乃木坂46 5期生、全員のセンター経験が“自信”と“信頼”に 6期生を迎えるグループ新章への足跡
乃木坂46の37thシングル『歩道橋』が12月11日にリリースされた。今作に収録されている5期生楽曲「相対性理論に異議を唱える」でセンターを務めるのは岡本姫奈。これで、シングル表題曲、アンダー曲、5期生曲を合わせると、5期生メンバー11人が加入から1人も欠けることなく、全員がオリジナルセンターを務めたことになる。これは歴代の1期生から4期生までを踏まえても初のことだ。2022年2月のお披露目から、もうすぐ3年。本稿では、その軌跡を振り返っていきたい。
まず、シングル表題曲でセンターを務めているのは、中西アルノと井上和の2人のみ。中西の「Actually…」、井上の「おひとりさま天国」「チートデイ」と、どれもライブには欠かせない楽曲へと成長している。また、この2人はセンターを務めたタイミングも一緒だった。それは、29thシングル『Actually…』。ここに収録されていたのが、井上がセンターを務める5期生楽曲「絶望の一秒前」であり、そこから37thシングルまで9作連続で5期生曲は収録され続けている。まるでバトンを繋ぐようにして1曲毎に別のメンバーがセンターを担当しており、全楽曲でMVが制作されているのが特徴だ。五百城茉央センター「「じゃあね」が切ない」のMVが、本楽曲が収録された35thシングル『チャンスは平等』リリースから2カ月後に公開されていることからも、その制作意志は強いことが窺える。
「絶望の一秒前」は5期生にとって始まりとも言える楽曲。ライブでは、アウトロでの井上の“キメ顔”からその表現力が知れ渡るきっかけとなった。今年の『真夏の全国ツアー2024』では、井上と中西のみの特別バージョンで「絶望の一秒前」が歌唱された。それは36thシングル『チートデイ』で中西が実に7作ぶり、約2年半という期間を経て、選抜復帰したタイミングでもあった。“アルなぎ”と呼ばれる2人は、先述したように5期生で唯一シングルセンターを経験している。中西の涙を拭う井上の姿からは「おかえり」という思いが想像できるが、それは2人のみが知るところ。5期生楽曲にもそういった物語性が反映されているのは、3年という月日を感じさせるポイントだ。
「絶望の一秒前」に続く5期生曲として、菅原咲月がセンターを務める「バンドエイド剥がすような別れ方」は、毎年『真夏の全国ツアー』で必ず披露されているサマーチューンと化している。MVのYouTube再生回数は5期生曲の中で群を抜いており、数々のシングル表題曲を上回るほど。サビ前の菅原のウインクがポイントだ。