edhiii boi、高校生活最後の一年 大きなターニングポイント迎えてどこへ向かう? BMSGの絆も語る
BMSG POSSEをきっかけに近づいた先輩アーティストとの距離感
ーー12月にはぜったくんとのコラボレーションで「僕だけノンフィクション feat. edhiii boi」がリリースされました。
edhiii boi:事前にぜったくんと楽曲の方向性を決める会議をしましたが、「ノンフィクション」というテーマはその会議ではまったく出てきませんでした(笑)。頭を悩ませたりしていたんですけど、ちょうどその日はオンラインミーティングや宿題、作詞など、たくさんの仕事を抱えていたので、そのことを歌詞にすることに決めて。結果的にそれが意外とハマりましたね。
ーー では、ストレートにその時の気持ちをそのまま歌ったということですか?
edhiii boi:そうですね。裏テーマとして、ジュエリー、高級車、遊びのようなラッパーに対する世間のイメージと、実際はパジャマ姿のまま家に引きこもって曲を作っている自分の現実とのギャップを描写ができたらいいなと思って。それが僕にとっての「ノンフィクション」であり、リアルなラッパーの生活に思えてきたので、あえてそういう内容の歌詞を書きました。
ーーこの一年はBMSG POSSEとして「Girlfriend」「MINNA BLING BLING」「OVERDRIVE」を3カ月連続リリースし、SKY-HIさん、Novel Coreさん、Aile The Shotaさんらと多くの共演機会がありました。先輩アーティストたちとの関係性に変化はありましたか?
edhiii boi:Novel Coreくんは、僕がHIPHOPヘッズだったこともあり、デビュー前から知っていました。ただ、関係性が深いわけでなく、「118」(edhiii boi、BE:FIRST・SOTA、Novel Core3人による楽曲)のレコーディングで初めて会って。そこからしばらくは敬語で接していました。一緒に食事に行っても「質問していいのかな?」と遠慮していたんですけど、BMSG POSSEの活動を通じて距離が一気に縮まりましたね。特に今年の夏はずっと一緒に楽曲制作していたので、音楽のことだけでなく、いろいろな話ができるようになりましたね。それがきっかけでタメ口で話せるようになったのは嬉しかったです。
ーータメ口で話せるようになったのは、関係性にも大きな変化がありそうですね。
edhiii boi:会話の幅が広がりましたね。以前は現場で挨拶する程度でしたが、今は社長(SKY-HI)から「トムとジェリーみたいだ」と言われるほど一緒にいます(笑)。昨日もプリクラを撮りました。
Shotaくんとはデビュー日が近かったので、よく会ったりしていて。彼の家に泊まることもあったので、家族のような感覚です。BMSGのメンバーはみんな家族みたいな感じですが、彼はお兄ちゃんのような存在です。音楽の話はあまりせず、学校の話も含めて、兄弟で話すような日常的な会話が多いです。
ーーSKY-HIさんとの関係性はいかがですか?
edhiii boi:SKY-HIさんとは……(形容するのが)難しい(笑)。BMSG POSSEになってからは一緒にスタジオに入る機会が増えましたが、以前は社長という立場で接することが多かったし、デビュー当時はレコーディングのディレクションをしていただいたり、緊張していました。でも、最近はBMSG POSSEとして一緒に音楽を作る感覚が強くなり、「社長と一緒に」というよりも、「メンバーとして一緒に」作っている感覚が心地好いです。以前は「カマさないといけない」と思っていましたが、今は音楽に集中できていて、SKY-HIさんと一緒に音楽を作る環境を楽しんでいます。
ーー肩の力が抜けたことで、パフォーマンスに変化はありましたか?
edhiii boi:歌詞を書く際の変化が大きいですね。これまでは自分の気持ちを歌詞にしていましたが、「14th Syndrome」(SKY-HIのアルバム『八面六臂』に収録)ではSKY-HIさんのバースを意識して、それに合わせて自分もこうしなきゃいけないとか、いろいろ考えてしまって。でも、BMSG POSSEは年齢もバラバラで、みんなが平等というか、実はメンバーは誰もそんなことを気にしません。そういうこともあって、僕のリリックの幅が広がりました。それにメンバーの誰かの目線というより、みんなが同じ目線で歌えるので、ライブも気持ちいいんです。最近のライブでは、SKY-HIさんのバースのタイミングで、僕が前を通ってしまうくらい、肩の力が抜けました(笑)。
一昨年の『SUMMER SONIC』と『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に出演させてもらった時にSKY-HIさんの肩を抱き寄せるパフォーマンスをしましたが、以前はそういうことをする時は事前にLINEで「明日、肩に手を乗せても大丈夫ですか?」と確認していたんです(笑)。でも、今は遠慮なくそういうことができるようになりました。
BE:FIRST・JUNONとの特別な関係「僕らの仲がいい理由がわかった」
ーーBE:FIRST、MAZZELの皆さんとは、フェスやイベントで共演されていますが、どのような関係性ですか?
edhiii boi:BE:FIRSTのJUNONくんとはいちばん仲がいいです。『BMSG FES'23』まではほとんど話したことがなかったんですけど、ある日楽屋で僕とRUIくん、TAIKIくんがYouTuberごっこをしているところにJUNONくんが参加してくれたことがきっかけで仲よくなりました。その時に「フェスが終わったらご飯行こう」と誘ってくれて、それから毎日連絡を取り合うようになりましたね。
ーー YouTuberごっこが仲良くなるきっかけだったんですね(笑)。
edhiii boi:そうなんです(笑)。最近はJUNONくんに音楽制作機材のことを教えて、彼の家に簡易的なスタジオを作りました。よくそこで夜通し制作して、朝は制服を着て学校に行きます。今は一緒に作った楽曲を東京ドームで歌うことが目標です。
ーー JUNONさんと気が合うのはどんなところですか?
edhiii boi:性格とお笑いのツボが一緒で、ごはんとサウナが好きなところです。僕は仕事が終わると17歳の高校生に戻りますが、JUNONくんは年上なのに精神年齢が15歳くらいなので、年下の僕がリードしていることもあります(笑)。だから、一緒にいて楽しいのかもしれないです。
ーーJUNONさんの“15歳”らしいエピソードで印象的なものはありますか?
edhiii boi:温泉で迷子になったり、サウナのドライヤーが壊れて髪が濡れたままごはん屋さんに行ったことなど、一緒にいると彼のおっちょこちょいなところに気づきます(笑)。あと、僕はたまに「この線に沿ってはみ出さずに歩かなきゃいけない」というような、指令じみたことが急に頭に浮かぶことがあるんです。ほかの人にはあまりないと思うんですけど、でもJUNONくんがそれに共感してくれて。「あるある!」って(笑)。そこで、僕らの仲がいい理由がわかった気がしましたね。