LE SSERAFIM、『コーチェラ』出演を経てさらに強い“ヒーロー”へ ファンミーティング『FEARNADA』レポ
LE SSERAFIMが5月11日、12日に、自身2度目となるファンミーティング『LE SSERAFIM FAN MEETING 'FEARNADA' 2024 S/S - SEOUL』を韓国・ソウルで開催。久々となるファンミーティングかつそのアットホームな空間に、現地に加えてオンライン上でも各国のFEARNOT(ファンの呼称)が集った本公演より、初日の模様をお届けする。
モニターには、今回のファンミーティングのコンセプトとなる“ヒーロー”に扮したメンバーの姿が。バットマンの“バットシグナル”を彷彿とさせるように、夜空にグループロゴが照射。「Smart」で登場した5人は「FEARNOT〜! 会いたかった!」というHUH YUNJINの掛け声で、特別な夜の開幕を宣言した。花道を渡ってセンターステージへ向かうと、2番では3月にリリースされた『Smart (Remixes)』より「Smart (Smartest Remix)」バージョンで、クラブ調のサウンドを披露。1曲目から会場の温度を一気に高めていく。
本ファンミーティングの目的のひとつは、「5人のヒーローが持つ能力を用いてFEARNOTの望みをすべて叶え、みんながひとつになること」。先立って公開されていたポスターでも、目からレーザービームを放ち「FEARNOT」の文字を囲む5人の姿が象徴的だった。
これらのコンセプトにのっとり、「勝てない相手」「楽勝な相手」「他のヒーローを一言で評価するなら?」「座右の銘」「ヒーロー名」といった項目を記した“ヒーロー・プロフィール”の紹介を終えた5人。ヒーロー名は3つの候補からFEARNOTの事前投票によって決定したのだが、「(この名前は)FEARNOTが好きだと思った!」と声を弾ませながらファンと心を通わせる光景が特に微笑ましい。
一日一回だけワープできる“パワーチェチェガール”ことKIM CHAEWON、15cmだけ空を飛べる“ズハノザウルス”ことKAZUHA、猫になれる“豆腐キラー”ことSAKURA、放電する“マンチェパワー”ことHONG EUNCHAE。“ヒーホロー”ことHUH YUNJINの能力は、見る人の捉え方に委ねられているようにも思えた。
ヒーローたちが挑む最初のコーナーは、「FEARNOTの依頼書」。FEARNOTが抱えている悩みにメンバーが答えて解決していくというもので、「人と仲良くしたいのに人見知り……」という悩みには、「私のワープ能力で1mずつ移動して仲良くなってみては?」(KIM CHAEWON)、「かわいい子猫みたいに近づくのはどう?」(SAKURA)と超能力を活用した回答で解決。
「どうしたら広い心で思春期の息子たちとうまくやっていける?」という悩みには、KIM CHAEWONが「イラッとくる気持ちを抑えるのは簡単じゃないけど、どんなにイライラしても『そうだね〜』と気持ちを落ち着かせる練習をするといいでしょう」とアドバイスをし、「真似できるように私たちが気持ちの収め方をお見せしましょう」というHONG EUNCHAEの提案で、5人が実際に「自分の左側にいるメンバーに傷ついていたことやお願いしたいことを言い、最後は誉める」というコミュニケーションを実践してみせた。
センターステージ、サブステージを駆け抜けてメインステージへと移動しながら「No Celestial」を歌い上げ、“社団法人 ヒーローLE SSERAFIM”のアジトを模したVCRが明けると、「Swan Song」へと続いていく。
続くゲームは、「挑戦!Fimdenbell」。これは韓国で放映される青少年対象のクイズ番組『挑戦!ゴールデンベル』(KBS)を模しており、今年頭にリリースした3rdミニアルバム『EASY』のファンサイン会でも再現されて好評を博した企画がカムバックした形だ。ラウンド1を「LE SSERAFIM領域」、ラウンド2を「FEARNOT領域」とし、それぞれに関する問題を、時にFEARNOTの助けを借りながらメンバーが4択形式で回答。最終関門の「ヒーロー検証」までの計3ラウンドを経て、最も優秀な成績で通過したメンバーが「一番強いヒーロー」になることができるというものだ。
