TOBE、2度目の合同コンサート開催で近づくヒーロー像 滝沢秀明&アーティストのファンとともに歩む姿勢

 前回の各アーティストのステージを思い返しても、少数のダンサーと自分の世界観を作り上げた三宅、大型バイクや落下シーンなどの驚きの演出で盛り上げた北山、7人という人数の多さを活かして会場をフルに使って楽しませたIMP.、3人のみで遊び心も感じさせながら自らのスキルを見せ切ったNumber_iと、それぞれまったく違った。TOBEにはこういうアーティストがいて、それぞれこんな形でオーディエンスを魅了する――そう多くの人たちに視覚的に伝えるための、ショーケースのような約3時間。個々の色が鮮やかに弾けるような、カラフルな空間だった。

 開催前に「曲がない!」などと冗談めかして笑い合っていた一年前とは異なり、今はどのアーティストも、時間が足りないほどの持ち曲がある。今年は、数あるなかから選び抜かれた楽曲が披露されることになるだろう。だからこそ、よりアーティストごとの魅力が際立つステージになりそうだ。

 そして、今年の『to HEROes』は未来地図を描く場でもあり続けるだろう。今回は、昨年11月に結成された新グループ・CLASS SEVENと、同年12月に所属となったISSEIの出演も発表されている。現時点ではまだ楽曲リリースがない2組だが、前回wink firstや大東がオリジナル曲を初歌唱したように、今回のステージで初めて楽曲披露となるかもしれない。どういった形の出演になるのかは当日までのお楽しみとなりそうだが、昨年の三宅、北山、Number_i、IMP.がそうであったように、彼らにとって今年の『to HEROes』は活動の大きな一歩になるはずだ。

to HEROes 〜TOBE 1st Super Live〜 Live Blu-ray / Documentary Digest Movie "大東立樹 / TRAINEE"

 昨年と違う点で言えば、今年は東京・大阪の2カ所で開催されることも重要なポイントである。昨年、最終公演がAmazon Prime Videoを通して生配信されたことを踏まえても、TOBEアーティスト、そして滝沢秀明が、「誰も置いていかない」「より多くのファンが観られるように」という考えを重視していることがよく分かる。付け加えるのならば、開催地を増やし、現地に赴く行為自体は、TOBEという組織が大きく広がりを見せているようにも感じられるのだ。

 2回目の『to HEROes』は、アーティスト個々で見ても、全体で見ても、ひと回り成長したものになりそうだ。さあ、今年はどんなエンターテインメントを目にすることができるだろうか。再び“HERO”に会えるまで約1カ月半。期待して待ちたい。

TOBE全員が集結した東京ドームで何が起きたのか? 本当の始まりと決意を告げた最終日を観て

滝沢秀明によるTOBEに所属する全アーティストがステージに立った『to HEROes 〜TOBE 1st Super Live〜…

滝沢秀明が描いた”スタート”の意味とヒーロー像 TOBE設立2年目で確立した各アーティストのブランド

3月に東京ドームで行われたコンサート『to HEROes〜TOBE 1st Super Live〜』から、滝沢秀明によるTOBE…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる