『響界メトロ』、世界を取り戻すべく奔走する壮大な物語 Qlover出演の初イベント前に総括

『響界メトロ』ストーリー総括

 「Q&[ ]」のショートボイスストーリーでは、カナタとカイ(CV:土岐隼一)の出会いが明かされた。大災害の後、戻らなかったカイにもう一度会うため、カナタは最果ての駅にたどり着く。

 カナタを代償に、世界は元の姿を取り戻した。しかし、カナタを忘れて成り立つ平和を、カイは受け入れることができない。自身を犠牲にしたカナタと、そんなカナタの代わりに自らを差し出そうとするカイ。繰り返す運命を〈リドゥ〉という言葉に乗せて描かれたのが、6曲目の「F協和音」だ。

F協和音 feat. イツカ(CV:秋奈),カナタ(CV:わかばやし)【Music Video】

 カイが出した答えは、別の世界に行くのではなく、時間をさかのぼり、大災害そのものを回避すること。こうして、1曲目の「Tik[Q]et」に戻っていく。自転と公転のように、登場人物それぞれのループが接点の上で絡み合い、大きなループを起こす。

 カナタとカイが出した結論は、リンネ・イツカ・セツナ、さらに最果ての駅の主・Qにも変化をもたらした。QとQの対話を経て、世界は元の姿を取り戻す。日常が戻ってきた安堵感の中、さわやかに、そしてどこか切なく響くのは「轍」。7番目の楽曲にして、『響界メトロ』のエンディングソングだ。

轍 - Qlover from 響界メトロ【Music Video】

 楽曲やショートボイスストーリーの発表順に振り返ると、概ねこのような流れになる。既出のコンテンツでは相互関係がわかりづらかったエピソードや、視聴者の考察にゆだねられてきた部分が、『SOUNDary LINE』当日の朗読を聞くことで整理できるだろう。そうした意味で、今回のイベントの内容は『響界メトロ』そのものの「解」と言ってもいいかもしれない。

◾️イベント情報
『響界メトロ Special Event「SOUNDary LINE」』
2024年2月25日(日)開場16:30 / 開演17:00
会場:品川グランドホール
(東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー3階)
出演:Qlover(内田真礼・konoco・秋奈・わかばやし)

チケット:台本付き6,600円(税込)
イープラス一般受付:2月22日(木)10:00〜2月25日(日)17:00
全席指定申し込み:https://eplus.jp/sf/detail/4042790001?P6=001&P1=0402&P59=1

イベント詳細:https://kyoukaimetro.jp/live/20230225_soundary-line/

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