「LE SSERAFIM領域」では、公式YouTubeで公開されている4本の動画を再生回数が多い順番に回答する問題や、過去にファンコミュニティプラットフォーム・Weverseにメンバーが投稿したコンテンツに関する問題などが出題。動画の再生回数を答える問題で唯一正解したHONG EUNCHAEは、「このあいだ、動画(『ANTIFRAGILE』Special Performance Video)を見たら思っていたより視聴回数が多かったので……」と自身の経験をもとに論理的に答えを導き出して驚かせていた。
「FEARNOT領域」では、「どのアルバムの発売時期にファンになったFEARNOTが多いのか」を問うものや、「LE SSERAFIMと一緒に過ごせたら(FEARNOTが)いちばんしたいことは何か?」という問題が出題。メンバーたちはここぞとばかりに席を立って観客席に駆け寄り、FEARNOTから有益なヒントをもらって交流を楽しんだ。最終ラウンドの「ヒーロー検証」は、普段はなかなか見ることのできない貴重なステージが満載。FEARNOTを感動させたヒーローだけが得点を獲得できるというだけあり、5人の気合も十二分だ。
KAZUHAは、Miss Aの「Bad Girl, Good Girl」のダンスを披露。選曲理由について「新しい姿を見せたくて準備したけど、個人的にもこの曲が好きですし、MVのコンセプトがバレエだから挑戦してみました」と話し、彼女のアイデンティティでもあるバレエダンスを活かしたパフォーマンスで魅了した。
続くHONG EUNCHAEは、制服のシャツにネクタイを締め、スラックスを着用したクールな姿で登場。「個人的に本当の挑戦です!」「いつもかわいい姿だけをお見せしているような気がして、かっこいい先輩の姿を感じてもらえるように準備してみました!」とし、EXOの「으르렁 (Growl)」を披露。音楽番組『Music Bank』(KBS)のMCを務める彼女は日頃からさまざまなダンスチャレンジをしているだけに、今回は「少し昔の曲でかっこいい系」の楽曲を準備したようだ。普段はなかなか見ることのできないクールな末っ子の姿を、他のメンバーたちも楽しそうに盛り上げていた。
白Tシャツとデニムサロペットというカジュアルな装いに身を包んで登場したSAKURAが披露したのは、RIIZEの「Get A Guitar」。今年初めに韓国のバラエティ番組『ランニングマン』(SBS)で同曲サビのダンスに挑戦した際には悔しさが残る結果となったSAKURAだが、「『ランニングマン』のミッションではできなかったので、『努力すればできる』ということをお見せしたかったんです」と話すように、今回はバックダンサーもつけて完璧にダンスを再現。難しい足の動きも見事にこなし、あらためて“努力の才能”の持ち主である所以を示した。
KIM CHAEWONとHUH YUNJINは、互いの名前(CHAE“WON”とYUNJINの英語名JE“NNIFER”)から取ったユニット名“WONNIFER”で、2022年にリリースされたHUH YUNJINのソロ曲「Raise y_our glass」を熱唱。時折ふたりで視線を交わしながら、HUH YUNJINのギターに乗せて優しい歌声をしっとりと響かせた。KIM CHAEWONは「私の推しの曲です。歌詞もすごくいいですし、いつかカバーしたくてYUNJINさんとデュエットしてみました」と話し、念願のパフォーマンスに想いを馳せている様子だった。
オリジナル以外の楽曲を歌い踊るメンバーの新鮮な姿が楽しめた第3ラウンドを終え、この日総合優勝の冠を獲得したのはHONG EUNCHAEだ。優勝者の特権としてメンバー全員分のアンコールの着ぐるみ衣装を決める末っ子の姿が、一際かわいらしく映っていた。