欅坂46/櫻坂46、NMB48らに楽曲提供 ナスカ、グループや歌詞の魅力を最大限に引き出す作曲術

ナスカ、ヒット生み出す作曲術

NMB48「これが愛なのか?」は初のコール前提の楽曲に

NMB48 - これが愛なのか?(Is this love?) Official MV

ーーここからはNMB48のニューシングルについてお話を伺っていきます。この29枚目シングルにおいて、ナスカは表題曲「これが愛なのか?」とテトラによるユニット曲「青春テトラポット」の作曲に携わっています。おふたりはNMB48に対してどんな印象を持っていましたか?

だいし君:過去の楽曲をいろいろ聴いて、振り幅が大きくてすごくいろんなことに挑戦しているグループだなと。あと、パフォーマンス力もすごく高い印象がありました。

山内:個々のバラエティスキルの高い方たちが集まっているグループだなというのは、関わらせていただく前からテレビなどを通じて感じていました。ほかの48グループともまた違う、独特な雰囲気があるグループですよね。

ーー今回の2曲でいうと、まず先にテレビドラマ『アイドル失格』(BS松竹東急)のテーマソングとして「青春テトラポット」が、この1月からオンエアされていましたが、制作の順番的にもこちらが先だったんですか?

だいし君:はい。この曲はまず最初にメンバーの安部若菜さんが作詞した1番の歌詞が存在していて、この歌詞に曲を付けてくださいというコンペから始まりました。これまで詞先というのをやったことがなかったんですけど、歌詞もすごく可愛らしいし切なくてキャッチーで、すんなりメロディを導いてもらえた印象があります。

山内:まずは1コーラス分だけデモを提出して。その後、作曲を担当することが決まってから、フルコーラスを作り始めたという流れでした。

ーー安部さんの歌詞からメロディや曲の雰囲気をイメージすることは難しくなかった?

山内:そうですね。もともと原作もあったので、そこに合った雰囲気の曲調にしようということは事前に話していて。

だいし君:歌詞自体とても素晴らしかったですし、架空のアイドルグループが歌うという設定までわかっていたので、歌詞からも伝わるフレッシュ感をそのままメロディに投影させました。

ーー「青春テトラポット」での経験をもとに、「これが愛なのか?」というシングル表題曲へとつながっていくわけですね。

だいし君:はい。テトラでのお仕事で新たなご縁をいただいて、ドラマのほうもチェックするようになって、NMB48をより近くに感じられるようになっていて。そこで「次のコンペがあったら絶対にチャレンジしよう」って話をしていたんですけど、同じぐらいの時期にAKB48の本田仁美さんの劇場卒業公演があって。僕たちはその本田さんがセンターを務めた「どうしても君が好きだ」っていう曲を作曲させていただいたんですけど、卒業公演を配信で観ていたらこの曲を歌ってくれて。その落ちサビでファンの方たちが「ひーちゃん! ひーちゃん!」って連続でコールしている部分があるんですけど、「これが最後だ」という思いのこもった、血の味がするような「ひーちゃん」コールにめちゃくちゃ感動しちゃって。あのコールがずっとふたりの中に残っていて、「今度コールが主役になるような曲を作りたい」という思いをNMB48に託しました。それで、サビの〈これが愛なのか?(愛なのか?)〉とか、曲中に入る〈Woh oh oh〉とかラストの〈いつか好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ 好きだ好きだ好きだ好きだ好きだと言おう〉とか、ファンの方たちがコールしてくれることを思い浮かべながら作曲したんです。でも、実際は思い描いた通りにいかなくて(苦笑)。

TETRA - 青春テトラポット(Seisyun Tetrapod) Official MV

ーーといいますと?

山内:私たちとしてはメンバーの皆さんとファンの方たちとのコール&レスポンスを想定していたんですけど、〈これが愛なのか?〉のあとにファンの方の〈愛なのか?〉を期待していたのですが〈フッフー〉って合いの手のほうが入っていて(笑)。

だいし君:劇場でこの曲を披露したときの映像をスタッフさんからいただいて観たときに、「ああ、そうだよな!」と納得しました。でも、まだ少しだけ期待してます(笑)。

ーーそうだったんですね。特にここ数年はコロナの影響もあって、ライブで声出しができない期間が続いたので、おふたりにとっても「どうしても君が好きだ」のコールは今まで以上に響いたのかなと。

だいし君:確かに。それもあって、あの「ひーちゃん」コールが強く響いたのかもしれませんね。

ーーこの曲を聴いて最初に感じたのは、すごくNMB48らしさが詰まった強い曲だなということ。メンバーの皆さんが全力でパフォーマンスする姿が、このメロディや曲調からしっかりイメージできました。

だいし君:ありがとうございます! そう言っていただけると、とてもうれしいです。

山内:NMB48さんに楽曲提供するのはこれが初めてだったので、ファンの方とかスタッフの方に受け入れてもらえるのかなと心配していたんですけど、今の言葉で少し安心しました。

ーーこの曲もそうなんですが、いろんなアイドルグループに提供してきたどの楽曲も、ナスカさんらしい個性がしっかり存在しつつも、それぞれのグループの色にちゃんと染まっていますよね。

山内:グループのカラーは意識しているところでもあるので、曲から伝わっていたらうれしいです。

ーーでは、おふたりは「ナスカらしさ」についてはどのように考えていますか?

山内:私はあまりそこを意識したことがなくて。自然に自分たちの色は出てくると思うし、意図して消そうとも思わなければ、なるべく入れ込もうとも思っていないです。

だいし君:僕に関して言えば、エモさは大切にしています。デモを作っているときもそうですし、秋元先生の歌詞の仮歌を歌うときも、常にこだわっているというか。

ーーそのエモさというのは、先ほど話題に上がったルーツが多少なりとも影響しているのでしょうか?

だいし君:自分の中の青春なので、そういったところも要因だとは思います。それに加えて、楽曲提供したアイドルグループのメンバーが懸命にパフォーマンスをしてくれている姿を思い返したり想像したりしながら曲を作っているので、自分ではエモいものになっていると思ってます。

ーーなるほど。

だいし君:そこに心を動かされることが多いので、「こんな表情で踊ってくれたらいいな」とか「こんなふうに歌ってくれたらいいな」ということを思い浮かべながらやっています。

ーーちなみに、そういうダンス要素はどこまで意識していますか?

だいし君:アイドルグループなので、大前提としてダンスありきだと思っていて。自分たちよがりすぎると、どうしてもダンス要素が少なくなってしまうような気がするので、そこのバランスはだいぶ考えるようにしています。それこそバラードチックな曲であっても、どこかにダンスのノリが感じられるようなことは意識しないといけないですしね。

ーーアイドルグループに楽曲提供する醍醐味って、おふたりにとってはどういったものですか?

山内:私たちは坂道グループや48グループ以外のアイドルグループに楽曲提供をしたことがないので、自分たちにとっては秋元先生と一緒に曲を作れるということが一番の醍醐味だなと思っています。あとは、アイドルソングの場合最初のデモから考えると、そのあとにたくさんのクリエイターさんが関わってくださるじゃないですか。

だいし君:振付師さんとかMV監督さんとか衣装さんとか。

山内:さまざまなクリエイターさんの手によってどんどん曲が進化していくことがやっぱりうれしいし、最後は想像を超えた作品に成長していく。それがアイドルグループだからこそ味わえる経験だなと思います。

ーーそれこそ、先ほどの「どうしても君が好きだ」みたいにライブを通して得られる感情もあるわけですものよね。

山内:はい。「こんな素敵な曲になったんだ!」って感動します。

だいし君:初めて欅坂46に曲を提供したときからずっと、MVやライブパフォーマンスを体験することで新たなアイデアが湧いてくることも多いですし、次のモチベーションにもつながります。

ーー最後になりますが、おふたりはここからアーティストとしてどんな未来をイメージしていますか?

山内:一番はやっぱり、「いい曲だね」って言ってもらえるような曲をひとつでも多く作っていくことです。

だいし君:もっと言えば、曲単位じゃなくてMVやライブパフォーマンス含めて、作品としていいものができたねってみんなで喜べたらいいなってことしか、今は考えていなくて。メンバーの方たちやチームの皆さん、ファンの方々が喜んでくださることが叶えばそれが一番うれしいです。

■リリース情報
NMB48『これが愛なのか?』
2024年5月22日(水)リリース
形態数:通常盤全3形態(Type-A,Type-B,Type-C):CD+DVD
劇場盤2形態(劇場盤/テトラver.):CDのみ+イベント参加券(権利)付き
価格:通常盤¥1,760(税込)/劇場盤¥1,100(税込)

収録曲:
通常盤(Type-A)
【CD】
1.これが愛なのか?
2.Now
3.夏のDestination (Team N)
4.これが愛なのか? (off vocal ver.)
5.Now (off vocal ver.)
6.夏のDestination (off vocal ver.)
【DVD】
~大阪から世界へ~ NMB48プロモーションムービー プレゼン企画 前編

