秋元康総合プロデュース、僕が見たかった青空&WHITE SCORPION、1年目の活動を総括 注目メンバーは?

WHITE SCORPION

 続いて、WHITE SCORPIONのこれまでの活動はどうだろうか。「従来のアイドル像に捉われず、リアルとバーチャルを行き来する新アイドル」をコンセプトに2023年4月に始動したアイドルグループ創造プロジェクト『IDOL3.0 PROJECT オーディション』を勝ち抜いた11名で、昨年10月7日に結成。コンサートや握手会など、これまでのアイドルグループ同様の活動に加えて、ブロックチェーンゲーム『SNPIT』のスペシャルアンバサダーに就任するなど、メタバースやNFTなどのWeb3.0(ウェブスリー)技術を駆使した“バーチャル”での展開も含め、活動している。

WHITE SCORPION 『眼差しSniper』
WHITE SCORPION 『コヨーテが鳴いている』

 楽曲は僕青とは対照的で、よりソリッドなオケを強調したような攻めのアレンジが特徴的と言えるが、MVの描写を見ても、僕青が乃木坂46を追いかけているとすると、WHITE SCORPIONは櫻坂46を想起させる。歌詞はどこか孤独で緊張感があり、断定的な表現も目立つ。3rdデジタルシングル「非常手段」の〈好きなようにしろよ〉、5thデジタルシングル「Satisfaction graffiti」の〈レジスタンス〉(=反抗)はグループのアティテュードを端的に示しているのだ。

WHITE SCORPION 『非常手段』
WHITE SCORPION 『Satisfaction graffiti』

 注目のメンバーは、こちらもデビューから5作連続でセンターを務めるHANNAをまず挙げておきたい。グループ最年少ながら高身長、アグレッシブなパフォーマンスと鋭い眼差し、その佇まいのすべてが新時代のグループの可能性を具現化している。そのほか、ダンスも歌も未経験ながらグループデビューを勝ち取った努力家のALLY、一般投票にて選ばれオーディションを通過し、ダンスに定評があるACEにも注目しておきたい。

 メタバースやNFTに代表されるWeb3.0技術は、音楽アーティスト以外にもさまざまなクリエイターが自身のコンテンツに新たな価値を創造するツールとして活用し始めている。WHITE SCORPIONも個別握手券付きのデジタルブロマイドにNFTを付与したり、6月29日にはグループ初のメタバースライブを開催、今後NFTの学習動画を配信予定とのことで、これまでのアイドルグループとは一線を画す海外進出を視野に入れた活動に期待したい。

“乃木坂46公式ライバル”僕が見たかった青空、メンバー発表会で成長を誓う デビュー曲センターは東京出身16歳の八木仁愛

乃木坂46の公式ライバルグループのメンバー発表会が本日6月15日に都内で行われた。応募者3万5678名の中から選ばれたメンバーは…

WHITE SCORPIONがシンパシーを生むのはなぜなのか? 「Satisfaction graffiti」で手にした真の“らしさ”

秋元康が手がける新規アイドルグループ・WHITE SCORPION。デビュー曲「眼差しSniper」から最新デジタルシングル曲「…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる