lecca×TSUGUMI×Alenoise、コライトで目指した本場のレゲトン 挑戦する仲間からの刺激も

lecca×TSUGUMI×Alenoise鼎談

「leccaの声にはパーソナリティがある」(Alenoise)

――歌詞はどんなテーマで書いたんですか?

lecca:私のディレクターを長く務めてくれた柳(和実)さんが2年前に亡くなったんですね。それもあって何を書いても柳さんが頭に出てきちゃうんです。一昨年や去年書いてる曲のほとんどは、たぶん柳さんのことを書いてるんですよ。柳さんが裏テーマにあるというか。で、この「SIGN」はそのことが直接ばっちり入ってる曲なんです。

――歌詞に出てくる〈君〉は柳さんを思い浮かべて書いたと。

lecca:私はそんな感じで書いちゃってますね。チャーリー・プースとウィズ・カリファの「See You Again」は、親友が亡くなって一日がすごく長いよっていう歌い出しで始まるけど、それと同じで、そんな特別な存在の人のことをド直球で歌っていいトラックだと思ったんです。離れたくなかったけれど離れざるを得なかった人は、きっと誰にもいると思うんです。だから、それぞれに思いを重ね合わせて聴いてもらえたらいいなと思います。

――Alenoiseさんのコミュニケーション言語は英語だけど、歌詞の意味は伝えたんですか?

lecca:そういえば説明してないですね(笑)。けど、「武士道」って首に彫ってるくらいだからわかってるでしょ(笑)。

Alenoise:最初は完全にはわかってなかったけど、今の話を聞いて歌詞の本当の意味が伝わってきました。曲を作っているときからエモーショナルな曲だと思ってたけど、単にセンチメンタルなだけじゃなくて、重みが加わったと思います。曲に対する認識が変わりました。

――Alenoiseさんは、今回一緒に曲作りをしてみて、leccaというシンガーにどんな魅力を感じましたか?

Alenoise:なんといっても“キャラクター”です。アーティストはその人自身であることが大事。その人らしくあるアーティストが大好きなんです。leccaはボーカルを聴いたときに、100%彼女だとわかる声を持っている。よくありがちなのが、いろいろなシンガーを真似しようとして、みんなが同じようなサウンドや声になっていくことで。だけど、leccaの声にはパーソナリティがある。ボーカルを聴けば彼女だとわかる。それが素晴らしいと思います。

TSUGUMI:私も同じで、leccaのそういうところが好き。どこにもないじゃないですか、この声は。いつの時代も似てる人って多いし、売れるとなったらそれをコピーする人は多い。そんななかでleccaの声って100%真似できない声。そこがすごく魅力だと思う。

――leccaさんはSOULHEADやTSUGUMIさんをどう見ていたんですか?

lecca:大好きで追いかけていました。SOULHEADを最初に聴いたのは、たぶんコンビニの店内だったと思うんですけど、衝撃を受けて、すぐ調べて。「うわ、かっこいい! こんなグループいるんだ」と思って。

TSUGUMI:当時の私の友達が、leccaや九州男と一緒にクラブに行く仲間だったんです。それでleccaと繋がって。私はもうデビューしていて、leccaももう現場で歌っていたよね?

lecca:歌っていたけど、メジャーデビューはしてない。

TSUGUMI:そのあとleccaも九州男もデビューして、ぐんぐん売れて(笑)。そういえば一回、クリスマスに家に来たことあるよね?

lecca:理由は忘れたけど、TSUGUMIが外に飲みに行けないから、じゃあ、TSUGUMIの家にみんなで行って遊ぼうという流れになって。お酒飲んで最後みんなでピアノ弾いて歌ってたのを覚えてる(笑)。

――そうした交流がleccaさんの「Home party feat. TSUGUMI」に繋がっていくんですか?

lecca:そうです。私が熱烈にオファーして。

TSUGUMI:そのあとleccaの「Love Majic feat.LUNA,TSUGUMI from SOULHEAD & JAMOSA」を作って、SOULHEADの「WORLD GO ROUND feat.lecca」を作って……という流れですね。

SOULHEAD / WORLD GO ROUND featuring lecca

「(今回のコライトは)私をトンネルから出してくれた」(lecca)

――「SIGN」の話に戻すと、今回のアルバムの中で「SIGN」は、どんなポジションの曲になったと感じていますか?

lecca:「いてくれてありがとう」っていう感じの曲です。理想を表現できた曲。その曲の方向性と共にアーティスト自身が向かう先を示せる曲ってあると思うんですけど、それを示せた曲だと思います。なぜなら「こういうことができるんだ」っていう可能性を私自身に教えてくれた曲だから。作り方もそうだし、完成した音もそうだし、そこが良かったなと思います。

――アルバムタイトル『LIBERTY ERA』はどんな思いからつけたんですか?

lecca:すごく苦しい時期とか抑圧の時期を経て、自分自身でもう一度意識的に夢を見ていこう、理想を持つ努力をしようという思いからつけました。

――そもそも今回はどんなアルバムを目指していたんですか?

lecca:アルバムを作るタイミングで、「team try」や「少年」、去年3カ月連続でリリースしたシングル曲(「素晴らしい人生」「ohayo-gozaimasu」「チラカレ」)も入ることが決まっていたのでコンセプトアルバムにはなり得なかったんです。だから曲を集めた最後にタイトルをつけました。意図していたわけじゃないんですけど、結果的にアルバムに入った曲は、結構強気な曲とか、チャレンジしていくような曲が多かったので、ようやくそういう気持ちになれているのかなっていう気がしています。

