Snow Man「君は僕のもの」MVの“日常感”を高める仕掛け リラックスした表情を収める工夫も
Snow Manが7月31日にリリースする11枚目の両A面シングル『BREAKOUT / 君は僕のもの』より「君は僕のもの」のMVを公開した。
このMVは、6月26日22時にグループのYouTubeチャンネルにてプレミア公開されたもの。今回なんといっても驚きなのが、冒頭に出てくるインスタライブの映像。渡辺翔太が5月31日に自身のInstagramアカウントにて実際に行った内容とリンクしているのだ。このインスタライブで渡辺は、メンバー全員がオフのため海の近くでバーベキューをやることになり、オフの姿をファンにも見てもらおうと、隠しカメラを部屋と外に2台仕掛けたことを報告。朝早めの数分間の配信だったにもかかわらず、大きな話題を呼ぶ配信となった。
映像に映った渡辺の姿がヘアメイク済み・衣装的な服装だったため、ファンの間では番組やYouTubeの企画なのではという声が徐々に増えていったものの、インスタライブ中〜終了直後は、本当にオフなのだと受け入れた人が多くいたのも事実。アイドルグループのメンバー同士の関係性は、グループごとにさまざまなケースがある。グループ活動以外では関わることがなかったり、個人の連絡先を知らないということもあるようだ。そんななか、「メンバー全員でオフを過ごす」と言われたときに信じられるのが、Snow Manというグループである。今回の演出は、これまで築き上げてきたグループイメージを効果的に活用した好例だろう。また、インスタライブを実際に行うことを発案したのは、本日6月27日に21歳の誕生日をむかえたラウールだという。メンバー自らのアイデアが反映されているのもファンにとってはうれしいポイントだ。
MV本編を見てみると、オフというのはあながち嘘ではないと思えるほど、リラックスしたメンバー9人の姿が映し出されている。広間でくつろいだり、料理をしたり、水鉄砲で遊んだり、夜には外でバーベキューや焚き火に花火と、ソロ活動が盛んな9人が揃って休日を謳歌しているようなプライベート感に満ちた映像だ。全力で騒ぐところに混ざっていったり、みんなの様子を静かに眺めていたり……9人がそれぞれのペースで一緒に過ごすことができるという、グループ円満の秘訣も垣間見ることができる。
そして、このリラックスした表情を収めることを可能にしているのは、メンバーたちが映像の中で手にしているスマートフォンや一眼レフ、8mmカメラなどだろう。自ら撮影した写真や映像もMV内で使われているようで、各々がいつになく無防備な表情を見せている(途中には目黒蓮がドローンカメラを操作する様子も)。また、渡辺が予告していた室内の隠しカメラも効いている。視聴者にとっては覗き見しているようなアングルの楽しさがあり、メンバーにとっては思い切り弾けることができる環境だったのだろう。狭い空間に集まりわちゃわちゃする様子は、まさに王道アイドルの伝統芸。MVのメイキング映像などで目にしてきた雰囲気がMVに収められた、そんな感覚を抱いた人も少なくないのではないだろうか。MVの最後は、渡辺のインスタライブに9人が登場して締められる。メンバーが普段使っているSNSを活用することで、MV内の出来事をより日常にあるものとして伝える工夫はお見事だ。