草彅剛、朝ドラ出演から1000万回超再生の踊ってみた動画まで “変化”と“初”を楽しんだ開花の2024年

 そして、それは草彅自身が香取とともにショート動画でMåneskinの「I Wanna Be Your Slave」をラフに踊ってみせた姿とも重なる。たとえビシッとキメてなくとも、これまで積み上げてきたものが滲み出る人間的な魅力が人々の心を打つのだと、このショート動画の反響の大きさから痛感せずにはいられない。

【香取慎吾×草彅剛】I WANNA BE YOUR SLAVE!! #maneskin #香取慎吾 #草彅剛 #dance

 現在奮闘している舞台『ヴェニスの商人』もそう。400年前の時代に思いを馳せながら、初めて本格的にシェイクスピア作品と向き合っている。今回草彅が演じるシャイロックは、人種差別を受けながらも強かに生きてきたユダヤ人の高利貸し。その生活感が窺える白髪混じりの風貌に皮肉たっぷりな口調で、稀代の悪役と言われてきたキャラクターだが、草彅版シャイロックはどこか憎めない。語り継がれてきた遠い昔の悪役キャラというよりも、「この人にもいろいろあったんだろうな」なんて背景を考えずにはいられない人間味あふれる人になっている気がした。

 
 
 
 
 
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 デニムに、役に、人生のヒントがあるのだと語ってきた草彅。そんな彼自身もまた、多くの人にとってヒントを与える存在になっている。草彅のヴィンテージコレクションの中で最も新しいものが、彼が生まれた1974年の10月生産のものだそう。最も新しいけれど、50年という節目を越えた「立派なヴィンテージ」。草彅の展示会を見終えた香取が「なんかグッと……思い出すよ。中学生の頃のことを。あの時あんなだったふたり……あの彼がこんなに、こんなにかっこよくなってさ」としみじみとしていたように、長年草彅を見つめてきたNAKAMA(ファン)にとっても、彼の挑み続ける姿は感慨深いはずだ。これからも、時を重ねて刻まれていく魅力を味わいながら、まだ見ぬ世界を楽しみ切り拓いていく草彅の活躍が楽しみでならない。

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