『姫リボ』『こどちゃ』『チャチャ』『ママレード・ボーイ』……創刊70周年『りぼん』アニメ主題歌に注目
子供の頃、少女漫画雑誌といえば『りぼん』(集英社)、『なかよし』(講談社)、『ちゃお』(小学館)の三派に大きく分かれていたことを思い出す。毎月新刊が発売されるたびに、コミックの新たなストーリーと同時に付録や全員プレゼントでも心が踊り、物語の新展開について友だち同士でわいわいと話が尽きなかった。特に『りぼん』は『ときめきトゥナイト』や『ママレード・ボーイ』、『星の瞳のシルエット』、『赤ずきんチャチャ』などが人気を博した時代。なによりも『ときめきトゥナイト』の真壁俊や『ママレード・ボーイ』の松浦遊、『星の瞳のシルエット』の久住智史といったヒロインをさりげなく助けるクールな男子たちへの人気がとにかく高かったことを覚えている。そんな『りぼん』が2025年、創刊70周年を迎える。
🐍HAPPY NEW YEAR 2025🎍
「りぼん」は2025年で創刊70周年♡
感謝の気持ちをこめた
さまざまな企画を準備中です🫶今年もよろしくお願いいたします!#りぼん #りぼん70周年 pic.twitter.com/zjtM7USqGO
— りぼん編集部 (@ribon_comic) January 1, 2025
古くは『魔法使いサリー』(テレビ朝日系)や『ひみつのアッコちゃん』(フジテレビ系)といった作品がテレビアニメ化され、昨今の女児向けアニメカルチャーの礎を築いてきたと言っても過言ではない『りぼん』作品。『ときめきトゥナイト』がアニメ化された1980年代以降、国民的アニメとなった『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)のヒットもあり、『りぼん』作品は続々アニメ化されていく。
現在では女児向けアニメといえば変身ヒロインものが主流となっているが、『ちびまる子ちゃん』のような牧歌的日常ストーリーや『神風怪盗ジャンヌ』のようなラブ要素もふんだんに散りばめられた痛快怪盗ストーリーで子供たちのハートを掴んできた『りぼん』作品。さらに時を経ても人気の高い『ママレード・ボーイ』は連載終了から23年後に実写映画化されるという異例の歩みを見せた。そして、2025年1月クールでは村田真優による人気コミック『ハニーレモンソーダ』が待望のアニメ化。少女たちのハートを掴む。
そんな『りぼん』を原作にしてきた数々のアニメーション。幼少期に見てきたアニメの楽曲が、いつまでも自身に残る経験は誰しもが持っているはずだが、映像化された『りぼん』作品の楽曲を紐解くことで改めて“あの頃”の自分と対面してみるのはどうだろう。70周年というアニバーサリーイヤーに、改めて『りぼん』作品の映像から届けられた楽曲を振り返りたい。
『姫ちゃんのリボン』(テレビ東京系)
1992年にアニメ化された水沢めぐみによる『姫ちゃんのリボン』。お転婆な中学1年生の野々原姫子はある日、姫子と瓜二つの魔法の国の王女・エリカと出会う。そのエリカから、自身の日常の観察日記をつける代わりに他人に変身できる魔法のリボンを貸してもらった姫子。お目付け役であるぬいぐるみのポコ太とともに騒々しい日々が幕を開ける。
14カ月全61話で放送されたアニメのオープニングは全編を通してSMAPの「笑顔のゲンキ」が担当。SMAPにとって5枚目のシングルであり、長く愛される1曲だ。シングルのカップリングには同作のエンディングテーマ(第1話〜第31話)「ブラブラさせて」も収録されている。ユニゾンでの歌唱による温かな雰囲気や歌詞に、姫子とエリカが互いを大切な友だちとして思い合う様子が重なる。「笑顔のゲンキ」は、2007年発売のアルバム『THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 06 双海亜美/真美』にて、765プロダクション所属のアイドル・双海亜美、真美姉妹によるカバーが収録されたこともある。
『ママレード・ボーイ』(テレビ朝日系)
1994年にアニメ化された吉住渉による『ママレード・ボーイ』。ある日いきなり両親から「離婚する」と告げられた小石川光希。ハワイ旅行で出会った松浦夫妻と小石川夫妻が互いのパートナーと恋に落ち、それぞれ離婚して再婚することに。その松浦夫妻の子・松浦遊と光希の恋模様を描く胸キュン作品は2001年に台湾で実写ドラマ化、さらに2018年には桜井日奈子、吉沢亮のW主演実写映画化された。1994年のアニメ化の際のオープニングは濱田理恵の歌う「笑顔に会いたい」。〈だけど気になる/昨日よりずっと〉の歌い出しは今も色褪せるはない。
『赤ずきんチャチャ』(テレビ東京系)
1994年にアニメ化された彩花みんによる『赤ずきんチャチャ』。赤いずきんがトレードマークで魔法使いのたまごであるチャチャは、世界一の魔法使い・セラヴィーの弟子として日々奮闘中。ある時、チャチャとボーイフレンドである狼男のリーヤは、セラヴィーの世界一の称号を狙う魔女・どろしーの弟子であるしいねと出会う。しいねはチャチャに一目惚れ。それからチャチャとリーヤ、しいねはともに行動するようになり、ドタバタの日々はさらに騒々しいものになっていく。アニメではリーヤの声優を香取慎吾が務め、オープニングテーマには、数々の名曲を手掛けてきた林田健司が作詞曲を担当したSMAPの「君色思い」が起用された。