バンドシーン注目の606号室 ライブハウスのスケールを超えていく新曲と活動の変遷

バンドシーン注目の606号室インタビュー

606号室

「君との日々は退屈だ」は一歩先に行くための曲

――Eggsが運営する音楽配信代行サービスを通じて配信した「君のことは」が一作目にして注目されて。この曲をファーストリリースに選んだ理由はありますか?

昇栄:「未恋」と「君のことは」が最初にできてて、自分的には「未恋」は歌詞的にも自信があって、こんな言い方は悪いかもしれないけど、「君のことは」は自信がない方だったんです。でも1曲目にいきなり一番自信がある曲を持って来てもな、と思ったんですよね。

――「未恋」のほうが606号室の強みがあると?

昇栄:606号室の強み的には「君のことは」に全部詰め込まれてると、他の楽曲も出した今でも思うんですけど、世間で聴かれるのは「未恋」かなっていうのがありました。

――最初にバンドの本質を出したんですね。「君のことは」も「未恋」も606号室ならではのバンドアレンジが詰まってますね。

昇栄:この2曲はギターロックをやりたかった時代に作った曲なんで、ゴリ押しというか、「リードのピアノ弾きすぎるくらい弾いてくれ」って(円花に)言ってて。

円花:ピアノがある曲を参考にするとどんどん単調になっていくし、どうしてもリードピアノっていうポジションのバンドが少ないから難しくて。とりあえず弾け! と言われて、言われるままに弾こうと思ってできたのが「君のことは」です。

――2作目の「未恋」はサブスクの再生回数が200万回突破。すごいことですね。

606号室 - 未恋【Official Music Video】

昇栄:ありがたいことです。でも200万って数字出されても正直わからない(笑)。

円花:知り合いの知り合いを通じてとかで、この曲を好きって言ってもらえたりというのを耳にするたびに、聴いてくれる人が増えてるんだっていう実感を間接的に味わうことがありますね。

――「未恋」だけでなく、昇栄さんの歌詞の特徴だと思いますが、〈君に恋をしたわけではない、君といる時間に恋をしたんだ〉というくだりはパンチラインだと思います。この歌詞ができた背景は?

昇栄:中学時代に初めて彼女ができて。実体験を書いたわけじゃないんですけど、別れて自分としては未練が残ってて、音楽をするにあたって思い浮かべた人ではあるんです。中学生だったので強がってたんですね。「お前に恋したんじゃない」っていうのを言いたいなあっていうのがあって(笑)、その後に「君といる時間に恋をしたんだ」っていうのが出てきて、「あ、いいやん」って。

――6月12日には新曲「君との日々は退屈だ」がリリースされるそうですが、バンドにとって新しいタームに入った印象です。

昇栄:そうですね。僕にとっては一歩先に行くための曲だと思ってて。ライブハウスというよりも、ホールとか大きいところで演奏するようなイメージをした曲ではあるんで、今までの「ライブハウスで盛り上がる曲書こう」という意識から、大きな場所でも映えるような曲にしようと思いました。

――鍵盤があることが自然な曲なので円花さんはアレンジしやすかったのでは?

円花:アレンジはしやすかったです。私もホールに立ってる自分を想像したかったので、ストリングスを入れようとなって、ストリングスにこだわった曲になってます。

――次にどこに行きたいかという着想なんですね。

昇栄:今年の目標で「ライブハウスに似合わないバンドになる」っていうのを言ってたので。

――似合わないんだ(笑)。

昇栄:いや、いい意味でライブハウスでやっても「606号室はでっかいとこでやったほうが絶対映えるやん」と言ってもらいたいというか、キーボードもいるし、世界観を出せるバンドだと思うし、そこはほかのバンドに負けない強みでもあるので。

くわ:僕自身、音数が多い曲が大好きなので、この曲は、イントロ聴いて「おお~っ」てなりました(笑)。それこそいい意味でライブハウスが似合わないなと思います(笑)。

606号室
――ライブハウスが似合わないバンドという以外の目標は?

昇栄:近いところで言うと自主企画のツアーを企画してソールドさせることかな。

くわ:ドームに立ちたい。

昇栄:最終目標はドーム、東京ドームワンマンです。(小声で)京セラにしようかな(笑)。

――地元だから?

昇栄:バンドを始めたきっかけのONE OK ROCKのライブが京セラドームだったんで。

■リリース情報

606号室「君との日々は退屈だ」
New Digital Single
「君との日々は退屈だ」
2024年6月12日(水)配信リリース
配信リンク:https://linkcloud.mu/78423734

■公演情報
『ORANGE STATION LIVE 2024』
2024年6月14日(金)吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
Mr.ふぉるて×606号室

『Ruby Tuesday×ENDSCAPE×night after night 10years anniversary
新宿LOFT歌舞伎町移転25周年PREMIUM EVENT
【CONNECTING.】』
2024年6月16日(日)新宿Loft

『ツタロックDIG LIVE Vol.14-OSAKA-』
2024年6月22日(土)大阪 心斎橋BIGCAT

『ZERO NEN Supported by TOWER RECORDS SHIBUYA』
2024年6月29日(土)タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO

『ガラクタツアー「TAKARAMONO NI NARITAI TOUR 2024」』
2024年7月13日(土)大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE

『Absolute area 2man Live 2024「ふたりのり」』
2024年7月26日(金)代官山SPACE ODD

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