LINKIN PARK、記者会見で語った“再始動” 「また活動するなんて考えられなかった」苦難を乗り越えて
DJと映像やアートワークを担当するジョー・ハーンは、「自分たちが持っている感情や創造性を形にする作業」とLINKIN PARKとしての活動の真髄を説明し、マイクは「いまの若い人たちのなかには音楽をハンバーガーや服のような商品(コモディティ)と捉えている人もいるけれど、音楽は創造性のぼやけた、一瞬のきらめきを追いかけて形にするもの」とつけ加えた。会見中、「you guys」と原義では性別を示唆する単語が出てきた際、マイクは「LAの話し方でそのままの意味でない」と断ったうえ、ジェイ・Zとの代表曲「Numb/Encore」のコーラス部分で、〈Can I get an encore? Do you want more?/Cookin’ raw with the Brooklyn boys〉(アンコールをしてくれないか? もっとほしいだろ? ブルックリンの男とドープに盛り上がってみる?)をエミリーも歌うため、リハーサルで「boys」を変えたほうがいいのでは? と話し合ったと説明。エミリーにたいする気遣いと、2024年らしい観点を持っているのが伝わる場面だった。
11月15日にリリースされる新作『From Zero』について。マイクは「とてもエネルギッシュな作品。ある時代のLINKIN PARKではなく、全般的にLINKIN PARKらしいサウンドになった。ギター主体の曲からメロディアスな曲までバラエティに富んでいる」と話した。それが端的にわかるのがすでにリリースされているシングルの「The Emptiness Machine」と「Heavy is The Crown」だ。「再始動はごく自然に取りかかった」(マイク)と言っていたが、フェニックスの「とてもじゃないけど、2019年から2020年まではまた活動するなんて考えられなかった」という言葉に、オリジナルメンバーたちが乗り越えてきた出来事の重さを伝えていた。彼らがデビューした2000年と大きく違うのは、ビッグネームであればあるほど、曲より周辺のノイズばかりに耳を傾ける傾向があること。それを跳ね返せるだけの大物の再出発である。新作を引っ提げてのワールドツアーを含め、楽しみだ。
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