AZKi、メジャーデビューライブは新たな“開拓”の幕開けに　活動の変遷が詰まったステージをレポート

　ここで一旦AZKiが去ってステージが暗転し、彼女自身による独白がスタート。デビュー時に夢を語っていた当時の音声も差し込みながら、当時の思いやこれまでの歩み、そしてこれからへの気持ちを過去の自分や観客に伝えていく。「少しは憧れに近づいているかな」「間違っても何度でも作ろう」「新しい物語を一緒に」など、一つひとつの言葉が印象的に頭に残る。

　再び彼女がステージに登場し、ここからはいよいよライブも終盤。まずは柔らかな歌声がぐんぐん伸びていくメジャー1stアルバム収録曲「エントロピー」を披露。その後、「AZKiは音楽を通してみんなと、一人ひとりと繋がりたくてVTuberになりました。そして今、こんなに多くのみんなと一緒にライブができています」と感謝を伝え、「開拓者のみんな大好きだー！」「これからもAZKiと一緒に開拓していってくれますか？」と伝え、「without U」が始まる。この曲は、彼女が活動を終了するルートから分岐し、AZKiとして活動を続ける新たなルートに入ることを発表した際に歌われた楽曲だ。続いて、同じくお馴染みの人気曲のひとつ「from A to Z」を披露し、「今日は来てくれて本当にありがとうございました！　みんなと一緒にこの素晴らしい時間を作れて、私は本当に、本当に幸せです。これで最後！」と伝えると、アコースティックギターのしっとりした演奏や〈もう行かなくちゃいけない／永く遠い路の終わり〉という歌い出しが印象的なバラード曲「afterglow」へ。〈あなたの〉という歌詞が出てくるたびに目の前の観客に手を向け、最後に目の前の観客に向けて噛み締めるように「ありがとう」と伝えて本編終了となった。

　アンコールでは夜公演だけのメッセージ映像が流れた後、黒色のライブTシャツに着替えたAZKiが再登場。彼女の人気曲を多数手がけてきた瀬名航が再アレンジを担当し、現在のバージョンとして生まれ変わった代表曲の最新版「いのち (2024 ver.)」で彼女ならではの感情が乗った歌声を披露すると、ラストはオリジナル曲第一弾となった「Creating world」へ。新しい世界を開拓していく胸の鼓動が聞こえてくるかのような、自身の原点とも言える楽曲を歌い上げ、ラストのサビでは火柱も吹き上がる。最後に「今日は本当に本当にありがとうございました！　これからもずっと一緒だよ！　みんな大好きだよ！」と伝えてすべてのステージを終えた。

　公演発表以降の大きな反響を受けて、9月17日＆18日には豊洲PITでの追加公演も決定しているAZKi。メジャーデビューライブという節目を迎えてもなお、彼女の活躍の場はまだまだ広がっていきそうだ。

『AZKi Major Debut LiVE「声音エントロピー」』ライブ写真一覧