通常盤(Type-B)
【CD】
1.これが愛なのか?
2.Now
3.青春ジャンプ (Team M)
4.これが愛なのか? (off vocal ver.)
5.Now (off vocal ver.)
6.青春ジャンプ (off vocal ver.)
【DVD】
~大阪から世界へ~ NMB48プロモーションムービー プレゼン企画 中編

通常盤(Type-C)
【CD】
1.これが愛なのか?
2.Now
3.ヘドバンタイム (Team BⅡ)
4.これが愛なのか? (off vocal ver.)
5.Now (off vocal ver.)
6.ヘドバンタイム (off vocal ver.)
【DVD】
~大阪から世界へ~ NMB48プロモーションムービー プレゼン企画 後編

劇場盤(通常)
1.これが愛なのか?
2.Now
3.これが愛なのか? (off vocal ver.)
4.Now (off vocal ver.)

劇場盤(テトラver.)
1.これが愛なのか?
2.Now
3.青春テトラポット (テトラ)
4.おとめのアイス (テトラ)
5.これが愛なのか? (off vocal ver.)
6.Now (off vocal ver.)

通常盤封入特典:【初回プレス限定】オリジナル個別生写真(全49種のうち1枚をランダム封入)

イベント詳細:
2024年6月8日(土)大阪 ATCホール「個別握手会」
2024年6月9日(日)大阪 ATCホール「個別写メ会+個別肩たたき」
2024年6月22日(土)オンライン個別お話し会【第1回】
2024年6月23日(日)オンライン個別お話し会【第2回】
2024年7月6日(土)オンライン個別お話し会【第3回】
2024年7月7日(日)オンライン個別お話し会【第4回】
2024年8月4日(日)神奈川 パシフィコ横浜「個別握手会」
2024年8月31日(土)オンライン個別お話し会【第5回】
2024年9月1日(日)オンライン個別お話し会【第6回】

【CDショップコラボキャンペーン情報】
NMB48×Joshin日本橋店
・「メッセージ入り特別レシート(川上千尋、小嶋花梨、上西怜)」発行
・「メンバー直筆サイン入り生写真」店頭展示
・店内大型看板掲示&塩月/坂田Wセンター等身大パネル設置(店舗別絵柄)
・パネル展開催(店舗別絵柄)
・全国Joshin店舗店頭放送(ミュージックビデオ&川上千尋、小嶋花梨、塩月希依音、上西怜のメッセージ)(5月22日(水)より)

NMB48×タワーレコードなんばパークス店&梅田NU茶屋町店
・「メッセージ入り特別レシート発行」(なんばパークス店:塩月希依音、梅田NU茶屋町店:坂田心咲)
・店内大型看板掲示&塩月/坂田Wセンター等身大パネル設置(店舗別絵柄)
・パネル展開催(店舗別絵柄)

NMB48×TSUTAYA
・「Lifestylin'?ポスター(小嶋花梨、坂田心咲、塩月希依音、上西怜)」先着プレゼント
・直筆サイン入り「Lifestylin'?ポスター(小嶋花梨、坂田心咲、塩月希依音、上西怜)」抽選プレゼント
・フリーペーパー『TSUTAYA on IDOL』配布(5月18日(土)より)※一部店舗除く

NMB48×TSUTAYA EBISUBASHI
・「オリジナルショッパー」先着プレゼント
・「オリジナルフリーペーパー」配布
・店内外大型看板掲示&塩月/坂田Wセンター等身大パネル設置(店舗別絵柄)
・パネル展開催(店舗別絵柄)
・選抜メンバー吊りポスター掲示
・店外大型ビジョン『これが愛なのか?』告知映像放映(5月21日(火)より)

【選抜メンバー情報】
29thシングル選抜メンバー(五十音順):安部若菜、泉綾乃、瓶野神音、川上千尋、小嶋花梨、坂田心咲(センター)、桜田彩叶(初選抜)、塩月希依音(センター)、上西怜、新澤菜央、隅野和奏、出口結菜、芳賀礼(初選抜)、平山真衣、山本望叶、和田海佑

■関連リンク
NMB48 オフィシャルサイト:http://nmb48.com/
NMB48 オフィシャルYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/NMB48official
NMB48 オフィシャルX(旧Twitter):https://twitter.com/nmb48_official
NMB48 オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/nmb48_official/
NMB48 オフィシャルTikTok:https://www.tiktok.com/@nmb48_official
ユニバーサルミュージック公式通販サイト/UNIVERSAL MUSIC STORE:https://store.universal-music.co.jp/

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