4グループからメンバー卒業、ロージークロニクル結成……2024年上半期ハロプロ重大ニュースを振り返る
2024年も6カ月を過ぎ、1年の折り返し地点に来た。このタイミングで、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)の1月~6月の上半期における重大トピックスを選考し、この半年間に何があったのかを振り返ってみようと思う。
まずは重要と思われるトピックスをグループ別に10個挙げていく。また、厳密にはハロプロではないアップフロント系グループなども、ハロプロ関連と捉えて選考の対象に含める。
【01】05.26[モーニング娘。'24]石田亜佑美、今秋の卒業を発表
モーニング娘。'24の10期メンバーで、現在はサブリーダーを務めている石田亜佑美が、今秋開催予定のコンサートツアーをもって、モーニング娘。'24およびハロプロから卒業するを発表した。石田は在籍年数13年というベテランメンバーであり、昨年の譜久村聖の卒業に続く大きなトピックとなる。
発表はハロプロ公式サイト掲載の文面で行うという形。そしてその翌日は、『モーニング娘。'24 コンサートツアー春 MOTTO MORNING MUSUME。FINAL』日本武道館公演の開催日だった。石田の卒業発表後の初ステージであり、8月14日発売予定のシングルから「最KIYOU」「なんだかセンチメンタルな時の歌」の2曲が初披露されるなど、一際特別なコンサートとなった。グループはここから約半年間、石田の卒業へ向けてのラストシーズンを駆け抜けることになる。
【02】06.19[アンジュルム]佐々木莉佳子、卒業
昨年12月21日に、翌春ツアーラストでの卒業を発表したアンジュルムの佐々木莉佳子。その卒業コンサートとして用意された舞台は横浜アリーナ。昨年6月の竹内朱莉卒業コンサートに続く二度目の横アリ単独公演となった。
コンサートのタイトルは『ANGERME CONCERT 2024 SECRET SECRET 佐々木莉佳子 FINAL「愛情の世界へ、君もおいでよ」』で、佐々木本人の考案によるものだという。そのタイトル通りの、アンジュルムが展開する愛情の世界が会場中を染め上げるコンサートとなった。アンジュルムの数々のヒット曲はもちろん、中盤のメドレーパートではスマイレージ時代の楽曲で固められ、佐々木のソロ歌唱曲は「君だけじゃないさ…friends」を新アレンジの“ひまわりVer.”として歌われた。
佐々木の出身地は宮城県気仙沼市で、小学生時代に2011年の東日本大震災に被災するという経験を経たのち、アイドルとしての活動をスタートしている。卒業セレモニーで読み上げられたファンへの手紙ではそのことにも触れていたし、コンサート中盤の映像コーナーでは、今回の春ツアー『アンジュルム concert tour 2024 spring 「Secret secret」』で5月に訪れた気仙沼市民会館での凱旋公演のMCの一部も映し出された。佐々木のこれまでのアイドル人生におけるドラマを反映したライブ内容にもなっていた。
【03】06.14[Juice=Juice]植村あかり、卒業
Juice=Juiceの3代目リーダーで、オリジナルメンバーとしては最後の一人であった植村あかりが、日本武道館でのコンサートをもって卒業した。
当日は、Juice=Juiceの歴史上最初の一曲であり、メジャーデビューシングルにも収録されていた「私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)」からスタート。5人時代の楽曲や、メンバー増員されて以降の有名曲、さらに最新シングル『トウキョウ・ブラー/ナイモノラブ/おあいこ』などの楽曲もふんだんに織り交ぜたセットリストで、植村のこれまでのキャリアを総括するようなコンサートとなった。
その最新シングルに収録されていた植村のソロ歌唱曲「Brilliance of memories」を披露した後は、ファンへの思いを綴った手紙を読み上げた……かと思えば、その手紙には“あーりーがとう”としか書いておらず、その場での即興スピーチであったことを明かすなど遊び心も見せてくれた。
初期メンバーが5人なのはモーニング娘。と共通しており、最後のオリジナルメンバーがいなくなる状況というのは、飯田圭織が卒業した2005年のモーニング娘。とも重なる。当時は、モーニング娘。の今後の行く末を危惧する声も聞かれたが、結局現在までグループは存続し続けている。Juice=Juiceも同じように“STORY”が続いていくことが期待される、そんな公演になったのではないだろうか。
【04】02.07[つばきファクトリー]石井泉羽・村田結生・土居楓奏が加入
2月7日に配信されたYouTubeオリジナル番組『ハロ!ステ』にて、つばきファクトリーに新メンバーが加入されることが発表された。
新メンバーは石井泉羽・村田結生・土居楓奏の3人で、つばきファクトリーの歴史を振り返ると、メジャーデビュー直前に小野瑞歩・小野田紗栞・秋山眞緒が加入した時と同じ3名増員だ。
つばきファクトリーに限らず他のハロプログループでの例と照らし合わせると、3人加入というのは後に人気の存在となるケースが多い。モーニング娘。で言えば亀井絵里・道重さゆみ・田中れいなの第6期メンバー(「6期最強」という用語もある)、北川莉央・岡村ほまれ・山﨑愛生の第15期メンバー。アンジュルムで言えば室田瑞希・相川茉穂・佐々木莉佳子の(スマイレージ時代からの数え方で)第3期メンバー、川名凜・為永幸音・松本わかなの通称“三色団子”。Juice=Juiceで言えば有澤一華・入江里咲・江端妃咲の通称“3flower”などだ。
今回加入の3人が今後どのぐらいの人気を獲得していくのか、その推移が今から楽しみである。