――柳さんを失った悲しみから立ち直れてきたということ?

lecca:そうです。毎日のように「もう一回歌うの?」「本当にやるの、あの曲」って自問していた2年間だったので。夢を見ていたのはほとんど柳さんの方で、私は柳さんの夢を一緒に追いかけただけだったんです。私、特に夢がないんですよ。こうして復帰をして、「leccaのこれからの夢ってなんですか?」ってよく聞かれるんですけど何もないんですよ。何もないのは今だけじゃなくて、昔からないんです。曲を作りたいだけなんですよ、私。

――曲を作りたいだけというのは以前から話してますね。

lecca:でも、何か夢を持とうかなって思えたのが今回の『LIBERTY ERA』の制作を通してだったんです。

――作りながら自分で気づいていったと。

lecca:そう。そこまでは生きてるだけでいいやとか、もう十分だっていう気持ちの方が強くて。もう疲れた、無理無理って思ってたんです。でも、アルバムを作る過程で、この「SIGN」のような出会いがあって、すごく元気を注入された。この二人(TSUGUMI、Alenoise)もそうだし、今回もアルバムに参加してくれたたくさんのトラックメーカーの皆さんもそうだし、みんなすごく才能があって、能力が高くて、とにかくエネルギッシュなんです。それを見ていると、私も何か夢を持とうかなって思わされた。

lecca / 「灯」Music Video

――正直、動きが止まっていたところがあるんですか。

lecca:止まっていていいと思ってました。だって私が動いたら柳さんを置いていっちゃうんだもん。

TSUGUMI:あぁ……(絶句)。

――それくらい大きな喪失感だったんですね。

lecca:私が前に進んで、私じゃなくなっていって、どんどん新しい方向に行っちゃうと、柳さんを置いて行っちゃうので、それもなぁ……みたいな。全然動かなくていいし、止まってていい。生きているだけでいいやっていうくらいのトンネルだったんです。

――それほど長く暗いトンネルだったんですね。

lecca:でも、そこから出て、知らない人と出会って、曲作りでセッションしていく。そう思えたのは、ここにいる二人を始めとする仲間たちなんです。

――今回のコライトは、ただのソングライティングじゃなかったんですね。leccaさんを引っ張り上げる役割も果たしていた。

lecca:そう。私をトンネルから出してくれたんです。

TSUGUMI:あと、みんなが望む“lecca像”っていうものを守ろうと考えてたんだと思うよ。自分からlecca像を変身させちゃうとみんなを置いて行っちゃうかも、っていう思いもあったんじゃない?

lecca:それもあるかもしれないね。置いて行っちゃダメだろうなと思うと動けない。

TSUGUMI:そうなんだよね。

lecca:でも、周りの仲間たちがみんな何かに挑戦していく。その姿勢がすごくかっこいいなと思ったんだよね。

――そんなバックストーリーがあるアルバムに参加できたことを、TSUGUMIさんはどう感じていますか?

TSUGUMI:最初は「なんか3人で作ろうぜ」「いい曲作ろうぜ」っていう気分でやっていたから、本当にアルバムに入れていただけて嬉しいです。あと、なんとなく私の勝手な感じ方だけど、このタイミングでleccaと私で一緒に曲を作りなさいって、柳さんから言われてるような気がして。それが「SIGN」だったのかなって思う。

――leccaを先に導くガイダンス的なサインが柳さんから送られていたと。

TSUGUMI:そう。そのサインを勝手に受け取ってたのかもしれない。

――最後に、このアルバムを通じてleccaさんはリスナーにどんなことを伝えたいですか?

lecca:生きてると成功ばっかりじゃない。大失敗とか、ヘタこいちゃったとか、選択を誤ったとか、そんなことはしょっちゅうあると思うんです。けど、どんな人生だとしても、最高に頑張った結果がそれなんだから、それだけでばっちりじゃん! って私は言いたくて。失敗したとしても、その失敗を抱きしめながら前に向かっていくことを推奨するメッセージをアルバム全体に込めたつもりだし、みんなが自分の人生に自信を持って、自己肯定してほしいなって思います。

◾️リリース情報
アルバムタイトル『LIBERTY ERA』
発売日:2024年2月28日(水)
配信:https://cuttingedge.lnk.to/lecca_libertyera_digi
商品購入:https://cuttingedge.lnk.to/lecca_libertyera
<商品形態>
①ファンクラブ限定盤【2CD+1Blu-ray】¥13,200(税込)
②【CD+ Blu-ray Disc】¥8,778(税込)
③【CD Only】¥3,850(税込)

◾️ツアー情報
『lecca LIVE TOUR 2024 "LIBERTY ERA"』
[愛知]
日程:5月10日(金)開場 18:00 開演 19:00
会場:Zepp Nagoya
[大阪]
日程:5月11日(土)開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp Namba
[東京]
日程:5月18日(土)開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp DiverCity (TOKYO)
[福岡]
日程:6月1日(土)開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp Fukuoka
[北海道]
日程:6月8日(土)開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp Sapporo

チケット情報
・FC会員限定:プレミアムチケット 12,000円(税込)※受付終了
・一般指定チケット 8,000円(税込)
・親子チケットA(2枚セット)12,000円(税込)※着席指定
・親子チケットB(3枚セット)18,000円(税込)※着席指定

lecca 公式サイト
TSUGUMI SMP公式サイト
Alenoise 公式Instagram

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