米津玄師、YOASOBI、[Alexandros]、NOMELON NOLEMON……令和ガンダムシリーズを彩る楽曲たち
そして、現在話題沸騰中の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』は先述した作品と比べてもさらに音楽が重用されていると言えるだろう。これは、the pillowsがほぼ全編の音楽を担当したことで知られるアニメ『フリクリ』の鶴巻和哉が監督であること、また近年のアニメ映画における挿入歌の用い方のトレンドが影響として考えられるだろう。
星街すいせいが担当する挿入歌「もうどうなってもいいや」に加え、主人公 アマテ・ユズリハ(マチュ)と、彼女をガンダムに導くきっかけとなる少女 ニャアンとの印象的なシーンで流れる挿入歌が、NOMELON NOLEMON「ミッドナイト・リフレクション」だ。クリエイターのツミキが手がけた小気味良いトラックに、みきまりあの弾けるボーカルが絡む1曲で、これから始まる物語の鮮烈な展開を予感させる、見事な演出効果を果たしている。まだ結成4年目というキャリアだからこそ放てる瑞々しさもこの物語の起点に相応しい。
そして本作の主題歌が、米津玄師の「Plazma」だ。大部分が電子音で構成されたダンサブルなアッパーチューンで、ストーリーを眩い高揚感で彩っている。ここで歌われるのは、“出会ってしまった衝撃”だろう。不可逆な運命に導かれた今この瞬間、そしてガンダムのなかで感じた強烈な光。マチュとガンダムが邂逅して生まれた幾多の“キラキラ”を表現した1曲だ。
どの楽曲も宿命を背負い、決意とともに前進する『ガンダム』の世界観を象徴しつつ、アーティストの強い個性と合致しているものばかりだ。アーティストの持つ潜在的な闘志や勇壮さを引き出し得るのが『ガンダム』シリーズだと言える。『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(日本テレビ系)のテレビ放送では、さらに印象的な音楽演出が施される可能性もある。音楽とアニメーションのクロスカルチャーの場として、令和『ガンダム』はさらにこれから注目を集めることだろう。

























