KOMOREBI「Giri Giri」ヒットはスチャダラパーとのリミックスまで波及 コラボ経緯やグループの成長を聞く

KOMOREBI×スチャダラパーとのコラボ経緯

それぞれに思い入れのあるスチャダラパーとのコラボ

――そんな「Giri Giri」にスチャダラパーが参加したリミックスが完成しました。これはどんな流れで作ることになったんですか?

SAM:スチャダラパーさんは自分たち全員が好きで、もともとカラオケで歌ったりしていたんです。そしたら、ある日、PESさんが「一緒にやろうよ」って繋いでくれて。「え、マジすか?」って感じで気づいたら一緒にやってました(笑)。

――スチャダラパーで思い出の曲や好きな曲は?

MATHEUS:それはもう「今夜はブギー・バック」です。僕らの「DITA NIGHT」のリリックに出てくる〈ダンスフロア〉も「今夜はブギー・バック」のダンスフロアをイメージしてますし。あとは、最近じゃないですけど、「サマージャム’95」が個人的に夏の思い出すぎて。

――「サマージャム’95」はKOMOREBI世代にも伝わってるんですね。

MATHEUS:KOMOREBIに入る前ですけど、友達とニケツできるスクーターに乗りながら「サマージャム’95」とRIP SLYMEの「One」をよく聴いてたんですよ。夏はその2曲をずっとリピートして聴いてて。そんな自分が、今ではPESさんと音楽をやれるようになって、スチャダラパーさんとコラボすることができた。感慨深いです。

DJ OTA:僕は高校くらいからヒップホップを聴いてたんで、今回スチャダラパーさんとやれると聞いたときは夢かと思いました。

――MAXIは、お父さんがダンサーのBBOY KATSUさんだから、その繋がりで早くから日本のラッパーが身近な存在だったんじゃないですか?

MAXI:今回会ったときにBoseさんから「おっきくなったね」って言われたり、PESさんと初めて会ったときも「会ったことあるよね?」みたいに言われて。子どもだったから正直覚えてないんですけど、音楽活動を始めた今、そういう感じで接してもらえると親しみがわくと同時にコトの重大さに気づくというか、不思議な気持ちになります。

――俺、この人たちと会ってたんだ……みたいな。

MAXI:そう。「サマージャム’95」も俺は高校生くらいから聴いていたし。高校3年生のときにOTAと出会って、お互いヒップホップが好きだとわかって。確かそのとき聴いていたアルバムの中に「サマージャム’95」が入ってた記憶があるんですよね。

――今回のスチャダラパーのリリックに対する感想は?

SAM:やばかったです。僕たちの立場も代弁してくれてるし、スチャダラパーさんたちの思いも込めてて。韻もギリギリでめっちゃ踏んでるし。

MAXI:〈ネガでティブなコメのアンチ〉っていうラインも俺らが言うよりも、スチャさんたちが言うことによって強くなるというか。パンチ力があって重みが違う。喰らいましたね、自分たちが。

MATHEUS:俺はANIさんの〈人参しりしり〉がめっちゃ好きです(笑)。

――あれがANIさんの落とし方ですよね(笑)。

MATHEUS:最近になってスチャダラパーさんは「The Late Show」もやばいことに気づきました。「The Late Show」も最後、ANIさんが〈『ウッス』〉っていう返事で落とすから。「The Late Show」は聴いた方がいい。ANIさんのヴァースがやばいから。

――今回の楽曲では、RemixバージョンのMVも作られました。こちらはどんな内容になっているんですか?

SAM:ひたすら自分たちが走ってます(笑)。「Giri Giri」のMVは僕たちが走り出して終わりますけど、その続きのような内容になっていて、ずっとある車を追いかけてるんですけど、最後はその車の中からスチャダラパーさんたちが現れて、一緒に踊る内容になってます。

――リアルに街中を走ったんですか?

SAM:走りました。東京駅から渋谷まで。

YUTA:もう汗だくだく(笑)。

SAM:朝4時から走ったんですよ。1日で撮影だったから。

YUTA:夜8時くらいまでぶっ通しで撮影してて。

MATHEUS:元気だったのは俺とYUTAとSAMですね。朝が早かったからYUTAとSAMは俺んちに泊まってスタッフさんに迎えに来てもらったんです。俺とSAMは寝てないのに誰よりも元気だった(笑)。

KOMOREBI - Giri Giri Remix feat. スチャダラパー (Official Music Video)

――今回のMVの見どころは?

YUTA:走るシーンとスチャダラパーさんとのダンス。あと、痛みを我慢している俺の姿。めっちゃ走らされたんで足が痛くなってきて(笑)。

MATHEUS:ソロショットにも注目してもらいたいです。今回、ソロシーンはカメラワークや撮影方法にめっちゃこだわったからマジ観てほしい。

YUTA:あと、メンバーが揃って踊ってるところも観て欲しいです。「Giri Giri」の振付で踊っていてOTAが真ん中にいるんですけど、たぶん今までで一番力を込めてると思う(笑)。

MATHEUS:やばいよね、あれ(笑)。

SAM:僕たちは普段マイクを持ってるじゃないですか。だから振付が片腕だけになってるんですけど、今回は全員両手がフリーの状態で、力入れて踊ってますから。マネージャーさんたちに「キレキレじゃない?」って言われたんですけど、「いや、マイクがないからだよ」って。

――デビューから約1年半経ちますが、グループとしての成長やチームワークの変化をどんなところに感じますか?

SAM:みんなライブがめちゃくちゃ上手くなったと思います。立ち回りとかお客さんの煽り方とか。それぞれの声量も大きくなったし、声の出し方もどんどんかっこよくなっていて、士気が上がってます。

――ライブ中、お互いに刺激を受けたりする?

MAXI:ありますね。目が合うんですよ。「それ、やべえな。かっけーな」って。

SAM:そうすると、俺も負けてられないなってなりますし。

MAXI:ライブの最中にお互いに高め合えるようになってきてるよね。

SAM:OTAのDJも気持ちいいタイミングでSEとか入れてくれるんで、それも成長ですね。

MATHEUS:先日もライブの直前に俺とYUTAのマイクの線が外れたんです。時間を稼ぐためにSAMが機転を利かせてMCをしてくれたんですけど、その数秒の間にその場でいろいろ打ち込んで曲を始めるまでの音を修正してくれて。

DJ OTA:ライブを盛り上げるためのMCをしてくれてるから、それに合う音をその場で組んで出したんですよ。けど、俺に限らずみんな、周りを見てカバーできるようになってきましたね。それは成長だと思います。

MATHEUS:マジでOTAの適応能力がすごいんですよ。DJとしてリスペクトです。

DJ OTA:ライブのときにみんなフリースタイルをやる時間があるんです。普段はビートを流してからラップが入るんですけど、こないだMATHEUSがビートを出した瞬間にそのビートを止めるよう指示してきてアカペラでラップを始めて。けど、そのままだとシーンとなっちゃうからその場でサンプラーから音を拾ってビートを打ったりして。もうね、ライブで初めて仕事が来たって感じでした(笑)。

――今回のスチャダラパーのリミックスでまだまだ「Giri Giri」旋風は続きそうですが、今後の活動予定と目標を最後に教えてください。

SAM:EPを出したいです。あと、一番の目標は日本武道館ライブですね。一番近くだと、まずはツアーファイナルでぶちかます!

MATHEUS:10月18日には新曲「BUCHI AGAIN」のリリースも控えているので、どんな曲になっているか、期待していてください!

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