乃木坂46・櫻坂46・日向坂46、グループを形作る三者三様のキャプテン&副キャプテン像

日向坂46

 けやき坂46から含めると、今年でキャプテン就任から7年となる佐々木。キャプテンがリード曲/表題曲でセンターを務めるのはこれまでグループの歴史の中でもなかったことだが、昨年11月にリリースされた2ndアルバム『脈打つ感情』のリード曲「君は0から1になれ」ではキャプテンながらセンターを務めた。『スポーツ リアライブ~SPORTS Real&Live~』(テレビ東京系)では番組MC、ラジオ番組『LOGISTEED RADIONOMICS』(J-WAVE)ではナビゲーターを務めるなど、キャプテンとしてグループを引っ張るだけではなく、自らも率先して対外活動を行ってきた。グループのケアをしながらも、個人としても多くの仕事を両立する姿勢は、他のアイドルキャプテンでも類を見ない存在感を放っている。

日向坂46『君は0から1になれ』

 佐々木といえば、ドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』で語られているように、『TOKYO IDOL FESTIVAL 2017』で気が緩んでいたメンバーを一喝したエピソード(通称・TIF激怒事件)は有名だが、彼女は当初からグループのために尽力してきたメンバーだった。佐々木がいなければ、今の日向坂46はない、というのは少々大袈裟かもしれないが、日向坂46をプロフェッショナルな集団として意識改革したのは佐々木の存在が大きいだろう。日向坂46は、けやき坂46という存続が危ぶまれていたグループが改名し、今の形となった。その挫折と苦悩が、佐々木をリーダーシップ力を発揮させるに至ったとも言える。

日向坂46ドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』予告

 だが、リーダーシップを発揮しながらも、佐々木は飴と鞭をしっかりと使い分けているように感じる。『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)では積極的にイジられ役に回り、ライブではしっかりと引き締める。グループ最年長という責任感もあるのかもしれないが、グループの成長を見据えた佐々木の立ち回りは、日向坂46の集団としての結束力を強固なものにしている。日向坂46のメンバーが対外的にプロフェッショナルな個人としては活躍できているのも、グループにおける佐々木のスタンスが影響しているのかもしれない。

 そうした佐々木を支えるのが、副キャプテンの髙橋だ。11thシングル『君はハニーデュー』に収録されているアンダー楽曲「錆つかない剣を持て!」で初のセンターを務め、ひなた坂46初の単独ライブ『11th Single ひなた坂46 LIVE』では座長も経験。髙橋は、もともとリーダーシップの高さから少人数ながら個性的な三期生をまとめてきたが、歌唱力、パフォーマンス力、バラエティ力、すべてにおいて合格ラインを叩き出すオールラウンダー。時には言葉で示し、時には背中で示す。特に『11th Single ひなた坂46 LIVE』で先輩と後輩の両軸を堂々と率いる姿は、今後グループを引っ張っていく存在であることを予感させた。長らく佐々木がひとり担ってきた役割を、これからは髙橋も引き受けていくことになる。

日向坂46『錆つかない剣を持て!』

 坂道グループのキャプテン&副キャプテンのあり方を見ると、それぞれのグループカラーが表れているのが興味深い。乃木坂46と日向坂46が新たに副キャプテンを取り入れたように、今後は櫻坂46も将来を見据えた副キャプテンが設置される可能性も十分にある。その時、櫻坂46の次期リーダー候補は誰になるのか。2025年は各グループにとって、転機となりそうだ。

※1:https://classy-online.jp/lifestyle/375056/
※2:https://entamenext.com/articles/detail/21717/2/1/1

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