんな濃いメイクするの?」って思われるような写真も投稿していて。「結局、吉柳咲良ってどんな人なの?」って、みんなを混乱させたい気持ちがあるんですよね(笑)。今年は自分のイメージを崩壊させます、ぶち壊していきますっていうのを公言したりもしているので、いろんな一面を発信していきたいなと思っています。

ーー実際、アーティスト活動での咲良さんを見てビックリした人も多いでしょうしね。

吉柳:そういう声はかなりありました。でも私のことを深く知ってくれている親や友人には納得してもらえたんです。「咲良はこっちだよね」「やっとやりたいことができるんだね」って。でも、お芝居での私のイメージを持っている人は、「こっちのイメージで行くんだ⁉」とか「けっこう攻めてるね」って、いろんな人に言われましたね。

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