SorAZ、メジャーデビュー後初ワンマン ときのそら・AZKiソロとは異なるユニットの個性
共に人気VTuberグループ・ホロライブの0期生&歌姫の一員として知られ、それぞれにソロでメジャーレーベルと契約して音楽活動をしているときのそらとAZKi。彼女たちのユニット・SorAZが、昨年12月20日にメジャーデビューアルバム『Futurity Step』をリリース。1月27日、川崎CLUB CITTA'でメジャーデビュー後初のワンマンライブ『SorAZ Major Debut Live「First Gravity 」』を行った。
今回の公演は昼夜2公演を1日で行う形式で、セットリストが一部異なっていた。ここでは最終公演となった夜公演の模様をレポートしたい。
昨年末にメジャーデビューを果たしたSorAZだが、ユニットの歴史は長く、2人は活動初期から様々な機会に交流を深め、2020年3月にはユニット初のオリジナル曲「刹那ティックコード」を発表。続いて、AZKiが作詞作曲を担当した2つ目のオリジナル曲「紅藍クロニクル」をリリースし、以降もSorAZは2人のコラボ時の愛称として親しまれてきた。そんな2人が、同じメジャーレーベル所属となり、ユニットとしての活動をより本格化させたのが現在だ。
公演名に『First Gravity』と題されている通り、今回のライブは盟友のように活動を続けてきた2人の関係を惹かれ合う宇宙の星になぞらえ、普段とは違ったこのユニットの特別な魅力を伝えるような雰囲気に。
開演前から手拍子がはじまり、銀河の中に2人をイメージした青と赤の星がちりばめられたオープニング映像が流れると、暗転と同時に2色の光がひとつになって惑星が生まれるような演出でライブがスタート。1曲目「せーので!」では、開口一番2人で「せーの!」と声を合わせた後、「みんな来てくれてありがとう!」「SorAZだよ!」と伝えてライブの幕開けに相応しい華やかなポップソングを熱唱。〈わたしたちの夢のファーストブレス/思い切り 遊ぼう〉という歌詞に乗せて、タイプの違う歌声が会場いっぱいに広がっていく。
続く「Scale the walls」ではお互いが背中を預けてはじまった冒頭を経て、「はい! はい!」というコールで会場全体がひとつに。2人も観客に手を振ったりとライブの熱気をさらに盛り上げるような雰囲気で、歌詞などが表示される背後のスクリーンが青と赤のグラデーションに光る様子も印象深い。曲の終盤にかけてステージ中央でお互いに向き合い熱唱する瞬間もこの楽曲のハイライトと言える瞬間だった。3曲目の「ふたりDestiny」も同様で、サビでは歌詞の〈2人のGRAVITY〉に合わせてお互いに顔を見合わせて手を伸ばす振り付けを披露。ユニットならではのパフォーマンスが続いていった。
こうした序盤を観ても感じるのは、普段はお互いにソロ中心の活動を行なっているからこそ、SorAZでは「2人だからできること」がテーマになっているということ。中でも大きな特徴と言えるのは、多くの楽曲で取り入れられている掛け合いや声の違いを生かしたコーラスで、それぞれの歌の魅力がしっかりと伝わる楽曲が多い印象だ。
一旦ほのぼのとしたMCを挟むと、続く「MAG-NET」では2人ともドレスに衣装チェンジ。ここからは「この衣装に合う曲を」と選曲した楽曲が続く。バラード曲「惑わす星」ではそれぞれの歌声の魅力をじっくり聴かせると同時に、サビではお揃いのステップも披露。「君と僕はアルビレオ 惹かれ合う彗星テイル」では一度顔を見合わせた後パッと両サイドにそれぞれ視線を向け、終盤の熱唱でも観客を沸かせた。