弓木奈於&奥田いろは、“乃木坂46に懸ける想い”を重ねた「歩道橋」 新体制目前の2024年に培ったもの
乃木坂46が12月11日に37thシングル『歩道橋』をリリースした。遠藤さくらがセンターを務める表題曲は、そっと聴き手の背中を押すような温かいメッセージと、それを包み込む優しいアレンジも相まって、冬の季節にぴったりな1曲。カッコよさも優しさもユーモアもたっぷりと詰まった充実のカップリング曲と合わせて、存分に楽しませてくれるシングルとなっている。今回は4期生・弓木奈於、5期生・奥田いろはにインタビュー。全国ツアーのみならず、アジア公演やレアな対バンまで、ライブで充実した2024年を振り返りながら、『歩道橋』に込めた想いを語ってもらった。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
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ライブ尽くしだった2024年、個人活動も充実
──2024年の乃木坂46はライブに恵まれた1年になりましたね。
弓木奈於(以下、弓木):そうですね。『真夏の全国ツアー 2024』やアンダーライブもありましたし、乃木坂46として久々の海外公演だったり、サンボマスターさんやMrs. GREEN APPLEさんとの対バンライブ(『風とロック さいしょでさいごのスーパーアリーナ』『Mrs. TAIBAN LIVE 2024』)だったりと、いろんな形のライブができたと思います。
奥田いろは(以下、奥田):全国ツアーは新体制になってから2回目で、5期生も今までは先輩に引っ張ってもらっている感覚が強かったんですけど、今年は5期生も後輩も迎えられるように、ちゃんと自分の足で立てている感覚がありました。私はドームツアーは初めてでしたが、会場によって空気感も全然違っていて。あんなに広い会場で走り回るのもすごく楽しかったですし、たくさんのお客さんの声を聞いてたくさんのペンライトの光に囲まれて、すごく幸せで特別な時間でした。特に神宮(明治神宮野球場)は、今年ようやく5期生全員揃って立つことができたので、本当に嬉しかったです。
弓木:1期生さんから3期生さんまでの先輩方が、これまで培ってきた歴史があるからこそ、私たちは今あんなに大きなステージに立たせていただくことができるんだなっていうことを、改めて実感したツアーでした。1期生さんと2期生さんがいた頃は、いい意味で後輩たちの気持ちを引き締めてくれたと思うんです。それってめちゃくちゃ勇気がいることだし、私たちにどう思われるんだろうと葛藤しながら伝えてくださったこともたくさんあると思うんですけど、その役割を今は3期生さんや4期生が中心でやっていくことになり、今までどれだけ先輩に甘えてきたか、先輩に頼りきりになってたかを最近はすごく感じます。
──つい最近も3期生の皆さんにお話を伺う機会があったんですが、特に今年のツアーは4期生・5期生がそれぞれ考えながら、責任を背負って動くようになったおかげで、去年と全然違って楽だったとおっしゃっていましたよ。
弓木:本当ですか。力になれたことも少ないだろうなと思っていたんですけど、そう思ってもらえていたのなら嬉しいです。以前は意見を出すことさえも自信がなくて、自分自身がまだそこのフェーズに行けていないから、自分のことを一生懸命頑張るしかないと思っていたんですけど、最近は自分のことも考えつつちゃんと「今の乃木坂46をこう見せたい」とか「新しいファンの方に楽しんでもらうにはこうした方がいいんじゃないか」と意見を持つこともできるようになりました。
──奥田さんも6期生が加入すると、いよいよ先輩になります。
奥田:そうなんです。最近こういう取材で6期生ちゃんがもうすぐ入ってきますねっていうお話になることが多いので、じわじわ実感し始めているところです。私たち5期生も加入当初はすごく不安で何もかもがわからなかったから、そういう不安を解消して支えてあげられる先輩になれたらいいなと思っているところです。
──この取材(11月中旬)時点では『36thSGアンダーライブ』も横浜公演を残すのみですが、奥田さんは座長として全国を回ったことで得られた自信もあるんじゃないでしょうか。
奥田:座長とはいえ私は一番年下だったので、難しさを感じることもあったんですけど、周りの先輩がものすごく優しくて。その優しさに助けられながらツアーを回ったので、横浜では今までの頑張りを全部ぶつけられたらいいなと思っています。
──弓木さんも奥田さんも、今年は個人としてグループ外の活動も充実した1年だったと思います。弓木さんは『ラヴィット!』(TBS系)を筆頭に、いろいろなバラエティ番組で活躍する姿を目にする機会が多かったです。
弓木:ありがとうございます。私自身は今まで自信がなくて、毎回「恐縮です、恐縮です」と思っていたんですけど、いろんな場でいろんな人に会うたびに「この方とご一緒できて楽しいな」とか「この番組、すごく楽しい!」ってどんどん思えるようになってきて。それはきっと、ご一緒する方々が私をどう調理しようかと思ってくださったり、それこそ『ラヴィット!』だったら……私は結構反省しいで、それが本番中のふとした瞬間に表情に出てしまうことがあるんですね。そういうときは、CM中に川島(明)さんが「あれはバラエティ的にはめちゃくちゃ助かったよ。本当ありがとう」と声をかけてくださったり、シーズンレギュラーを卒業するときに共演者の皆さんが「ゆみっきーに毎回助けられてました」という手紙をくださったりして。そういうお心遣いで、私自身もどんどん「バラエティ番組って楽しいな」と思えるようになって、毎回全力で向き合うことができるようになりました。
──奥田さんは5月から7月にかけて、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』にジュリエット役で出演しました。
奥田:ミュージカル自体が初めての経験で右も左もわからなかったんですけど、周りはベテランの方々ばかりだったので、本当に些細なことからいっぱいアドバイスをいただいたおかげで最後まで乗り越えられましたし、それによって自信もついて、私の中でも新しい扉を開けた感覚があります。特に舞台は生ものだから、トラブルとかもあったりするんですが、そういうときは自分なりに考えて乗り越えられるようにもなりましたし。最初は「大丈夫だったかな?」って不安に思うこともあったけど、結果的にいい方向にちゃんと物語を進められたりだとか、そういう臨機応変さが身についたと実感できたときは「よっしゃ!」って思えました。
──YouTubeチャンネル『乃木坂配信中』での路上ライブも、毎回反響が大きい企画ですよね。
奥田:ありがたいことに、ファンの方々にも「路上ライブでここの街にも来てよ」と言っていただくことが増えていますし、あの動画をきっかけに私のことを好きになってくれた方もいて。まさか乃木坂46に入って、もともとやっていたギターをここまで活かせる機会があるとは思っていなかったので、すごくありがたいです。
──ファンの方に気づかれることもあるんですよね?
奥田:そうですね。気づいてくださる方もいるんですけど、私のことを全く知らない方も普通に歌を聴いて立ち止まってくださることも多くて。そういうときは「ちゃんと届いたんだ」と思えて、本当に嬉しいです。